【豪ドル・NZドル】豪ドル円に異変!豪州の「利上げ景気破壊」が引き起こす円逆襲のキャリーの歪み 26/07/03
Yan氏で~す。
インパクト!!!
1. グローバル市場の動向と主要指標
米雇用統計の大幅な減速:6月の非農業部門雇用者数は市場予想(11万人増)を大きく下回る5.7万人増にとどまり、過去2ヶ月分も計7.4万人下方修正されました。FRBの追加利上げ観測が完全に後退し、金利据え置き・利下げ期待によるリスクオンへシフトしました。
コモディティ価格の暴騰:金スポット価格は前日比プラス2.01%の1オンス=4,195.50米ドルに達し、歴史的最高値を更新しました。銅先物もプラス2.14%と急伸しています。
オセアニア市場の急反発:株式市場ではS&P/ASX 200が前日比プラス1.37%の8,844.30ポイントで取引を終えました。為替市場ではドル安の流れを受け、AUD/USDが0.6948(+0.81%)、NZD/USDが0.5722(+0.82%)へと大きく上昇しました。
2. オーストラリア国内マクロ経済
労働市場の質的軟化:オーストラリア統計局(ABS)の新指標「uシリーズ」によると、5月の不完全雇用率(UD-1)が3.9%へ上昇(2月は3.0%)。失業率そのものは4.4%で安定しているものの、労働時間の抑制など潜在的な弛みが進行しています。
個人消費のブレーキ:ウエストパック銀行のカードトラッカー指数は152.8(前月比2.3ポイント低下)となり年初来最低水準へ並びました。四半期モメンタムは0.2%へ減速し、インフレ調整後の実質家計消費は第2四半期(Q2)にマイナス成長へ突入した可能性が高まっています。
サービス業PMIの歪み:6月のサービス業PMIは50.5と景気拡大の節目を回復したものの、先行指標である新規受注は4ヶ月連続で減少。需要不足の中、企業が過去の受注残を消化しながら雇用を維持している状態であり、先行き見通しは2年半ぶりの低水準へ冷え込んでいます。
貿易収支の赤字転落と財政風落:5月の商品貿易収支は30億豪ドルの赤字を記録し、過去10年超で最大の赤字額となりました。鉄鉱石輸出の減少とEV輸入の増加が主因です。一方で、中東情勢に伴うエネルギー高騰を背景に、2026-27年の資源・エネルギー輸出見通しは420億豪ドル上方修正され、国家財政に巨額の戦時風落(windfall)をもたらしています。
3. ニュージーランド国内マクロ経済
マインドの底打ちとインフレ期待の低下:6月のANZ-Roy Morgan消費者信頼感指数は91.3(前月比4.8ポイント上昇)と回復。ガソリン価格の下落が心理的負担を和らげました。2年先インフレ期待は5.3%から4.6%へと急低下し、年初の原油高騰前の水準へ戻っています。
インフラ・産業の動向:新車市場ではハイブリッド(Q2登録が前年比11%増)やEV(2倍超)への構造シフトが鮮明です。電力部門では、大手Meridian EnergyがLake Pūkakiの予備貯水へのアクセス承認を獲得し、水力発電の供給リスクと冬の価格スパイク抑制に着手しました。
外交・通商戦略の転換:インドのモディ首相が7月10-11日に40年ぶりとなる公式訪問を発表。Luxon政権が進める2034年までの輸出倍増計画およびインドFTA締結に向けた歴史的な節目となります。
経済ナラティブと市場のつながり
今回の市場の動きは、「米国発の金利先安観による流動性シフト」と「オセアニア国内の緊縮による内需後退」の乖離が核心です。
米国の中東情勢に伴うインフレ懸念が和らぐ中、6月の米雇用統計が5.7万人増と想定外の急減速を示したことで、グローバル資金の前提が「追加利上げ」から「据え置き・利下げ」へと一転しました。これがドルの巻き戻しを誘発し、ドルヘッジとしての金価格の歴史的高騰(4,195ドル超)や銅などの国際商品価格の押し上げを招いています。為替市場における豪ドル(AUD)とキウイドル(NZD)の急反発は、この世界的な流動性フローの変化に伴う外部要因が主導したものです。
しかし、両国の国内ファンダメンタルズは対照的に冷え込んでいます。
オーストラリアでは、ウエストパックのカード決済データが示す通り、第2四半期の実質消費がマイナスに落ち込んでいる可能性が濃厚です。サービス業PMIが50.5を維持しているのも、新規受注が4ヶ月連続で減少する中で企業が過去の手持ち業務を消化しているに過ぎず、雇用の「抱え込み」が限界を迎えつつあることを示しています。ABSの新指標が告げる不完全雇用率3.9%への上昇は、ヘッドラインの失業率(4.4%)では見えない所得と労働時間の縮小を表しています。
貿易収支が30億ドルの赤字に転落する一方で、中東情勢によるコモディティ高が豪政府に420億ドルの歳入上振れをもたらすという歪みも生じています。内需の瓦解が始まっているにもかかわらず、こうした外生的な物価圧力と財政余力の存在が、RBA(豪州準備銀行)の利下げ転換へのハードルを高くしています。ニュージーランドも燃料安によってマインドとインフレ期待(4.6%)が改善したものの、経済全体の悲観圏からは脱しておらず、不採算企業の淘汰プロセスが続いています。外部からの流動性支援で通貨は買われているものの、高金利の累積効果が内需のエンジンの限界を突きつけているのが足元の実態です。
考察
データが示すオセアニア経済の現状は、典型的な「政策金利のタイムラグによる歪み」の最終局面にあります。
現在の豪ドル(0.6948)や株式市場の上昇は、国内景気の強さによるものではなく、完全に米国の雇用減速に端を発したドル安・商品高のフローに依存しています。国内の実態経済は極めて逼迫しており、企業が労働力を確保したまま受注不足に悩む「雇用駆動型の自律反発」は持続性がありません。販売価格への転嫁ペースが1月以来の低水準へ鈍化している事実は、家計の購買力が限界に達し、企業がマージンを削って耐えている兆候です。
マクロ経済的に最も注目すべきは、この消費の冷え込みと、地政学リスクが生んだ420億豪ドルの財政風落との衝突です。景気後退のシグナル(不完全雇用の増加、実質消費の収縮)がこれだけ明確に出ているにもかかわらず、政府の歳入が増加することで、インフレ抑制を目指す中央銀行(RBA)と財政支出の拡大を防ぎたいマクロ環境との間で政策のねじれが深刻化します。ニュージーランドにおいても、インドとの経済連携など長期的なポジティブ材料はあるものの、足元では水力発電の貯水率低下によるエネルギー供給リスクなど、実体経済のコスト構造には依然として警戒が必要です。通貨高の勢いに惑わされず、内需の収縮がいつ雇用の本格的な悪化に直結するかを見極める局面と言えます。
そんな感じです。
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ここからはYoutubeの原案です
皆さん、こんにちは!
Yan氏でーす!
インパクト!!!
いつもご視聴ありがとうございます!
本日7月3日のオセアニアとグローバルニュースです。
では、早速始めます。
本日の一番の話題は、米国の6月雇用統計が市場予想を大幅に下回る
5万7000人増にとどまり、労働市場の急減速が示されたことです。
これにより米連邦準備理事会による追加利上げ観測が大きく後退し、
グローバル市場で一気にリスクオンの流れが強まりました。
オセアニア市場では金利先安観から株価が急反発したほか、
為替市場でも米ドル安の進行に伴って豪ドルとキウイドルがともに急上昇するなど、
マクロ経済の地合いを決定づける極めて重要な分岐点となる1日となりました。
ではオセアニア市場からです。
全体においては、米国の雇用冷却化を受けたリスクオンの動きで、
資源国通貨が全面高の展開となりました。
豪ドル対米ドルは前日比0.33%上昇の0.6944米セント、
ニュージーランドドル対米ドルも0.36%上昇の0.5718米セントと、
ともに大幅に上振れました。
一方でドル円が下落して160.8870円となったため、
豪ドル円は111.7350円、
ニュージーランドドル円は92.0260円になっています。
株式市場は一転して買いが優勢となり、オーストラリアのASX200指数は
前日比1.37%高の8844.40ポイント、
ニュージーランドのNZX50指数は0.27%高の13618.42ポイントで
取引を終えました。
コモディティ市場では、WTI原油先物が68.67ドルと小幅な値動きに
とどまる一方で、金スポット価格が4195.50ドルへと上昇を記録し、
銅先物も6.25ドルへと上昇しています。
次にオーストラリアの話題です。
中東の地政学リスクを背景とした資源輸出の構造変化と、
国内インフラ・労働市場の質的な軟化が浮き彫りとなっています。
イラン紛争に伴うホルムズ海峡の緊迫化により商品価格が高止まりしている影響で、
オーストラリア政府は2026年から2027年の資源・エネルギー輸出収入見通しを
前回比420億豪ドル引き上げ、4160億豪ドルへと大幅に上方修正しました。
これにより政府予算の黒字化期待が高まる一方で、AMPの首席エコノミストは、
この臨時の歳入を支出拡大に回せばさらなるインフレ圧力を招き、
オーストラリア準備銀行の利上げを促して家計負担を重くするため、
国債の返済や貯蓄に充てるべきだと提言しています。
実際に、国内ではインフレ抑制に向けた構造的な綱引きが続いており、
ミシェル・ブロック準備銀行総裁は、職員向けに提示した9.5%の賃上げ案が
拒否されたことで、組織内の人件費管理とインフレ抑制の整合性に苦慮しています。
さらに、準備銀行の最新の政策委員会事設要旨では、
国内景気が超過需要と広範なインフレ圧力にあるとして追加利上げの
選択肢を残す一方、シドニーやメルボルンを中心に住宅価格が
前月比0.4%下落するなど不動産市場の悪化が深刻化しており、
利上げがもたらす経済への打撃に対する懸念が急速に強まっています。
国内の実体経済については、統計局が発表した5月の労働不完全活用指標の
新基準「uシリーズ」において、包括的な労働不完全活用率が9.9%に達し、
失業率自体は4.4%と緩やかな変化にとどまるものの、
より多くの労働時間を希望する不完全雇用率が3.9%へと明確に上昇しており、
雇用主が新規採用の抑制や労働時間の圧縮に動いている実態が示されました。
また、6月のサービス業購買担当者景気指数は50.5へと上昇し、
2ヶ月ぶりに拡大圏を回復したものの、これは新規受注の増加ではなく
先行採用に伴う人員増強が主因であり、販売価格へのコスト転嫁の限界から
企業の収益マージンは圧迫され、
先行きの楽観度は2年半ぶりの低水準へと落ち込んでいます。
ミクロの企業ニュースとしては、連邦地方裁判所が取引所運営会社のASXに対し、
基幹決済システムであるチェス刷新プロジェクトの遅延を隠蔽し誤解を招く
開示を行ったとして、2050万豪ドルの民事罰と300万豪ドルの
裁判費用の支払いを命じる和解判決を承認しました。
また、エネルギー大手のアンポルの最高経営責任者が、
ホルムズ海峡の混乱は国内の燃料の脆弱性を露呈させたと指摘し、
アジアからの供給逼迫に備えて国内に残るリットンとジーロングの
2つの製油所の戦略的価値を高める長期投資に向けて、
政府との合意形成を急いでいることを明らかにしました。
続いてニュージーランドの話題です。
マクロセンチメントの緩やかな回復と、インフラ・再生可能エネルギー部門の
構造的転換が大きく進展しています。6月のANZ・ロイモーガン消費者信頼感指数は、
前月の86.5から4.8ポイント上昇して91.3へと反発し、
3月の水準を回復しました。ANZの首席エコノミストは、
このセンチメントの改善は足元の燃料価格の下落が家計の購買力圧迫を和らげたことが
主因であると分析しており、2年先のインフレ期待が5.3%から4.6%へと
大幅に低下したことで、消費者の過度な物価警戒感が後退していることを示しています。
不動産市場では、洪水リスクの高い地域の住宅価格の上昇率が18%に達し、
無リスク地域の13%を上回るという、市場の想定を覆すデータが注目を集めており、
購入者が将来の保険適用外リスクを認識しつつも、
手頃な価格のバーゲン物件への需要を優先させている歪んだ実態が報告されています。
国内の産業基盤においては、企業倒産数が2022年比で2倍以上に高止まりしている
現状に対し、シンプリシティの首席エコノミストは、
競争力のない事業の退出は生存企業の収益マージン拡大や
生産性向上につながる健全な経済の回復過程であるとポジティブに位置づけています。
また、慢性的なインフラ赤字の解消に向けて、エンジニアリング大手ベカの
最高経営責任者は、リアルタイムの資産保守や迅速な設計評価を可能にする
人工知能技術の実装を加速させており、データ管理に強みを持つ
シンガポールとの連携強化の必要性を強調しました。
エネルギーセクターでは、メリディアン・エナジーが政府のファストトラック委員会から
プカキ湖の予備貯水への3年間のアクセス許可を最終取得し、
最高経営責任者はこれにより水力発電の供給リスクを低減させ、
2028年冬までの電力価格の高騰に終止符を打つと表明しました。
さらに、ロードストーン・エナジーがカンタベリー地方で計画している
ハルドン・ソーラーファームプロジェクトがファストトラックの暫定承認を獲得し、
32万枚の太陽光パネルを用いて4万5000世帯分の電力を供給する
クリーンエネルギーへの移行が具体化しています。
自動車市場でも大きな地殻変動が起きており、
6月四半期のハイブリッド車登録台数が1万9424台へと11%増加し、
電気自動車も2倍以上に急増する中で、
トヨタ・ニュージーランドの首席戦略責任者は、
販売の7割以上をハイブリッド車が占めるなど、
市場の構造変化が不可逆的に進行していると述べています。
最後にその他の国の話題としては、中国中央銀行による金融調節や
中東の暫定和平交渉、および欧米の政策スタンスがオセアニア市場に波及しています。
中国人民銀行は、6月中に公開市場操作を通じて14億7000万米ドルの
国債買い入れによる流動性供給を実施したほか、
2000億元規模の超長期特別国債を設備更新向けに交付するなど、
冷え込む国内消費のテコ入れに向けた財政・金融両面での下支えを強化しています。
その結果、6月の財新サービス業購買担当者景気指数は54.1と
堅調さを維持しており、ウエストパック銀行のグローバル予測担当は
、中国当局が今後家計支援などの積極的な刺激策に成功すれば、
人民元は1ドルあたり6.30元に向けて上昇し、豪州の資源価格にとっても
強固な下値支持になると分析しています。一方で地政学面では、
カタールが仲介する米国とイランの二国間協議においてポジティブな進展が
見られたことで、原油価格は戦争前の水準近辺に落ち着きを取り戻しつつあります。
しかし、欧州主要国の間では、イランとオマーンがホルムズ海峡を通過する
船舶に対して課そうとしている汚染防止や航行関連の通行料金の徴収は
回避不可能であるとの認識が強まっており、マレーシアのマラッカ海峡モデルを
模した新たな通航規制の導入に向けて、湾岸諸国や欧州連合との間で
国際海事法に抵触しない範囲での外交的交渉が水面下で続けられています。
米国では、連邦準備理事会のメアリー・デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が、
現在の金融政策はやや引き締め的であるとしつつも、
人工知能分野への極めて旺盛な投資需要がマクロ経済を支えているため、
今後の利上げや据え置きの判断にはさらなるインフレデータの検証が必要であるとの
慎重な見解を維持しています。
オセアニア関連ニュースは以上です。
いかがでしたでしょうか。
お待たせいたしました。本日の深掘りです。
米国市場はお休みですが、
表面的なニュースの数字だけでは見えてこない、
豪ドルとニュージーランドドルを巡る「水面下の地殻変動」について、
3つの重要な視点から深く掘り下げてお話しします。
昨夜の市場は、アメリカの雇用統計の減速を受けて「米ドル安・リスクオン」という
非常にわかりやすい反応を見せました。
豪ドルもニュージーランドドルも対米ドルで大きく上昇していますが、
この「米ドル安の波」が落ち着いた後にやってくる、
オセアニア通貨の本当の試練とシナリオを解き明かしていきます。
まず1つ目の視点は、
「日本の金利急騰がもたらす、豪ドル円の歪みと為替介入の裏側」です。
本日の市場では、日本の10年債利回りが2.78%へと急騰し、
約30年ぶりの高水準を記録したことが大きな話題となりました。
為替市場でもドル円が急落を見せていますが、
これは世界的な投資資金の流れに強烈な変化を促しています。
これまで豪ドル円やニュージーランドドル円の上昇を支えていた最大の原動力は、
圧倒的な金利の差でした。
つまり、金利の低い円を売って、金利の高いオセアニア通貨を買うという流れです。
しかし、日本の金利がここまで上昇してくると、
日本の生命保険会社や年金基金などの巨大な国内投資家が、
海外へ出していた資金を日本国内へ戻す動き、
いわゆる「資本の回帰」の圧力が一気に強まります。
本日、豪ドルは対米ドルで上昇したにもかかわらず、
豪ドル円のチャートを見ると111円台の後半で上値を完全に抑えられました。
ここには、日本の通貨当局による実質的な為替介入、
あるいはそれを警戒した膨大なポジション調整による「円高圧力」が働いています。
アメリカの利上げ期待が萎む中、これからの市場の焦点は「利上げの可能性を残す
オーストラリア準備銀行のタカ派スタンス」と、「政策正常化へ舵を切った日銀」の
直接対決へとシフトしていきます。
金利差が縮小するプロセスが始まったことで、
これまでの単純な「円売り・豪ドル買い」の安心感は崩れ、
豪ドル円の乱高下リスクはここから一気に跳ね上がると見ておくべきです。
続いて2つ目の視点は、豪ドルが抱える
「巨大な貿易赤字と財政黒字のねじれ現象」です。
公表されたデータの中で、非常に奇妙な「ねじれ」が発生しています。
それは、中東の紛争による資源高を受けて、
オーストラリア政府が将来の輸出収入予測を420億豪ドルも引き上げたという
ポジティブなニュースの一方で、
昨日の発表の直近5月期の商品貿易収支が30億豪ドルの赤字へ転落し、
過去10年超で最大の赤字額を記録したという動かぬ事実です。
政府が期待する巨額の輸出収入は、あくまで「価格が高止まりする」ことを
見込んだ将来の予測に過ぎません。
しかし、足元の貿易収支がこれほどの赤字になったという現実は、
オーストラリアが誇る鉄鉱石などの「輸出の数量そのもの」が
想定以上に落ち込んでいることを意味します。
これは主要な貿易相手国である中国が、資源の調達先を多様化させ、
内製化を進めている構造変化をリアルに反映しています。
さらに、赤字のもう一つの主因として、電気自動車やデータセンター建設に伴う
ハイテク機器の輸入が過去最高水準にあることが挙げられています。
これらは国内のインフラ転換に必要な支出ですが、
為替市場においては、容赦ない「豪ドル売り・外貨買い」の実需フローとして、
常に豪ドルの上値を抑える圧力になります。
オーストラリア国内を見渡すと、住宅価格の下落や消費の落ち込みが示す通り、
内需はすでに限界を迎えています。
政府の棚ぼた的な資源収入も、インフレを警戒して貯蓄や国債返済に回されるため、
国内景気の刺激にはなりません。
「景気が悪いにもかかわらず、輸入の増加によって貿易収支が悪化する」という、
通貨にとっては非常に質の悪いストレスが、
現在の豪ドルの裏側で静かに進行しています。
最後に3つ目の視点は、ニュージーランドドルが直面している
「経済の膿を出すプロセスと、それに伴う通貨の脆さ」です。
ニュージーランドでは最近、企業の倒産数が2022年比で
2倍に高止まりしていることが話題となっています。
エコノミストの中には、これを「効率の悪い企業が淘汰され、
生き残った企業の利益率や生産性が高まる健全な新陳代謝だ」と
前向きに捉える声もあります。
しかし、これは中長期の教科書的な話であり、短期的には痛みを伴う
「敗戦処理」に他なりません。コロナ禍の政府支援で延命していた企業が
一斉に市場から退場することで、短期的には雇用の喪失や
金融機関の貸出態度の軟化を招き、国内経済の底割れリスクを確実に高めます。
ニュージーランド準備銀行にとって、2年先のインフレ期待が
4.6%へと急低下したことは、悲願達成とも言える良いシグナルです。
しかし市場はすでに、中央銀行によるこれまでの急激な引き締め策が、
国内の経済基盤を破壊しすぎているのではないか
という強い警戒感を抱き始めています。
本日、ニュージーランドドルはアメリカの指標悪化によって対ドルで上昇していますが、
これはニュージーランド経済が評価されたわけではなく、
単に「米ドル全面安」の波に一緒に飲み込まれただけです。
また、経済の体力の消耗が激しいニュージーランドですが、
これまでの厳しい引き締め姿勢が終わり、金利の据え置き観測が強まる中で、
今後の為替レートがどのような動きを見せるかも重要な注目ポイントです。
これら3つの地殻変動を統合して、
今後の豪ドルとニュージーランドドルの方向性を総括します。
足元の米ドル安による急上昇が一巡した後に残るのは、
やはり両国の「実体経済の体力の差」です。
オーストラリアは、足元の貿易赤字という問題を抱えつつも、
将来の資源収入という強固なバッファーと、
中央銀行のタカ派的な姿勢が通貨を下支えします。
これに対し、ニュージーランドは国内の企業倒産や金融環境の悪化など、
内憂外患の防衛プロセスで手一杯な状況が続いています。
もちろん、ニュージーランド発祥のロケット・ラボのような
最先端ハイテク企業が巨大な買収劇を成功させるなど、
将来に向けた力強い新エンジンの光は見え始めています。
しかし、現在の為替市場における実需を支える酪農や農業、観光といった
「伝統的な主要セクター」の落ち込みを、
今すぐ丸ごと補うほどの規模にはまだ達していません。
この2つの国の経済的な耐久力の差を冷徹に見極めると、
目先のアメリカ発のリスクオン相場が落ち着いた局面からは、
ニュージーランドドルに対して「豪ドルが相対的に買われやすい」という
結果がでるのですが、実際には、1.21前半での推移となっています。
それだけ、オーストラリア側に懸念が多いのではないかと考えています。
そんな感じです。
では、ここからは、小学生に説明するとしたらどんな説明をするかになります。
みんな、こんにちは!Yan氏だよ。
今日のニュースを、わかりやすくお伝えします!
米国のニュースの影響で、
オーストラリアとニュージーランドのお金の値打ちが上がりました。
お店の株を買う人が増えて、世界中で経済の元気が良くなっています。
オーストラリアでは、エネルギーを外国へ売ることで
たくさんのお金が入ってくる見通しですが、
国内では「物が高くなること」を抑えるための難しい話し合いが続いています。
お家を買う値段が下がったり、
会社が新しく人を雇うのを控えたりする動きも出ています。
また、株の取引を行う大きな会社が、スケジュール通りに進んでいない仕事を
「順調だ」と発表していたことで、大きなペナルティの支払いを命じられる
出来事もありました。
ニュージーランドでは、物が高くなる心配が少し減り、
お買い物をする人たちの安心感が戻り始めています。
宇宙へ行くロケットの会社が世界で大活躍して注目されていますが、
国を支える農業などの主役のビジネスは、まだ少し元気がない状態です。
オーストラリアもニュージーランドも、それぞれの国の中で、
これから景気がどうなっていくのかをじっくり見極める、
とても大切な時期を迎えています。
今日のニュースはここまで! また見てね!バイバーイ!
本日もご視聴いただきありがとうございました!
もしよろしければ、チャンネル登録、高評価と、
noteメンバーシップもよろしくお願いします!
投資の最終的なご判断は、ご自身の責任においてお願いいたします。
それでは、また次回でお会いいたしましょう!
YouTube説明欄(概要欄)
いつもご視聴ありがとうございます。
本日の動画では、市場予想を大幅に下回った米6月雇用統計ショックを受けたグローバル市場の動向と、オセアニア市場(豪ドル・NZドル)の水面下で進行している「真の地殻変動」についてマクロ経済・実需フローの視点から深掘り解説します。
表面的な「ドル安・リスクオン」の急上昇の裏側で、なぜAUD/NZDは1.21前半にとどまっているのか?日本の10年債利回り急騰(2.78%)がもたらすキャリートレードの構造変化や、豪州の10年超で最大となる貿易赤字転換のねじれ、NZ経済のゾンビ企業淘汰プロセスまで、二国間の耐久力の差を冷徹に見極めます。動画の後半では、大人でも学びになる「小学生向け経済要点解説」も収録!
【本日の重要トピックス】
グローバルマクロ:米6月雇用統計が5.7万人増と劇的減速、FRB利上げ観測後退によるリスクオン
オセアニア市場:ドル安・円介入警戒に伴う豪ドル・キウイドルの急反発と株価急伸
豪州経済の懸念:資源輸出収入見通し上振れの裏で発生した30億ドルの貿易赤字と内需限界
NZ経済の実態:インフレ期待4.6%への急低下と企業倒産急増に伴う敗戦処理の痛み
次世代エンジン:ロケット・ラボ(Rocket Lab)等のハイテク台頭と伝統的酪農セクターの実需比較
【深掘り分析の視点】
日本国債(JGB)利回り急騰による「豪ドル円の上値抑制」と資本回帰の力学
豪ドル(AUD):構造的な貿易赤字転換と利上げによる景気破壊(ポリシーエラー)リスク
ニュージーランドドル(NZD):厳しい引き締め姿勢の終焉と金利据え置き観測の行方
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