【看護師】「まあ、たぶん」で進めるほど、あとで苦しくなる|確認できる看護師になるコツ
「まあ、たぶん、こういう意味だよね」
「とりあえず…..やろっか」
「ここで聞いたら、空気読めてない?」と飲み込んだ瞬間
カンファレンスの最中。
「あ、これだけ確認しときたい」と、
胸のあたりまで言葉が上がってきたのに、
その一歩手前でストンと落ちていく…。
そんな瞬間、ありませんか?
先輩たちは、次々と話を進めていきます。
どんどん予定も書き込まれていく….。
「ここで『すみません』って手をあげたら、
“流れ止めるヤツ”って思われないかな…。」
そう考えたら、
喉元まできてた質問が、すう〜っと引き戻されていく。
・「正直、よくわからない指示があった」
・でも、「そんなことも知らないの?」って顔をされるのがこわい
・「あとで同僚に聞こうと思ったけど、忙しそうで声がかけられない」
そのうち、
「まあ、たぶん、こういう意味だよね」
「とりあえず、このままやっておこうか」
と、自分の中で勝手に解釈して動いてしまうことがあります。
どうでしょう?
あなたにも同じような経験、あるんじゃないでしょうか?
仕事が終わってロッカーに座ったとき、
ふと頭に浮かぶのは、さっき飲み込んだ質問たち。
「あーー、やっぱりあのとき聞いておけばよかったかな…」
そんなふうに、
“質問できなかった自分”を責めてしまう夜は、
決して、僕やあなただけではないと思います・・・。
こわさ・遠慮・プライド・不安が、質問を止める
「なんでこんなに、質問するのがこわいんだろう。」
自分で自分にイラッとしながらも、
その「こわさ」の正体がよくわからないまま、
モヤモヤが長引いてしまうこと、ありませんか…?
でもね、「質問ができない」の裏側には、
ちゃんと理由があるんです。
・怒られたくない「こわさ」
・忙しい人の手を止めたくない「遠慮」
・“できない人”だと思われたくない「プライド」
・自分だけ置いていかれたくない「不安」
こういう感情たちが胸の中でぎゅっと固まって、
“質問できない自分”を作り出しているんですよね。
こういうときは、
いったん「感情に名前をつけてあげる」ことが大切なんです。
ノートやメモアプリに、
こんなふうに書いてみてください。
・「〇〇先生が早口で説明していて、怒られそうでこわかった」
・「先輩が疲れていそうで、これ以上負担をかけたくなくて遠慮した」
・「“こんなことも知らんの?”って思われたくなくて、プライドがじゃまをした」
きれいな言葉じゃなくて大丈夫です。
単語を並べるだけでも、ぜんぜん構いません。
ただ、感情に名前をつけると、
「私はダメな看護師なんや」…から、
⚫︎「私はあのとき、こわかったんだ」
⚫︎「私はあのとき、遠慮していたんだ」
と、少しだけ感情が分かれてくれます。
その瞬間、
「自分を責めるモード」から
「自分の気持ちを理解するモード」へ、
ほんの少しだけギアが変わります。
あなたもぜひ、
湧きでてきた感情を、そのまんま書きとめてみてください。
少し緊張がほどけ、脳が楽になる瞬間を味わってみてください。
黙ることは“安全”じゃない|質問は、看護の一部
黙っておくことは、安全なことではありません。
なぜなら質問は、看護の一部だからです。
「質問できない空気」がこわいときって、
私たちはどこかで、こんな式を信じてしまいがちじゃないですか?
「質問する = 迷惑をかけること」
でもね、医療・看護の現場には、
もうひとつの大事な式があるんです。
「聞かないまま進める = 患者さんと自分を危険にさらすこと」
たとえば、
・不確かなまま投与を進めたり、
・理解があいまいなままケアの手順を進めたりなど、
インシデントのリスクが高まりますよね。
一方で、
・「すみません、ここだけもう一度教えてください」
・「すみません、私の理解だと〇〇なのですが、合っていますか?」
という一言が
・患者さんの安全を守ってくれることだって、
・自分の心と行動を守ってくれることだって、
たっっくさんありますよね。
なので本当は、
「質問する = 流れを止める迷惑な行為」
ではなくて、
「質問する = 患者さんとチームを守る、立派な看護の一部」
なんですよね!
もちろん、
いつでもどこでも、何でも聞いていい、という話ではありませんよ。
・タイミングを選んだり、
・聞き方を工夫したりすることは必要です。
でもそれは、「質問してはいけない」とは別の話。
「黙っている自分がえらい」んじゃなく、
「必要なときに、必要なことを確認できる自分になりたい」
と、ゴールの位置をそっと変えてあげることこそが、
私たちには必要なんじゃないでしょうか?
その視点の転換が、
「質問できない空気」の中で、
自分と患者さんを守る、大事な一歩になります。
まずは1ミリでOK|聞きやすくする“クッション言葉”テンプレ
とはいえ、
いきなり勇気を出して、
バシッ!と質問するのはハードルが高いですよね。
僕は、ハードル高いです。
あなたは簡単にこのハードルを越えられますか?
ハードルを越えられない私たちの必殺技として、
「1ミリだけ聞きやすくする言葉」
を、いくつか用意してみました。
そのまま使ってもいいですし、
あなたなりに言い換えてくれても大丈夫です。
◆入り口をやわらかくする「クッションことば」
「すみません、念のため確認なんですが…」
「私の理解があいまいで恐縮なのですが…」
「勉強不足で申し訳ありません、ここだけ教えていただけますか」
◆”ちゃんと聞いてます”が伝わる「セットことば」
「〇〇という理解で動こうと思っているのですが、合っていますか?」
「さっきのご説明を、復唱させてください。〜ということで大丈夫でしょうか」
◆場を止めにくいときの「あとから質問」
「さっきのカンファレンスで、1点だけ確認したいことがあります」
「お忙しいところすみません、〇〇の指示について、もう一度だけ教えてください」
それでも口から出ないときの最終手段|4秒吸って8秒吐く
いきなり完璧を目指さなくて大丈夫です。
というか、いきなり完璧を目指さないでください。
しんどくなりますからね(笑)。
まずは、
「今週、一度だけ『念のための確認なんですが…』から始める質問をしてみる」
くらいの小さな目標でOKです。
質問の中身よりも「質問してもいい自分」を、少しずつ育てていくイメージで続けてみてください。
そうすると、上手くいくと思いますよ。
なぜかって?・・・僕が上手くいったからですよ!(笑)
それでもどうしても、口から出にくいときは、
鼻から4秒かけて息を吸って、
口をすぼめて8秒かけて、ゆっくり吐く呼吸を、
その場で1回だけしてみてください。
ガチガチの緊張がほぐれますから・・・。
心の中で、
「これは迷惑じゃなくて、患者さんを守るための質問なんやで」
って、そっと唱えてから、
準備しておいた一言を口にしてみましょう。
どうですか?
できそうですか?
休憩|深呼吸おじさんタイム🕑
はいここで一旦、リラックスタイムで〜す 🕑
鼻から4秒かけてゆっくり息を吸ってぇ〜〜😮💨
口をすぼめて8秒かけて、ゆ〜〜〜っくり吐いてみましょう…🥱

おまけ|質問クッションフレーズカード(スクショOK)
※このままスクショしても、ノートに写しても使えます。
白衣のポケットに入れる“お守りカード”のイメージです。
◆クッションフレーズカードの使い方
下のフレーズを、あなたの言いやすい言葉に少しだけアレンジする
1〜2個を「今週使ってみるフレーズ」として決める
紙やメモに書いて、ポケットやスマホに入れておく
□ クッションフレーズのたね(入り口/セット/あとから)
1)入り口用
「すみません、念のための確認なんですが…」
「私の理解があいまいで恐縮なのですが…」
2)“ちゃんと聞いてます”を伝えるセット
「〇〇という理解で動こうと思っているのですが、合っていますか?」
「さっきの説明を復唱させてください。〜ということで大丈夫でしょうか」
3)あとから質問用
「さっきのカンファレンスのことで、1点だけ確認したいことがあります」
「お忙しいところすみません、〇〇の指示について、もう一度だけ教えてください」
□自分専用フレーズ欄(今週の一言①・②)
🔷 今週使ってみたい一言①
「_________________________」
🔷 今週使ってみたい一言②
「_________________________」
フレーズのすみに、こんな一文も書き足しておいてください。
「質問は、患者さんと自分を守る看護の一部なんだ」
この一文こそが、
「空気読めてないんかな…」と、飲み込みそうになったとき、
あなたの背中をちょっとだけ押してくれるはずです…。
▼今日の2行まとめ
➡️ 質問は「流れを止める迷惑」ではなく、「患者さんと自分を守る看護の一部なんだ」
➡️ 聞き方とタイミングを工夫すれば、少しずつ“聞ける自分”に近づいていける。
▼今日の振り返り質問
➡️ 最近、「本当は質問したかったのに、飲み込んでしまった場面」はどんな状況でしたか?
➡️ そのとき、あなたの中にはどんな感情(こわさ・遠慮・不安・プライド)がありましたか?
▼「次の一歩」
➡️ 今週のうちに一度だけでいいので、
「すみません、念のための確認なんですが…」から始める質問を誰かにしてみてください。
➡️ できたらその日のうちに、
「いつ・誰に・どんな一言が言えたか」を、ノートやメモに1行だけ書き残しておきましょう。
いい看護師かどうかより、
あなたが笑っていられるかどうかが大切なんだってことを、
どうか忘れないでくださいね・・・。
今日も読んでくれて、ほんとうにありがとう。
参考・引用文献(一次情報優先・使いやすさ順)
本号は、筆者自身の経験と、看護師のコミュニケーション・安全文化に関する一般的な知見をもとにしたエッセイであり、特定の研究・ガイドライン等の直接の引用はありません。
(※本文中の各主張は、上記一次資料・公的機関資料に基づいています。必要に応じて院内規程・地域事情に合わせて運用してください。)
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そんな思いが、ふと浮かんできたら読んでみてください。
