【組織論】年上の部下に「指示」を出せますか?—現場で学んだ、ベテラン職員を最強の味方にする方法。
皆様こんばんは!現役地方公務員兼キャリアコンサルタントであり、「Civireer(シビリア)」の松永です。
2月26日、木曜日。 昨日は国公立大学の前期試験でしたね。受験生の皆さん、保護者の皆さん、本当にお疲れ様でした。 サクラ咲く春が来ることを祈っています。
大学受験ではありませんが、僕も来年度は長男が中学3年生になるということで、とうとう高校受験。 来年のこの時期をどうなっているのかなと考えてしまいます。 高校受験の皆さんはラストスパート、チェスト!です。
さて、役所の中も、ある意味で「合格発表」のような緊張感に包まれています。 そう、人事異動の内示です。
「来年、あの人は係長に昇格するらしいよ」 「今度の異動先、ベテランの再任用職員さんが多いらしいよ」
そんな噂を聞いて、喜びよりも「胃が痛い……」と感じている若手候補の方。 今日のnoteは、そんなあなたのために書ければなと思います。
テーマは、「年上の部下」との付き合い方です。
自分でも未だにちょっと信じられないのですが…ありがたいことに、現役最年少で係長というポジションに就かせていただいています。
当然、チームメンバーには自分より年上の方もいらっしゃいます。最初は正直、ビビり倒していました(笑)。 「人生の先輩に指示出しなんてできるわけない!」 「どうやって仕事をお願いすれば良いのかな…」
でも、ある「逆転の発想」に気づいてから、チーム運営は劇的にスムーズになりました。 今日は、僕が現場で実際に学んだ、「年上の部下を最強の味方にする技術」をシェアできればと思います。

■ 「舐められてはいけない」という呪い
若くしてリーダーや係長になると、多くの人が陥る罠があります。 それは、「虚勢を張ること」です。
「自分が一番しっかりしなきゃ」 「間違いを指摘されたら権威に関わる」 「若造だと思われたくない」
そうやって肩に力を入れて、眉間にしわを寄せて、無理に「上司」を演じようとする。 細かいミスを指摘したり、自分のやり方を押し付けたりして、マウントを取ろうとする。
正直に言います。 僕もそうでした。 そして自戒を込めてはっきり言いますが、これは最悪手です。
ベテラン職員たちは、何十年も組織を見てきたプロです。 そんな若造の浅い演技なんて、一瞬で見抜かれます。 「ああ、この若いの、必死だなぁ(苦笑)」と。 そして、心のシャッターを閉じられ、本当に困った時に誰も助けてくれなくなります。
僕も最初はそうなりかけました。 でも、ある時、業務量がパンクして、もうどうしようもなくなって、つい弱音を吐いてしまったんです。 「〇〇さん、すみません…これ、僕の手に負えなくて…どうしたらいいですかね?」
すると、その年上のベテラン職員さんは、こうおっしゃいました。 「一人で抱えてすごく大変そうだなと思ってたんだよ。それは昔こういう事例があったから、こう処理すればいいと思うよ。」
その瞬間、気づいたんです。 ああ、僕は勝手に自分で理想像を作って見栄を張っていたけれども、「頼る」だけでよかったんだ、と。
■ 「指示」するな、「相談」しろ
年上の部下に対して、「指示」を出そうとするから苦しくなるんです。 人生経験も業務知識も、相手の方が上である場合が多い。 ならば、そのリソースを使わない手はありません。
僕が実践しているのは、「指示の相談化」です。
例えば、「この資料、明日までに作ってください」と言う代わりに、こう言います。
「〇〇さん、今度の事業なんですけど、僕はこう進めたいと思ってるんです。でも、〇〇さんの経験から見て、落とし穴とかリスクってありますか? 過去の経緯とか教えてほしいんです」
こう言われると、ベテランの方は悪い気はしません。 なぜなら、自分の「経験」という資産にリスペクトが払われているからです。
「うーん、まあ方向性はいいけど、あそこの地区は昔揉めたから、先に自治会長に挨拶行った方がいいよ」 「なるほど! さすが〇〇さん、助かります!」
こうなれば、本当に心強いです。 相手は「年上の部下」ではなく、頼りになる「軍師(アドバイザー)」になります。 結果として仕事は進むし、リスクヘッジも完璧。しかも相手の顔も立つ。 まさに三方よしです。
■ 役職は「偉さ」ではなく「役割」にすぎない
そもそも、係長や課長という役職は、人間としての「偉さ」ではありません。 単なる「役割」の違いです。
部下(プレイヤー): 現場で実務を遂行する役割。
上司(マネージャー): 責任を取り、環境を整え、決断する役割。
僕がずっとやっていたサッカーで言えば、フォワードとキーパーの違いみたいなものです。 フォワード(上司)がキーパー(部下)に向かって「俺の方が偉いんだ!」なんて言いませんよね。
年上の部下の方は、かつてエースストライカーだったかもしれないし、今は守備の職人かもしれない。 そのリスペクトさえ忘れなければ、年齢の逆転なんて些細な問題です。
「責任は僕が取ります。ハンコは僕が押します。だから、現場の実務は〇〇さんの技術で支えてください」
そう腹を割って話せば、多くのベテラン職員は、 「まったく、しょうがない係長だな」 と言いながら、最強の防波堤になってくれます。
■ 「心の開示」は最強のビジネススキル
2月12日の記事で「根回し」の話をしましたが、結局のところ、組織で一番強いのは「心の開示ができる人」です。
完璧な人間なんていません。 特に若手リーダーなんて、経験不足で当たり前なんです。 それを隠して強がるより、 「ここが分かりません!」 「助けてください!」 と素直に言えること。
そして、助けてもらったら、 「ありがとうございました! めちゃくちゃ勉強になりました!」 と全力で感謝を伝えること。
この「心の開示(愛嬌)」さえあれば、どんなに厳しいお局様も、年上の部下の方も、いつか必ずあなたの味方になってくれます。
■ 春からの新しいチームへ
これから異動内示が出て、新しいチーム体制が見えてくる時期です。 もし、年上の方ばかりの部署に配属されても、ビビる必要はありません。
それは、「たくさんの先生がいる教室」に行くようなものです。 ラッキーじゃないですか。 全部教えてもらいましょう。吸収しましょう。
そして、あなたがリーダーなら、堂々と胸を張って、でも頭は低くして、こう言いましょう。 「未熟者ですが、皆さんの力を貸してください」と。
それが言えれば、あなたのチームはきっと上手くいきます。 春からの新体制、楽しんでいきましょう!と言っても、僕も内心異動がどうなるのかすごくドキドキしていますが(笑)。
本日もお仕事お疲れ様でした!また、日曜日にお会いしましょう!
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