「アンという名の少女」を超える新しいアンを考えてみた
「アンという名の少女」をさんざんこき下ろしてきましたが、古典を現代的な解釈で焼き直す創作を否定するものではありません。
それでは自分なりに、古典を脱構築してみるか。どうせなら、こんな赤毛のアンを作ってはどうかCBC?
アンは孤児であるという設定はそのまま。ただし中国で一人っ子政策の元に生まれた孤児、名前は安雪莉(アン・シャーリー)。男の子を望む親に捨てられ、中国福建省の乳児院で育つ。乳児期に施設で寝かされっぱなしだったので安雪莉の頭は絶壁になってしまう(実話に基づく)。
マリラとマシューは兄妹じゃなくて夫婦ということにしよう。ふたりは安雪莉を養子としてプリンスエドワード島に引き取り、絶壁頭を矯正するヘルメットを注文する。小学校で安雪莉は同級生のギルバートに「絶壁女」とからかわれ、頭にきてiPadをギルバートの頭に叩きつけてしまう。担任の教師は、安雪莉の他害行動は「ニューロダイバース」な特性によるものではないかと疑い、マリラとマシューに診断と投薬を検討するよう忠告する。
ギルバートは安雪莉に謝り、SNSでつながろうとするが、安雪莉はひたすら無視を貫く。マリラとマシューは、ニューロダイバーシティをめぐる意見があわず不仲に。パンデミックをきっかけにマリラは陰謀論に走り、決定的な溝ができてしまった2人は離婚する。
両親の離婚で情緒不安定になった安雪莉は、高校生になるとドラッグに手を出すようになる。ギルバートは品行方正なイケメンに成長し、ある日ハイスクールのパーティーで安雪莉と鉢合わせする。フェンタニルODで昏倒した安雪莉を、携帯していたナロキソンキットで救命するギルバート(ロマンス的に最大の見せ場)。安雪莉はギルバートにドラッグをやめると約束する。
安雪莉は大学に入り地政学を専攻する。ギルバートも同じ大学で医学生となり、ふたりは付き合い始める。そしてハマス襲撃の年、安雪莉はパレスチナ解放の学生運動に身を投じる。ここで突然だがギルバートはユダヤ人家庭の出身ということにしよう。キャンパスを分断するパレスチナ対イスラエルの政治闘争に引き裂かれる安雪莉とギルバート。ふたりはこの試練をのり超えることができるのか?
どう?ネトフリで作ってくれないかな?
中国の一人っ子政策時代に大勢の中国人女児がカナダ人の養子になったこと、絶壁頭ヘルメットの件は史実です。パンデミック陰謀論離婚も当時の社会あるある。ニューロダイバーシティ、フェンタニル問題、陰謀論、学生運動の件などの社会現象については、こっちのブログでも書いているので、興味のある方はぜひ。
