■スペイン・フランス旅note■②:スペイン・サラゴサへ(前編・サラゴサへの電車旅)
年末年始のスペイン・フランスへの旅の記録。前回は羽田空港からフィンランド・ヘルシンキを経由して、スペイン・バルセロナに到着するところまでをお伝えしました。(前回の記事はこちら)
今回は、バルセロナから内陸に向けて移動し、サラゴサまで日帰りで往復したミニトリップについてご紹介したいと思います。サラゴサの街は、色々と面白いので次にご紹介するとして、今回はサラゴサまでの移動について書きたいと思います。
◎1 サラゴサという街について
サラゴサという街については、旅行前に地図で下調べをしていました。スペインの内陸部、アラゴン州の州都であり、古くから古都として知られている場所です。マドリードとバルセロナからどちらも約300kmくらいの距離で、両都市を結ぶ高速鉄道が走っており、どちらの都市からも最短80分くらいで到着します。
そういう場所なので、高速鉄道に乗れば、バルセロナから日帰りトリップが十分可能なのです。
◎2 バルセロナからサラゴサへ
朝にバルセロナからサラゴサに向かいますが、こちらに来て驚いたのは、日の出時刻の遅さです。この時期だと、日の出時刻は8時20分前後。午前7時が真っ暗で、8時でも薄暗いという状態に、結構戸惑いました(笑)。バルセロナは日本と時差が8時間あるのですが、9時間あるロンドンと経度がほとんど変わらないので、実は太陽が真南の達する時刻(南中時刻)が13時前後と約1時間遅いのですね。日の入りは、17時30分くらい。東京と比べると、夕方は明るい時間が少し長いですね。余談ですが、スペインでは夏場はサマータイムを適用しているので、この時間よりさらに1時間時計を進めます(南中時刻が14時になってしまう・・)。夏場なら、21時くらいまで明るい、ということがあるそうです・・。ということで、ヨーロッパの人は夜更かしさんが多い(朝型人間が少ない)のかもしれませんね・・。
さて、9時くらいの列車で、サラゴサを目指しましょう。バルセロナの高速鉄道の玄関口は、Sants(サンツ)駅です。

バルセロナ・サンツ駅は、スペイン国鉄(Renfe)のターミナル駅です。高速鉄道はもちろん、在来線の電車も多数発着します。ちなみに、スペインのRenfeで、大都市圏近郊の電車は、「Cercanias(セルカニアス)」という名前で呼ばれていますが、バルセロナでは、「Rodalias(ロダリアス)」と呼ばれています。どちらも「近郊電車」という意味なのですが、実はバルセロナではカタルーニャ語が街中でも多用されていて、スペイン国内でもちょっと異質な言葉の使い方をしています。カタルーニャはそもそも独立志向の強い地域。やはりヨーロッパは色々と興味深いですね。
さて、高速鉄道に乗りたいのですが、朝から大行列に並ぶことに。この行列は、手荷物検査に並ぶ人の行列です。スペインの高速鉄道は、過去に起きた列車爆発テロ事件などの教訓から、手荷物検査が義務付けられているので、列車に乗る場合は、発車時刻の30分前には到着することが推奨されています。

とはいえ、手荷物検査はなかなか大らかな感じです。空港だと、一人一人入念にチェックしますが、たくさんの人を捌くために、係員が荷物をどんどん入れるように指示してきます。そのせいで、検査を通り抜けた先の荷物が押しくらまんじゅうの状態(笑)。そんな感じで、手早く手荷物検査が終わりました(笑)。
引き続き、構内でも改札待ちの行列が。私が乗る電車は1番線から出るようです。スペインの鉄道では、乗る直前にならないと、発着するホームが決まらないことがしばしば。私が乗る電車は、たまたまバルセロナ始発だったので、早めに出発ホームが決まっていた様子だったので、混乱は無かったです。隣(2番線)の列車は、本来私が乗る電車の15分前に発車予定ですが、遅れていていまだに改札が始まらない感じです。

いよいよ改札が始まり、ホームへ降ります。今回私が乗ったのは、スペイン国鉄(Renfe)のAlviaという電車です。Renfeの高速列車は、通常AVEという名前なのですが、このAlviaは、高速走行するのですが、途中で在来線に軌間変更してそのまま直通する、という変わり種です。

前後に動力車、真ん中に客車を挟むスタイルです。

昔の小田急ロマンスカーのような連接台車を採用。
スペインの高速鉄道は、日本と違い、前後に動力車がついて、真ん中に客車があるタイプです。フランスのTGVなどもその方式を採用しています。真ん中の客車は、連結器等が無くて、隣の車両と台車を共用する、連接台車を採用しています。日本でも最近まで走っていた小田急のVSEがこの形式を採用していました。ちなみに、スペインの在来線は、「イベリア軌間」とよばれる、1668mmの広軌を採用しています。一方で、隣国フランスなどは、標準軌(1435mm)を採用しています。そのため、スペインでは、古くから国際列車に向けたタルゴ社の軌間変更可能な台車の技術がありました。スペインの高速鉄道は、フランスとの直通などを意識して、最初から標準軌(1435mm)で敷設されたので、スペイン国内で高速鉄道から在来線に直通させる、このAlviaという電車に、タルゴ社の軌間変更可能な技術が導入されています。

そして、この列車は、626列車(ア・コルーニャ行き)と、632列車(サラマンカ)行きが併結されています。どちらも10両編成なので、合わせると20両編成!ちなみにア・コルーニャは大西洋に面した街で、地中海から大西洋までをつなぐ列車として、ア・コルーニャ到着は22時ごろ。何と13時間の列車旅ができる列車です。(私は最初の2時間弱しか乗りませんが(笑))。


途中までが高速鉄道で、そこからは在来線。
さて、列車に乗り込みましょう。

車内は、スペインの田舎町へ行く人(と勝手に思い込んでいるだけですが(笑))でそこそこ埋まっていました。隣の車両は、ビュッフェ。前の席の6名くらいの団体さんは、代わる代わるビュッフェに行き、ワインとサンドイッチをゲットしていました。前日のバルセロナまでのフライトも含め、スペインの方々は乗り物でワインとサンドイッチ食べながら盛り上がるのが大好きなのですね。

ビュッフェ、私も行ってみたかったですが、初めてのスペイン鉄道移動だったのと、荷物も多かったので、残念ながら今回はやめておきました。バルセロナで出発前に撮影した車両の様子をご紹介しておきます。
電車は一瞬地中海が見えつつ、その後はスペインの内陸地帯を快走します。

この日は小雨が降り続くあいにくの天気でした。
そして、電車は2時間弱でサラゴサ・デリシャス駅に到着。この駅は、スペインの建築家、カルロス・フェラテールさんが設計した、特徴的な大屋根空間の駅です。



利用客がそこまで多くなくて広々とした空間。
◎3 セルカニアスに乗り換えて、ゴヤ駅へ
サラゴサ・デリシャス駅は、町はずれに作られた高速鉄道との接続駅です。市街地の中心部には列車は乗り入れず、市街地の縁部をぐるっと迂回するように地下線を列車は走っています。市街地中心部を走るトラムとの接続駅・Zaragoza Goya(ゴヤ)駅を目指してみましょう。
ちなみに、Renfeの高速鉄道に乗った人は、「Combinado Cercanias」という、近郊電車(Cercanias)に無料で乗車できるサービスがあります。高速鉄道のQRコードをかざすと、そのまま無料でセルカニアスに乗れます。乗降する前後4時間のみ有効・・だとか。ある意味、日本の新幹線の「東京都区内」「大阪市内」という乗車券と意味合いは似ているかもしれません。

スペインの鉄道のホームは、日本と比べて軌道との高低差が低く、軌道がコンクリート舗装されているので、気軽に軌道に降りられてしまいそうな感じがします。また、停止位置等の記載も無いので、どこに車両が停車するかわかりません。

近郊電車は、乗客もまばらでしたが、無事に数分でサラゴサ・ゴヤ駅へ。


こんな感じでサラゴサの街に到着しましたが、ここから先はまた次回ご紹介します。
■終わりに
バルセロナから高速鉄道でサラゴサに移動しました。日本の鉄道とはシステムが少し違う感じもなかなか面白かったです。はるばるやってきたサラゴサの街は、とても素敵な場所でしたので、次回紹介したいと思います。
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