【採用面接の嘘】レジュメは完璧、入社したら詐欺レベル。面接官を欺く「演技派」候補者の化けの皮を剥がし、地頭と人間性を丸裸にする「構造化面接」の尋問技術
高城 健です。
外資系戦略コンサルティングファームで、クライアントの経営課題解決に従事しています。
マネジメントにおける最大の失敗であり、かつ最大の損失を生む源泉「採用ミス(Bad Hiring)」です。
「ピーターの法則」をご存知でしょうか。
組織の中では、人は無能になるレベルまで昇進し続けるという法則ですが、もっと恐ろしいのは「入り口で無能を入れてしまう」ことです。
クライアントは、急成長中のITベンチャーの役員、Mさん(38歳)。
彼は、喉から手が出るほど欲しかった「即戦力の事業開発マネージャー」を採用しました。
候補者のN氏(32歳)は、スペック上は完璧でした。
有名私大卒、メガベンチャー出身、MBAホルダー。
職務経歴書には「新規事業の立ち上げにより、年商10億円を達成」と輝かしい実績が並んでいました。
面接でも、ハキハキとした受け答え、論理的なプレゼン、爽やかな笑顔。
Mさんは「彼こそが求めていた人材だ!」と惚れ込み、年収1,200万円でオファーを出しました。
しかし、入社後1ヶ月でメッキが剥がれました。
N氏は、会議で横文字を並べるだけで、実務(資料作成、顧客折衝)を一切やりません。
「それは私の仕事ではありません」と部下に丸投げし、成果が出ないと「リソースが足りない」と言い訳をする。
極め付けは、彼が「立ち上げた」と語っていた年商10億円の事業が、実は彼がチームの末席にいただけのプロジェクトだったことが判明しました。
Mさんは頭を抱えました。
「完全に騙された。面接ではあんなに優秀に見えたのに…」
N氏のような「面接だけが上手い人(Interview Artist)」は、市場に溢れています。
彼らは、面接官が喜びそうな回答を暗記し、自分を大きく見せる演技力(Presentation Skill)だけを極めています。
普通の雑談のような面接では、彼らの嘘を見抜くことは不可能です。
私がMさんに伝授したのは、Googleなどのテック企業が採用している「構造化面接(Structured Interview)」と、行動事実を執拗に掘り下げる「尋問の技術」です。
「すごいですね」と感心するのではなく、「具体的に誰がやったのですか?」「その時あなたは誰に何を言いましたか?」と、嘘をつく隙間がなくなるまで追い詰める。
この記事は、採用詐欺に遭った企業が、選考プロセスを抜本的に見直し、候補者の「地頭(Raw Intelligence)」と「誠実さ(Integrity)」を丸裸にするシステムを構築するまでの全記録です。
STARメソッドの深掘り質問集、リファレンスチェックの裏技、そして直感(Intuition)という名のバイアスを排除する方法。
採用面接は、お見合いではありません。
真贋を見極める「監査(Audit)」です。
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