見出し画像

迷わない降圧薬シリーズ②〜困った時の3剤目:利尿薬・β遮断薬・α遮断薬〜

割引あり

はじめに

ARBとCCBを併用、用量もがっつり。
それでも血圧が150〜160mmHg付近で止まる。

この段階で、「次に何を追加するか」。
迷うことは少なくありません。

本稿では、その次の一手として検討されやすい、

・サイアザイド系利尿薬
・β遮断薬
・α遮断薬

の3剤について、実臨床での位置づけと使い分けを整理します。

今回も参考文献はこちら😇
循環器関連に興味がある医師は
ぜひ一度お目通しを。


第1章 利尿薬は「うっ血」に対して使うべき


高血圧に利尿薬を使おうと思う場面で、
最初に考えるべきなのは
「この人はうっ血しているかどうか」です。

まず整理しておきたいのは、
利尿薬は「血圧を下げる薬」ではなく、
「水を抜く薬」だという点です。

利尿薬で血圧が下がる場合、その背景はだいたい2つに分かれます。

ひとつは、うっ血や体液過剰のせいで、
一時的に血圧が高くなっているケースです。
この場合、水分を抜けば血圧は自然に下がります。

もうひとつは、塩分摂取が多く、
それを減らすことで血圧が下がっているケースです。
サイアザイドが効くのは、ほとんどがこのタイプです。

逆に言えば、体液量や塩分量が
それほど多くない患者では、
利尿薬で血圧はあまり下がらないはずなんです。

「利尿薬で下がった」という事実だけを見ると、
降圧薬として効いたように見えます。

しかし実際には、
「水と塩を減らした結果、血圧が元に戻った」だけ、
ということが多いのです。

この点を意識しておかないと、利尿薬を過大評価してしまいます。

まず、うっ血がメインならフロセミド

例えば、

・明らかに浮腫がある
・体重が増えている
・呼吸苦がある
・胸部X線でうっ血が目立つ

こうした所見がそろっている場合、
高血圧というより「体液過剰」が本態です。

この場合は、迷わずフロセミドを使います。

利尿効果が強く、うっ血をとるには最も適した薬剤です。

この状況でサイアザイドから選ぶ理由は、ほとんどありません。

ガイドラインの「サイアザイド」は鵜呑みにしない

高血圧のガイドラインでは、
利尿薬としてサイアザイド系がよく推奨されます。

ただし、これは「本態性高血圧」を前提とした話です。

実臨床では、

「これは高血圧というより、うっ血ではないか」

と感じる症例が少なくありません。

そうしたケースでは、
まずフロセミドで体液を減らす方が、
結果的に血圧も安定します。

サイアザイドは「〇〇過多タイプ」に使います

一方で、こんな患者もいます。

ここから先は

1,287字

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?