ボウリング場、どう売上を伸ばしますか?【コンサル面接解答集/戦略立案】
はじめに
コンサル転職対策道場のケース侍田中です。
ケース面接対策でうまくいかないことが続くと、「自分は頭が悪いんじゃ…?」と自己嫌悪に陥ってしまうことってありますよね。
私も、以前そうでした。
自分がケース面接対策で苦労した経験から、当時の自分がつまずいたポイントや、知りたかった考え方を発信しています。
この解答例は良問を選んで解答したものです。
実際の面接のディスカッションを想定して作成し、各ポイントも記載しています。
一連の流れ、考え方をぜひケース面接対策の参考にしてみてください。
こちらは前回の記事になります↓↓↓
問題2:ボウリング場の売上向上戦略
面接官「先ほど推定して頂いたボウリング場を基に、次は売上向上戦略を5分で考えてみて下さい。何か質問はありますか?」
(1)前提確認
田中「承知しました。改めて対象のボウリング場をすり合わせ出来ればと思います。対象はxx駅の郊外にあるボウリング場です。
恐らく全国にチェーン展開されていますが、伸ばす売上は想定した1店舗でよいでしょうか。また、ボウリングだけでなく、ゲームセンター、カラオケ、フットサルコート等も複合的に同施設内で運営していたと思います。伸ばす売上の対象は、ボウリング事業を中心に考えていくことでよいでしょうか」
★ポイント
検討対象となる企業、サービス等は面接官と具体的に擦り合わせよう。
思考時間前に具体性を高めておくと、思考時間での検討が絞れ考え易くなるうえ、面接官との認識齟齬を防げる。
ちなみに、今回田中の回答は具体企業名を定めていないのはいただけない。例えば、ラウンドワンといった具体的な企業名を置いて考えていこう。
面接官「はい、そちらでよいですよ。」
田中「また、提案先はボウリング場の店長で、目標は、中期経営計画を物差しに3年で売上1.2倍を目指す前提でよろしいでしょうか?」
面接官「そちらで結構です。他に質問なければ5分で考えてみてください」
田中「承知しました。」
★ポイント
提案先や数値・期間といった目標の定義の認識合わせしよう。それらにより、検討事項や打ち手が変わってくるためだ。
―――5分後―――
面接官「いかがでしょうか」
(2)結論と結論に至る流れを述べる
田中「結論としては、平日10時~16時のアイドルタイムにシニア層をターゲットに、ボウリングイベントの開催で来店客数を増加させる、打ち手を考えました。
結論に至る迄の流れを、まず当該ボウリング場の取り巻く環境を整理したうえで、伸ばすべき因子(ドライバー)、ターゲット、打ち手について説明致します。」
★ポイント
まず結論から述べ、そのあとに結論に至る検討事項について述べていこう。
これから何を説明していくか面接官の頭の中に目次を作るイメージだ。
(3)取り巻く環境
田中「まず、当該ボウリング場の市場環境ですが、少し時間軸を拡げここ20年位のスパンで考えるとゲーム、SNS、youtube等の動画の新しい娯楽の浸透により遊休時間の多様化が拡がりボウリング場への需要は減少してきたと考えられます。そういった流れに対抗するために、ボウリング場では、ボウリング以外のゲームセンターやカラオケ等の施設も併設して複合アミューズメント施設に拡げることでリアルな遊び場の用途を増やしていると考え当該ボウリング場も該当すると考えます。
また、競合環境では、郊外のボウリング場を行く際に、『どこのボウリング場にしようか?』と迷う場面は少ないと考えます。ですので、ボウリング場の最大のKSFは、『郊外の需要を取れる立地を先に抑える事』であり、同商圏で同業界のボウリング施設とは強く争っていないと仮定します。
その中で、当該ボウリング場の商圏や顧客の特徴は、住宅地や学校があるエリアに近く、学校終わりの学生や週末はファミリー層で賑わうなかで、地域の平均的な所得層が多いと仮定します。ボウリング事業は箱型の固定費ビジネスになり稼働数がポイントになりますが、平日は学校終わりの学生、週末はファミリー層を呼び込み稼働数は一定見込めている半面で平日の日中10時~16時の間はアイドルタイムとあり稼働が鈍い状況です」
(4)伸ばすべき因子(ドライバー)
田中「その上で、伸ばすべき因子を考えていきます。
『ボウリング場の売上=レーン数×営業時間×稼働率×営業日数×単価』に分解できますが、その中もアイドルタイムのレーンの稼働率向上のポテンシャルが大きいと考え深ぼることにしました。レーン数は新たな設備投資が大きくかかかり、営業時間(10時~22時)、営業日数(360日)は既に上限に近いと考え考慮から外しました。
また、単価を上げる為には付加価値を付ける必要があると考え、ボウリング自体での付加価値の上げ方が限られておりレーンの稼働数向上に比べるとポテンシャルは限定していると考えためです。」
(5)ターゲット
田中「アイドルタイムに誘客するターゲットですがシニア層を想定しました。具体的に説明していきますと、アイドルタイムは平日の日中で10時~16時迄を想定しています。
その上で、当該時間に物理的に来場出来る顧客層を、
①仕事をリタイアしたシニア層
②主婦層
③美容師や医療ワーカー等の平日休みの就労者
と想定しました。
その中でも、平日日中の遊休時間の多さと人口量のポテンシャルからリタイアしたシニア層をターゲットにしました。具体的には、①健康維持をしたく②社会的な繋がりを求め、③手ごろな暇つぶしを探している60~75歳位の方達です。」
(6)打ち手
田中「最後に打ち手ですが、そういったシニア層方々に向けて、具体的な打ち手としては、平日のアイドルタイムで集団でのボウリングイベントを提案します。1レーン毎にグループを分けその日集まった人たちで交流もかねボウリングを楽しみます。また、年金暮らしであることも想定して、頻度高く来てもらえるように価格を多少割引くのもありです。ボウリング場は固定費産業のため来てもらえないよりは固定費が回収出来れば利益も増える考え方になります。一旦、発表は以上になります。」
(7)面接官とのディスカッションで考えを進める
面接官「シニア層をターゲットに誘客するうえで、他には何を留意する必要がありますか?」
田中「そうですね、シニア層になるので自宅からボウリング場迄の移動方法がポイントになるかと考えます。高齢から車を所有していない人もいるかと考えると、まずは実験的に自社用のバスでの送迎をトライし、需要があれば、健康目的を訴求して行政と連携しロータリーバスでの駅の設置の働きかけが考えられそうです。」
面接官「先程は単価を上げるのは難しいとの説明ですが、もし上げならどう考えますか?」
田中「そうですね、単価を1レーン当たりの単価を改めて目線合わせをさせていただいたうえで、1レーンあたりの単価を更に『人数/レーン×顧客単価』で分解し考えます。
まず、人数/レーンを増やすには、平日の夕方から夜、週末で既に繁盛している時間帯での学生、ファミリー層で更にきてもらうために1人当たりのゲーム料金を価格割引にして、誘客が考えられます。商圏の顧客が富裕層ではないので、価格訴求は即効性があると考えられますし、一人当たりのゲーム料金は減っても、レンタルシューズ代や軽食代も含め1レーン当たりの総利用料は上がると考えます。
次に、顧客単価を上げる事を考えると、ボウリングのゲーム自体の体験価値の向上による単価増は難しいと考え、ボウリングしながらつまめるケイタリングサービスの拡充がありかと考えます。現在は自販機やポッキー、ポテチといったスナック菓子を販売しているイメージですが、軽食の品質を上げ単価をあげる余地はあるかと思います。」
面接官「なるほど。分かりました。今まで上げていただいたことの他に出来そうなことはありますか?」
田中「(ぱっと出てこない…汗)。そうですね…考えるお時間を30秒ほどいただいてもよいでしょうか?」
面接官「いいですよ」
――――30秒後――――
田中「お待たせしました。ここまではボウリングを"レジャー"の用途として捉えてきましたが、切り口を変えて"競技"の用途で考えます。数としては少数ですが、ボウリングを競技志向とするいわゆるガチ勢がいると思います。この層に向けて、プロによるレッスンや、練習目的でのレーン貸し(投げ放題)を提供するのはありだと考えます。
ガチ勢の方は、賑やかな場というよりは集中して投げ込みたいと考えますので、混む週末より空いている平日日中や夕方ごろむしろ好むのではないかと考え稼働率の向上につながると考えます。
母数は大きくないので主役にはしませんが、シニア層という"新しい客層"を主、競技層という"新しい用途"を従として、平日の遊休時間を二方向から埋めにいく、という整理です。」
面接官「わかりました。本日は以上にします。」
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