トウモロコシ)成長のばらつきはよくないこと?―はたけのきろく5/17
3月21日に種をまいてから57日目。株のてっぺんから雄穂(おすほ・タッセルともいいます)が顔を出しました。

茎は太く力強く育ち、葉の色も濃い緑を保っています。
ここ数日の気温がこの成長を後押ししてくれました。
5月14日に28.3℃、15日に27.4℃、16日に27.1℃と、平年より高い気温が続き、トウモロコシの成長が一気に進んだのです。
今日はその勢いをさらに助けるために、株のまわりと畝の両側に粒状の肥料(チッソ・リン酸・カリウム=7-7-10)を追加でまき、ホースでたっぷりと水やりしました。

次のステージはもうすぐです。
早い株では数日中に「R1(絹糸抽出期)」に入り、雌穂(めすほ)からひげ(絹糸)が伸び始める時期を迎えそうです。
なお、今回3列で植えたのは、花粉が周囲に留まりやすく受粉に有利な環境を作るためです。
週明けは30℃前後の暑い日が続く予報。受粉を助けることと、水やりして乾燥を防ぐこと。
トウモロコシ栽培で一番大切な時期に入ります。
※生育段階と必要な作業を書いた記事↓
背丈がちがうけど…
気になったのは、株によって成長にばらつきがあることです。
3列に植えているので、真ん中の列が少し低くなるのは予想していましたが、両端の列でも差が見られました。

全体的に葉色は濃く、茎にも張りがあったものの、「この差が受粉に影響するのだろうか」と心配になりました。
そこで調べてみると、背丈だけを気にしていた自分の見方が少し変わりました。
作物の健康状態は背丈だけでは判断できないとのこと。葉の色、茎の太さ、葉の向き、新しい葉の出方、葉の枚数などを総合的に見ることが大切だと。
その点では私のトウモロコシたちは良好な状態だといえました。
ばらつきの原因
トウモロコシは、ほんの数十センチ位置が違うだけで、朝日の当たり方や風通し、土の水分量、地面の温度などが変わり、成長の速さに差が出やすい作物です。
これは「微気象(びきしょう)」と呼ばれる現象だそうで、同じ畑の中でも植物が感じている環境は意外なほど違っているようです。
地中の環境の違いも関係しています。
土のかたさや水はけ、肥料の量、有機物の量にはわずかな差があり、それが根の張り方や初期の成長に影響します。
また、トウモロコシは横方向に広く根を張るため、先に水分や養分を吸収できた株とそうでない株とで成長のペースが変わってくるのです。
ばらつきの利点
成長のばらつきは必ずしも悪いことではありません。
トウモロコシは収穫後に糖分が次第にデンプンへ変わり、実の皮も徐々にかたくなります。特に甘い品種では収穫の適期が数日程度と短いため、全部の株が同時に実ってしまうと短期間に大量収穫となり、食べ頃を逃しやすくなります。
株ごとに成長のタイミングがずれることで、「今週はこの株、来週はあの株」と収穫を分散させることができます。
畑に来るたびに「今日はどの株かな」と楽しみにできるのは、家庭菜園ならではのぜいたくだと気づきました。
受粉への注意
一方で、受粉のタイミングには注意が必要です。トウモロコシは虫ではなく風で花粉を運ぶ「風媒花(ふうばいか)」で、雄穂から飛んだ花粉が雌穂のひげに付くことで受粉します。
成長にばらつきがあると、ひげが出たときに同じ株の雄穂がまだ開いていない、あるいはもう花粉が終わってしまっている、ということが起こります。
次に畑に来た時には、まず雄穂をそっと揺らしてみるつもりですが、状況によっては別の株の雄穂を使い、ひげに直接花粉を軽くたたくようにして付ける「人工授粉」が必要になるかもしれません。
家庭菜園のおもしろさ
全部の株を同じ大きさにそろえることより、それぞれの株が今どんな状態にあるかを見極めること。
葉の色、茎の太さ、新しい葉の伸び方――それらを手や目で確かめながら畑を歩く時間こそ、トウモロコシ栽培の一番おもしろいところだと改めて感じました。
※トウモロコシ栽培の記事まとめ↓
