心電図波形の読み方:QT延長とTorsades de Pointes(TdP)
QT延長とは?
QT時間は「心室が収縮してから回復(再分極)するまでの時間」を表します。
この時間が長くなりすぎると、心室が不安定な状態になり、不整脈が起こりやすくなります。
心拍数によってQT時間は変わるため、QTc(補正QT時間)を使って評価します。
▶ QTcの目安(Bazettの式で補正)
男性:0.44秒以下
女性:0.46秒以下
これを超えていれば「QT延長」と判断されます。

なぜQT延長が危ないの?
QTが長くなると、「T波の終わりに次の刺激が重なる(R on T現象)」ことがあり、
それが引き金となって起こるのが
Torsades de Pointes(トルサード・ド・ポアンツ)という不整脈です。
【Torsades de Pointes(TdP)とは】
QT延長を背景に出る多形性心室頻拍(Polymorphic VT)です。
▶ 特徴
心拍数150〜250回/分の頻拍
QRSの向きや大きさがくるくる変わる
→「ねじれた波」のように見える一過性で自然に止まることもありますが、心室細動に進行することもあり危険です

【QT延長の主な原因】
電解質異常(低カリウム・低マグネシウム・低カルシウム)
抗不整脈薬(Ia群、III群)
抗うつ薬(特に三環系)
抗菌薬(マクロライド、ニューキノロンなど)
先天性QT延長症候群(LQTS)
徐脈やペーシング異常 など
【心電図検定で狙われやすいポイント】
✅ QT延長がある → TdPのリスクあり
✅ TdPはQRS波形がバラバラで、ねじれるような形
✅ 背景に「低K・低Mg・薬剤」などがあるかチェック!
覚え方のコツ:
「QT延長 + 多形性VT → TdP」
これが出てきたら、まずトルサードを疑う!
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