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友達からお古をもらって

近く、友達が遠くの他の国に引っ越すことにしたので、二人でお別れ会をした。
彼女とは真逆くらい違う人生を送ってきた(と思う)が、クリエイティブなところ、アーティスティックなところで共感する部分があり、気づいたらかなりの年数、友達をしていた。

移り住む国がかなり遠いから、彼女がミラノで生活をした云年の間にたまったものを取捨選択、断捨離して送り込まねばならず、別れ際に、「これ、私のお古だけど、受け取ってくれないかな、嫌だったら捨てて」と、5キロ近くあるナップザックを渡された。
彼女とは体型がかなり違うし、肌の色も違うので、入るかな、似合うかな、と半信半疑だったが、幸いパンツがなかったので(私は純日本人にしては脚が長く、例えれば、ユニクロが海外進出する以前はLでも短すぎた。そのくせ踊りすぎで太腿が太いから、似合うパンツを見つけるのは至難の業なのだ)、全て着ることはできた。

ただ、自分好みのかたちでも色でもなく、全てファストファッションなので、「さて、どうしたものか」と悩んだが、「先日ファストファッションについての記事を載せたばかりなのに、すぐ捨てるのは手本にならない行為だな」と思い直し、ひとまず、洗ってクオリティーが下がりすぎない限りは、半年は着てみようか、と決めた。


長年際どいダンスをしている身とはいえ、クラバー(もう死語?)でもなければ飲酒喫煙もしないので、キラキラ光るゴールドの服や肩の尖ったフェイクレザージャケットを着ていく場所が、私の生活圏内で果たしてあるかは謎だが、「私の趣味趣向と全く違うものを、私にも合うと思ってくれた人がいる」ということは、ある意味興味深く、そのうち奇抜なアートの展覧会にでも着ていってやろうか、と目論んでいる😂

彼女の他にも、ダンスで知り合った少し年下の友達が、しばしば際どい服をくれる。
彼女は40を過ぎてから、ダンスよりも筋トレに熱をあげ、「着たくてもムキムキで入らないから、シマ子しか私より細い人いないし、あげるよ」と、タグが付いたままの服を幾つもくれるのだ。どうやら、オンラインでピッタピタのスポーツウェアを買うのをやめられないようで、毎度のように東欧の言語が書かれたタグが下がっている。

これは、前者の「手持ちの中でも私に合いそう」という思いやりをも含む行為(好意)とは違い、「自分よりサイズが小さく、際どいダンスが好きな知り合いが他にはいないから」という切り捨ての発想から生まれた行為だが、新品かつファストファッションではない、というところが、好き嫌いにかかわらず、お返しをせねば、という発想に結びつき、若干のありがた迷惑もある。

というわけで、誕生日まで1ヶ月切っているから(投稿する頃には完全に過ぎているが)、「今年は上質なワンピースを買いたいな」とか「やっぱりふんわりとしたスカートがいいかな」なんていう、年に一度くらいの贅沢に向けてカウントダウンしていたところに、お古がどっさりと、アフリカの国の海岸沿いのように押し寄せてきたシマ子の家である。

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