「好き嫌いを言えない婚活」が人生を壊す|結婚相談所で65連敗した精神科ナースが見つけた本当の相性の見つけ方
こんにちは。精神科ナースのぽんです。
結婚相談所で婚活していると、「好き嫌いを飲み込む」場面が驚くほど多くなります。
相手の趣味に「私も興味あります」と合わせる。
苦手な食べ物を「大丈夫です」と食べる。
行きたくないデートスポットに「楽しみです」と答える。
一つひとつは、小さな我慢です。
でもそれが積み重なると、結婚後に人生を壊します。
これは大げさな表現ではありません。
僕自身、結婚相談所で65連敗した中で、この事実に何度もぶつかってきました。
そして精神科ナースとして14年、「好き嫌いを言えなかった結果」で苦しむ人を、何十人も見てきました。
今日はこの「好き嫌いを言えない婚活」の危険性について、はっきり書きます。
婚活で「好き嫌い」を飲み込む理由

結婚相談所での婚活には、独特のプレッシャーがあります。
期間の制限。仮交際3ヶ月、真剣交際3ヶ月という区切り。
数字で見えるお見合い成立数、お申し込み数。
担当アドバイザーからの「もう少し柔軟に」というアドバイス。
こうした環境の中で、多くの人は「自分の好き嫌いをはっきり言うのは、わがまま」と感じ始めます。
「せっかく紹介してもらったから、少しは合わせないと」
「好き嫌いが多いと、選ばれる幅が狭くなる」
「柔軟な人の方が、結婚に近づく」
そう思って、自分の感覚を後回しにしていく。
でも、これが人生を壊す第一歩です。
好き嫌いは「大人になっても変わらない」

ある医師の動画で、印象的な言葉がありました。
「大人になって克服したと思っていた苦手が、実際にやると全然無理だった」
これは精神医学的にも裏付けのある話です。
人の本質的な好き嫌いは、幼少期からほとんど変わりません。
社会に適応するために表面上は変わるように見える。
でも根本的な「これは嫌」「これは好き」は、性質として残り続けます。
婚活中に「今は苦手だけど、慣れれば大丈夫だろう」と自分に言い聞かせても、結婚後にその苦手さは必ず戻ってきます。
そして戻ってきた時、逃げ場はもうありません。
大人になるほど「好き嫌いが分からなくなる」構造

さらに厄介なのは、大人になるほど自分の好き嫌いが分からなくなることです。
社会人として長く働くと、「相手に合わせるスキル」が高くなります。
会議で違う意見でも「そうですね」と受け止める。
飲み会で行きたくなくても「楽しみです」と返す。
これは大人としての適応力です。
でもこの適応力が、婚活では牙をむきます。
自分の本音を飲み込むのが上手くなりすぎて、自分が本当に何が好きで何が嫌いなのかを、忘れてしまうんです。
僕もそうでした。
50連敗を超えた頃、お見合いの席で「休日は何をしていますか」と聞かれて、答えに詰まったことがあります。
「読書」「映画」と当たり障りのない答えを用意しながら、心の奥では「本当は何が好きなんだっけ」と思っていました。
自分の好き嫌いを、自分で見失っていたんです。
精神医学ではこの状態を「偽りの自己(false self)」と呼びます。
本来の自分を隠して別の人格を演じ続けると、いずれ「本当の自分」が分からなくなる現象です。
65連敗の中で気づいた「シミュレーションの重要性」

好き嫌いを取り戻す方法として、ある動画で紹介されていたのが「リアルなシミュレーション」でした。
「これを明日から本当にやります」
そう考えた瞬間に、初めて本音が出てくる、という話です。
これを婚活に置き換えると、こうなります。
「この人と、明日から一緒に生活を始めます」
そうシミュレーションした瞬間、初めて本当の相性が見えます。
僕は50連敗を超えた頃から、この問いを自分に投げるようにしました。
仮交際が始まった相手に対して、こう自問する。
「この人と、明日から同じ家で暮らせるか」
「この人と、10年後の休日を一緒に過ごせるか」
「この人の食事の好みに、毎日合わせられるか」
「この人の親戚付き合いに、一生付き合えるか」
具体的にシミュレーションすると、驚くほど本音が出てきました。
「あ、この人の食事の好みは無理だ」
「この人の実家との距離感、しんどいかも」
「休日の過ごし方、一生合わない気がする」
以前なら「まあ大丈夫だろう」で流していたことが、はっきり見えるようになったんです。
「好き嫌いを言える相手」が、本当の結婚相手

65人目の妻と会った日のことは、今でも覚えています。
夜勤明けで疲れていて、席についた瞬間に「すみません、今日仕事がしんどくて」と正直に言いました。
64人目までの僕なら絶対に言わない言葉です。
その後の会話で、僕は相手の好きな映画に「それあまり興味なくて」と本音を漏らしました。
普通なら断られる場面です。
でも妻は笑って、こう返してくれました。
「正直に言ってくれる人、初めてです。私も観てないのに好きなふりしたことあります」
そこから僕たちは、初めて本音の会話をしました。
僕は僕の好き嫌いを、妻は妻の好き嫌いを、遠慮なく話しました。
結婚してから3年、この会話のスタンスは変わっていません。
家事の分担、休日の過ごし方、価値観のすれ違い。
すべての場面で、お互いに「好き」「嫌い」を言い合える。
結婚生活が苦しくないのは、この一点に尽きます。
「好き嫌い」を飲み込んで結婚した先の風景

精神科ナースとして14年、多くの患者さんの人生に寄り添ってきました。
その中で、こんな話を何度も聞きました。
「結婚前は、我慢すれば大丈夫だと思っていた」
「相手に合わせていれば、うまくいくと思っていた」
「でも10年経って、自分が何を好きだったのかも分からなくなった」
好き嫌いを飲み込んで結婚した人が、10年後、15年後に心のバランスを崩す。
これは臨床の現場で、本当によく見る光景です。
婚活の3ヶ月は短いです。
でも結婚生活は、その後の何十年です。
3ヶ月の我慢が、何十年の消耗に変わる。
これが「好き嫌いを言えない婚活」が人生を壊す構造です。
今日からできる「好き嫌いを取り戻す」練習

もし今、自分の好き嫌いが分からなくなっているなら、こんな練習をおすすめします。
練習①:子どもの頃の好き嫌いを思い出す
10歳の頃、何が好きで何が嫌いだったか。
食べ物、遊び、人との距離感。
そこに、あなたの本質的な好き嫌いが残っています。
練習②:仮交際中に「シミュレーション」する
相手に対して「明日から同じ家で暮らす」と本気で想像してみる。
その時に浮かんだ違和感を、無視しないでください。
練習③:小さな「好き嫌い」から言葉にする
いきなり大きな話ではなく、小さな場面で本音を出す。
「今日はカレーの気分じゃないです」
「その映画、興味ないんです」
このレベルから始めれば、少しずつ「言える自分」に戻れます。
最後に

結婚相談所での婚活では、「柔軟な人」が好かれると言われます。
でも、柔軟さと「好き嫌いを飲み込むこと」は別物です。
本当の柔軟さは、自分の好き嫌いを持ちながら、相手と話し合える力のことです。
好き嫌いを消してまで結婚することは、幸せへの近道ではありません。
むしろ、結婚生活を壊す遠回りです。
あなたの「これは嫌」という感覚は、わがままではなく、人生を守るセンサーです。
そのセンサーを、大切にしてください。
▶ 婚活で自分の感覚が分からなくなっている方は、こちらの記事も参考になります。
→ 婚活で消耗する人の「認知の歪み」5パターン
https://note.com/clean_aster449/n/ne4e36b5c01b7
▶ 婚活で消耗が限界に近い方は、こちらもどうぞ。
→ 婚活をやめるべきサイン・続けるべきサイン
https://note.com/clean_aster449/n/n79174c8d7c08
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
あなたの婚活が、「好き嫌いを飲み込む場」ではなく、「好き嫌いを分かち合える相手を見つける場」になりますように。
ぽん(@dai_konkatu)
