「未来予測」は収益を確かにする道具──未来フォーサイトが生む9つの価値とは?
みなさま、おはようございます! フランソワです🐾
さて僕たちの会社では先週、こんな新しいチームを発表しました。これからも、CROSS Graph を活用したサービス開発を頑張るので、是非あたたかく見守っていてくださいませ。
で、今日のお話。未来予測シリーズのお話に行きましょう。
そもそもあらためて、、「未来予測」というと、多くの人がこう考える。
「結局、過去の予測は当たったのか??」
しかし、企業経営において本当に重要な問いはそこではない。
「その未来予測は、会社にとって価値を生んだのか?」
この視点の転換が、これからの企業戦略において決定的に重要になる。
実際、企業における未来予測(Corporate Foresight)は、単なるトレンド分析ではなく、
意思決定の質を上げる
新規事業を生む
組織を変える
という、極めて実務的な役割を持つんだ🐾
今日は、この「未来予測の価値」を体系的に整理した研究をベースに、
企業における未来予測の本質を解き明かしていくよ。
■ この理論の出どころ
本記事のベースになっているのは、フォーサイト研究の第一人者である
René Rohrbeck 氏の研究です。
■ René Rohrbeckとは?

企業における未来予測(Corporate Foresight)の第一人者
20社以上の企業ケースをもとに理論を体系化
彼の最大の貢献は、
👉 未来予測を「当てる技術」ではなく「価値創出のプロセス」として再定義したこと
にある。
■ 参照論文(一次情報)
本記事は以下の論文をベースにしている:
“Exploring Value Creation from Corporate-Foresight Activities”(2012)
著者:René Rohrbeck
掲載誌:Futures
この論文は、
20社以上のケーススタディ
約120名のインタビュー
1600ページ以上のデータ
をもとに、
👉 企業の未来予測がどのように価値を生むか
を体系的に整理したものだ
1. 未来予測は「当てるもの」ではない
この論文の出発点は非常にシンプルだ。
未来予測は当たったか?
ではなく、
未来予測は価値を生んだか?
である。
企業における未来予測の価値は、
知識の創出
意思決定の高度化
新規事業の創出
戦略議論の活性化
といった形で現れる。
つまり、
👉 未来を知るためではなく、意思決定を変えるためのもの
これが本質である。
“balance performance of your strategy with its robustness and get ready to shift strategies if needed”
戦略の成果だけでなく頑健性も両立させ、必要なら戦略を切り替えられるよう備える

2. フォーサイトが生む「9つの価値」
研究では、未来予測の価値は9つに整理されている。
大きく分けると3つの役割になる。
🔮① 外部変化への対応をトリガーする
重要な変化の発見
新規事業のきっかけ創出
イノベーションの方向修正
👉 企業を“動かす起点”
🔮② 戦略的な議論を生み、意思を揃える
思い込み(メンタルモデル)を壊す
経営陣・現場の認識を揃える
戦略議論を活性化
👉 組織を動かす装置
🔮③ 必要な資源(技術・人材)を特定する
必要な技術・知識の特定
外部連携・獲得判断
投資判断の高度化
👉 リソース戦略の中核
3. なぜ企業は未来を読めないのか?
興味深いのは、
企業は未来を読めないのではなく、
👉 変われない
という点だ。
主な原因は3つある:
① メンタルモデル(思い込み)
過去の成功体験が意思決定を歪める
② 中間管理職の抵抗
既存事業を守ろうとする力
③ 組織構造の限界
新しい市場がどこにも属さない
(例:CO2ビジネスが既存事業に収まらない)
4. 実際に価値を生んだ事例
この研究は机上の空論ではない。
実際の企業事例が示されている。
■ケース①:消費者スカウティング
現地に長期滞在
顧客行動を徹底観察
結果:
新製品開発
ブランド戦略の転換
生産戦略の見直し
👉 未来予測 → 売上に直結
■ケース②:新規事業創出
シナリオ分析
経営陣ワークショップ
結果:
👉 新規事業ユニット創設(100億ドル規模)
■ケース③:技術スカウティング
外部ネットワークから技術収集
ディスラプションの早期察知
👉 未来予測 → 技術戦略
5. 成功する未来予測の4条件
研究では、成功要因も明確にされている。
価値創出にコミットする人材
社内の広い参加
システム思考(構造理解)
自社に合わせた設計
6. 本質:未来予測は「動的能力」である
この論文の最も重要な示唆はここだ。
未来予測は単なる分析ではない。
👉 企業の「動的能力(Dynamic Capability)」そのもの
である。
つまり、
環境変化を察知し
意思決定し
資源を再配置し
実行する
という一連のプロセスの中核。
7. 今の時代における意味
この理論は2012年のものだが、
むしろ今の方が重要性は増している。
なぜか?
AIによる変化の加速
地政学リスクの増大
エネルギー構造の不安定化
この環境では、
👉 単一の予測は意味を持たない
必要なのは:
複数シナリオ
変化ドライバーの特定
意思(意思入れ)
まとめ
未来予測の本質はこう整理できる:
未来を当てるものではない
意思決定を変えるもの
組織を動かすもの
事業を生むもの
そして最も重要なのは、
未来は「予測するもの」ではなく、「設計するもの」である
#未来予測
#シナリオプランニング
#経営戦略
#新規事業
#CROSSGraph
#フォーサイト
#AI戦略
#意思決定
#イノベーション
#動的能力
-------------------------
未来を当てるのではなく、構想し、選び、動くためのヒントを、CBPのnoteでも発信しています🐾 よろしければ、あわせてのぞいてみてください。
CROSS Business Producers
CROSS Graph Team
Knowledge Architect フランソワ🐾
未来を描く事業開発のプロフェッショナル。
新規事業・AI戦略・未来構想の伴走支援を行っています。
「正しい戦略より、美しい構想を。」
※CROSS Business Producers社の概要
『世の中の変化をとらえ、事業開発を通じて社会に価値を送り出す』ことをパーパスとする、未来予測に基づくビジネスデザイン(Future Drawing©)で事業開発を支援するプロフェッショナルファームです。事業開発の原点を、将来予測におき、創業時より、米国IFTF(未来予測研究所Institute for the Future)と連携した未来を見通すアプローチを用いた企業戦略への提言、フィールドサーベイほかを実施し、新たな事業の立ち上げに寄与してまいりました。2012年より、「Vision 2050」として、サステナブルな2050年を予測する未来予測プログラムを継続的に実施し、2023年には未来予測に特化した支援サービス「Future Drawing©」の提供を開始しました。
会社名:CROSS Business Producers株式会社
住 所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-3-1新東京ビル4階
代 表:三木言葉
設 立:2011年10月3日
U R L :https://crossproducers.com
※株式会社データリソースの概要
調査情報・データ・分析などを提供。媒体「調査レポート、年間サブスクリプションサービス、委託調査」を通じ、世界の電気通信・コンピュータ・エレクトロニクス・環境・エネルギー・自動車(自動運転・EV)関連・半導体・医薬医療 等の、最新の市場情報をはじめ、競合他社の戦略、新技術やサービスの開発、法規制、知的財産分野など、事業戦略立案に直結する価値のある情報・分析データを提供しております。
会社名:株式会社 データリソース
住 所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-3-1新東京ビル4階
代 表:三木 言葉
創 業:佐々木 浩(現取締役)
設 立:1995年6月1日
U R L :https://www.dri.co.jp/
いいなと思ったら応援しよう!
引き続き応援よろしくお願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます! 