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電車の短歌ばかり詠んでる

毎日毎日、電車に乗る。

高校に入学して初めて電車通学になったその日から、まもなく三十路を迎える今日に至るまで。

別に好きで乗っているわけでもないけど、電車は生活のなかで決して少なくない割合を占めている。

日々の言葉を探して短歌をつくれば、そこはたいてい駅のホームだったり、地下鉄の車内だったりするのだ。



地下鉄の窓に雨つぶ線を引くあの人の町から来た電車


終電の時間覚えてまたすこしすこし私は大人になった


改札を抜ける人波遅れるな今日から一歩 今日から一歩


黄色とは幸せの色足元の黄色い線の内側に居て


地下鉄の風に心は飛ばされて喉に張りつく悪意のみこむ


いつのまに車窓は夜に包まれて大人に見える私をうつす


ああわたし次で降りますさよならと最後の君は目すら合わない


もう二度としたくなかった夜9時の駅のホームで泣くような恋


暗闇を映す車窓はただ静か深海のような疲れを乗せて


寂しさがお腹の底まで落ちてくる満員電車で目を閉じるとき


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