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風まかせ文芸部 『半分、過ぎて』

人生の、半分を過ぎて。

いくつまで生きられるのかなんて分からない。
でも間違いないのは、すでに半分は生きたということ。
時は過ぎる。たとえ何もしていなくても。
誰かがペダルを漕いでいるわけでも、ゼンマイを回し続けているわけでもない。
勝手に進んでゆく。
それがもう五十年を超えた。
誰かを恨みたい気分でもあり、長いことありがとうと礼を言いたい気分でもある。
恨んだり礼を言う相手はいないわけだが。

この人生は勝手に始まった。
私は GOサインを出していない。
許可なく勝手に始まったのに、思いのほか苦しい思いもした。
これからもするだろう。
でもなんか、ここまで来れたんだからいいやって気もしてる。
途中下車する人だってたくさんいる中で、自分はまだ走り続けてる。
周りの景色を見ながら、まだ先にあるゴールを目指して走り続けてる。
この先どうなるかは分からないけど、半分過ぎてもまだ、ワクワクもドキドキもしっかり味わえる。
まだまだ手放したくない。

今年という一年も半分、過ぎて。
夏がやって来る。
すでにふたつの季節が終わった。
あと何度、この繰り返しに参加できるのか。
そしてその間に、どんな出会いや別れが生まれるのか。
想像するだけで、生きている実感が湧くってもんだ。
得てして厄介だったりもするが、人に出会わなきゃこの人生は意味がない。
だってすべては人によって作られ、人によって消費される。
私達の喜びや悲しみも、あなたがそこにいるから生まれるんだ。
人生の半分を生きて、やっと気付けたことがそれなんだよ。
でも、気付けずに終わる人生よりはイイだろ?

さてと、少しだけ、部屋の片付けをしよう。
もう、折り返し地点は過ぎたから。
この先は、そんなに無茶は出来ない、しない。
だけどまだまだ、ワクワクもドキドキもしっかり味わえるだろう。
半分しかない、じゃなくて、半分もある。
人生なんて、見方でどうとでも変えられる。
振り返る過去を山ほど持っているのは、歳を重ねた恩恵だ。
もっと高い山を築こう。
復路はもっと楽しく、仲間とダベリながら、気楽に歩いていきたい。

こちらの企画に参加させていただきました。
よろしくお願いいたします。

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