【コラム】私の滴水湖
私は自分のFacebookのプロフィールの背景を上海市浦東新区にある滴水湖にしています。滴水湖。思い出の場所です。滴水湖に気が付いたのはまだ私が企業のマーケティング部門で中国市場を担当していた頃で、実は後輩男子からの情報が元でした。
「空港降りる時になんか地球儀みたいな湖見えますよねぇ。」
正直気付いて無かった私は言われて地図を見てみると、確かに水の惑星地球を思わせる様な湖が。次の出張の時には浦東国際空港に降りる際についにその姿を見る事が出来ました。
これは行ってみたい…2013年の事です。
2013年と言えば、今振り返るとその年の年末、12月29日に滴水湖を終点とする地下鉄16号線が開通した年ですが、その時はその事を知る由も無く、何とかしてこの市街からめちゃくちゃ遠い湖「滴水湖」に行く画策を開始しました。タクシーだとか、乗合バス乗り継ぎだとか、色々検討しましたが、素晴らしい方法が見つかりました。それは、この滴水湖に突き出した半島にあるホテルの送迎バスに乗ってしまうことです。ホテル名は「滴水湖皇冠假日酒店」。英語名は「Crowne Plaza Shanghai Harbor City」、クラウンプラザホテルです。

この写真の青い花のような形をしている建物。

クラウンプラザホテルはインターコンチネンタルホテルグループ(IHG)で、出張で普段から泊まっているホテルグループだから予約は慣れていました。IHGの予約サイトで送迎について見てみると、週末だけ地下鉄2号線の龙阳路駅から送迎バスを1便だけ出していると書かれていました。どっちにしても市街からとても遠いからどこかに泊まる必要はあるし、この際ここに泊まってしまおう。当時はまだまだ円高で、このリゾートホテルに1人で泊まったとしても耐えられる範囲の宿泊費でし(2026年現在も、古くなったせいかそこまで高くはない)。早速ホテルを予約してメールで送迎バスを確認。
2013年10月28日。当日は直前まで現地子会社の社員と食事していて、「ホントにそんな遠くまで行くの?」と見送られながら龙阳路駅に向かいました。埃っぽい龙阳路駅近くの道路沿い本当に来るのかとドキドキしながら待つと、滴水湖皇冠假日酒店と書かれた送迎バスは予定通りちゃんと来ました。ホテルバウチャーを見せて(見ても英語だからわからなそうで、大した確認もなし)乗り込みます。所謂マイクロバスというやつですが、割とオンボロ。社内はタバコ臭く、普段は従業員の送迎に使っているのでは?という感じ。乗客は私ともう1名だけでした。
そこから中国の危ない運転で時速80キロで高速ぶっと飛ばし、ノンストップで約1時間後に到着。結構怖い思いした(汗)。

(何と、ショックな事に、この時の写真を消失しており、残っているのはFacebookの投稿のみ。ここからはやむなく、そこに上げた写真コラージュで固めた写真を使用します。)
Crowne Plaza Shanghai Harbor Cityには、この橋で陸と接続されます。来たのは10月末だったせいか、人気も少なく、全体が枯れた感じでした。ここは夏場に来るリゾート地なのかなあ…豪華な保養所風情。

花びら状の建物の内部はこんな感じ。


部屋から滴水湖を眺めるベランダには、こんな藤のソファーが置いてあり、ボーっとしてひがな1日を過ごすのには最適。晩夏が似合う場所。

朝食ビュッフェはもちろんIHGのため素晴らしいものでした。

この時は翌日に東海大橋を渡ってみるというのも控えていたので、湖一周ウォークはせず、次回の宿題とし、ここを後にしました。
さてそれから僅か数か月。
上海地下鉄の路線図を眺めると、え??滴水湖駅??
まさかの16号線が12月末に開通していたのでした...あれだけ苦労して行った滴水湖に地下鉄が…!
というわけで、これは行かない訳にはいかないでしょうと、早速2014年2月に再度上海の地を訪れた。上空から見た当時の滴水湖がこれ。このどこかに駅があるんだ。

2月9日、1日乗車券を買って乗車。何故1日乗車券かと言えば、この路線は距離が半端ないので、こここそ、1日乗車券が生きるところだから。この時は未だ現在の16号線の始発駅である龙阳路駅には接続していなかったので、11号線の最後の駅、罗山路駅からの出発。

新開通とあって人で賑わっていました。特にお年寄り。無料で乗れる敬老カードで、できるだけ遠くまで行くのをプチ観光としている模様。
16号線は1駅が非常に長く、距離が半端ないためか、快速(大站车)導入。当時の全11駅中3駅を除いて地下では無く外を走る。また、途中に上海ディズニーランド駅もあるような観光路線だからなのか上海地下鉄初のボックスシート採用。しかも、車内放送が、普通話(中国の標準語)→英語→多分上海語!(後で確認したところ、浦東方面の方言の上海語との事)。車内の東方明珠電視台からのニュースで丁度、上海語は近年、絶滅が危惧されていて、も、13-20歳で話せる人が激減していて、保護する法案が多数決で決まったような話が流れていました。
途中は本当に田園風景で、前年10月にホテルの送迎バスの中から見た、こんな何も無い田舎道も歩いてみたい!というのが何とやろうと思えばできる状態になっていた!!!

滴水湖駅は出来立てで外はまだ整備不十分。2箇所の出口のうち1箇所は空いてはいるが実質もう一つの出口まで迂回して行くだけにしか使えませんでした。駅を出て2~3分歩くとたちまち滴水湖。
丁度公園になっていて、滴水湖の説明が書いてあります。
直径2.66KM...ん?じゃあ円周率かけても8.35km??
とても大きそうに見えるが、意外に行けそう。
昨晩まで天気予報は曇りだったのに、奇跡的に晴れ!
さすがハレの地、上海!1周してみる事にしました。
少し行くと10月に泊まったCrowne Plaza Shanghai Harbor Cityに着き、その辺の外側は有料のバーベキュー場になっていました。
ゲルはそこの施設。さすが中国。内モンゴル自治区があるだけに、ゲルも簡単に手にはいったりする模様。どこも釣り客が多いですが、更に行くとしばらく釣り禁止区域。それから意外とマリーナがあり、日本ではバブル期に流行したウインドサーフィン場にもなっていますが、冬場で閉鎖中。更に行くと再度釣場となっていて、寒い中1週約9キロを、時折来る浦東国際空港からの航空機を眺めながら歩ききりました。

浮足立って冬場に来てしまいましたが、また春・秋に来て歩いてみたいなと思いました。ついでに途中の農道も...
この後、この1本の地下鉄によって、滴水湖は飛躍的な発展を遂げるのです。途中の農道も舗装道路となり、2023年に朵云书院・上海滴水湖店に行った際には、湖畔に高いビルが建設されてしまっていて、以前の人里離れた神秘的な場所感が失われていて、私にしては珍しくのノスタルジーに浸る気分になったものです。
だとしても、ここ滴水湖は私が上海を探索したいと強く思った思い出の場所。ずっとずっと好きな場所なのです。
滴水湖
2003年10月に完成した淡水の人口湖で、都市計画のコンセプトから生まれました。「天から落ちた一滴の水滴が海に落ち、さざなみを広げる」様子を表現し、完全な円形をしています。
湖の形状・規模直径約2.66km、面積5.56km²(杭州西湖とほぼ同規模)
水源:黄浦江の水を大治河経由で引き入れています。
中心にあるモニュメント: 「水滴(すいてき)」 湖そのもののデザインコンセプトである 「天から落ちた一滴の水」 を体現する存在として設置されました。高さ約21m。8つの楕円形のリングが交差する独創的な形状です 。下部の半球は、水滴が落ちた瞬間に弾ける「水泡」を表現しています 。
表面は鏡面仕上げのステンレス鋼で出来ています。
🏝️ 湖上の3つの島(それぞれ異なる役割)
湖の中には、合計面積0.48km²の3つの島が浮かんでいます。
北島:3島で最大。臨港芸術センターを中核とする文化・芸術の島として開発が進められています。
西島:ビジネスと観光宿泊のエリア。特徴的なデザインの「上海滴水湖皇冠假日酒店(ホテル)」があります。
南島:水上レジャーの中心地。遊艇クラブや港湾施設があり、国際的なウォータースポーツ競技も開催されます
市中心からの距離:約75~76km
こちらご参考です。私がいつ行った事を基に書いているのかの一覧表です。
中国個人旅行サポートもやっています。
中国で実際にやった事を記録した有料マガジンです。無料記事も沢山あります。1回購入すると追加更新される有料記事も全て読めます。
いいなと思ったら応援しよう!
サポート頂けると嬉しいです。次の中国取材の費用の足しにします。