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【新人看護師保存版】平均動脈圧の簡単解説

皆さん、こんにちは!Nemo訪問看護師です。

急変早期発見の可能性を高める平均的動脈圧(MAP)を現場で使える様に分解してみました。全体でも必要カ所だけでもご覧ください。
 すでに知っているけど、式を忘れた方は以下をご参照ください。
 また、Shockとは「全身の血流分布不均衡に伴う酸素運搬の障害から組織低酸素に至る命に関わるような状態」であり、“Shock” = "低血圧" ではないことに注意すべきである。“Shock” = "全身の細胞の酸素が足りてない"です。 血圧のみで shock かどうかを判別すべきではない。だから、収縮期血圧が80ぐらいでも普通に生活できる



目標 1:MAP(Mean Arterial Pressure)の「意味」と「計算式」を正確に理解する

​1-1. 意味の理解
 MAPとは、常に動脈にかかっている圧力の平均値であり、全身の臓器に血液を送り込むために必要な圧を示している。望ましい値は、MAPは90 mmHg〜65mmHgである。低いと臓器に血流が流れていない事を示唆します。

​1-2. 計算方法の習得
 公式を覚える:
 平均動脈圧=(収縮期血−拡張期血圧) ÷  3  + 拡張期血圧、です。
 ここで、いきなり引いたり、割ったり大変かと感じ、計算の工夫を考えました
 暗算の工夫: (収縮期血−拡張期血圧) ÷  3
を計算した時に3の倍数なら何となく計算しやすいが、そうでない場合は何となく計算しにくいと思います。その場合は、3の倍数にしてしまうと計算が楽で、何か別な作業しながらできると思います
 例
 ①(125−85) ÷  3 = 14です。
 その場合は、“15“にしてしまうって事です(3の倍数にしてしまう)。
 そうすると、15 ÷ 3で = 5です。5 + 85 = 90ってな感じ計算しやすい。

 又、②122 − 69 = ? の場合は、“120 − 70“にしてしまう。(引き算しやすくする)
 120 − 70 = 50であり、51 ÷ 3 = 17にして、69 + 17 = 86となります。

 正確な値で計算した方が良いですが、暗算で計算し65付近の場合は、正確に計算し直す事が重要かと考えます

目標 2:MAPの「最低ライン」とその「危機」を理解す。個人的には、拡張期血圧が50台だと65以下になる場合があります

​2-1. 最低維持ラインの把握
 ​ MAPの最低目標値が65 mmHgであることを忘れない。
​ 理由:  65 mmHgは、脳や腎臓といった重要臓器の血流を保つためであり、それ以外になると臓器不全のリスクが増加する為。
​2-2. 危険な血圧パターンの把握
​ 上の血圧(収縮期)が低いほど、下の血圧(拡張期)が少しでも下がると、MAPが 65 mmHgを下回る危険性があることを理解する。例えば、105/51mmHgだとMAPは69です。しかし、90/51 mmHgで MAP64 です。又、90/45mmHgだとMAP61です。

​ 目標 3:MAPが低い場合の急性期と慢性期で「対処法」を区別する

​3-1. 急性期
 ​日頃と比べて急な血圧、及びMAP低下がある場合は医師・看護師に報告しても
良いと考えます。同時に意識レベルも報告するとより良いと思います。さらに、医師・看護師に“何をして欲しい(Want)“かを伝えるとより良いと思います。“心配だから見に来て欲しい“、“何をしたら良いか“など。以下に“意識障害“について載せます

​3-2. 慢性期
 ​慢性的で日常生活にそこまで支障が無い場合は、経過を見ても良いかもしれない。水分・塩分の摂取やリハビリをしても良いとは思うが、それよりは、 “症状があれば必ず医療機関を受診・検討する“という心構えで良い気がします。又、慢性的にMAPが65以下の人の入浴はどうする?などについては以下を参照ください

​ 目標4:平均動脈圧(MAP) 確認問題

 ​最後に、学習した知識を確認するための2つの問題に挑戦してみましょう。頑張ってください!
 ①ある患者の血圧が 95/45 mmHg であったとします。この患者の平均動脈圧(MAP)はいくらですか?






答え:約 61 mmHgです
計算式 MAP=(収縮期血圧−拡張期血圧)÷3+ 拡張期血圧を適用すると、61mmHgとなります。


 ②平均動脈圧(MAP)が 65 mmHgを下回ると危険とされる最も大きな生理学的な理由は何ですか?
 1.心拍出量(心臓が送り出す血液量)が急激に 65 リットル/分を下回り、心不全を引き起こすから
 2.脳や腎臓への血流が圧に比例して急激に低下するから。






答え:2です。65 mmHgは重要臓器の血流を一定に保つ自己調節能が機能する下限付近であり、それを下回ると灌流圧が維持できず臓器虚血に陥るためです


目標5:MAP異常値に対する現場での心構えと情報共有の重要性

 ​平均動脈圧(MAP)の異常値、特に最低ラインとされる 65 mmHgを下回る状態は、将来的なリスクを評価するために極めて重要です。
 ​MAPの低下は、臓器への血流が不足していることを意味しますが、これは単なる一過性の血圧変動として見過ごすべきではありません。

  予備力の低下を示唆: MAPが低いということは、患者さんの循環動態の予備力が低下している状態を示唆しています。この状態が持続すると、臓器は酸素不足に耐える時間が長くなります。

​ 「今すぐ」ではなく「近い将来」のリスク: MAPが 65 mmHgを下回っても、患者さんが直ちに重篤な症状を呈さない場合があります。しかし、この状態は、他の人よりも近い将来、不可逆的な臓器障害(急性腎障害など)へと変貌する可能性が高いという警告信号です。

​ 他職員との情報共有の徹底:この「将来的なリスク」を見越して、MAPの異常値を単なる測定値としてではなく、「早期の介入が必要な警戒サイン」として捉え、医師や看護師や医師と情報を共有することが不可欠です。

 ​このように、MAPの異常を発見した際は、「すぐにどうにかなるわけではないが、取り返しのつかない状態への転換点となり得るため、細心の注意を払い、チーム全体で警戒体制をとる必要がある」という認識を持つことが、患者さんの安全を確保する上で最も重要となります。


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