一人当たり売上1.0億円以上の秘訣|有給消化率100%・残業月12時間で実現する『徹底した生産性の追究』
本記事では、当社が利用している採用支援サービス“ツクチム”を運営する株式会社C(以下、C社)にインタビューしていただきました。
以下はインタビュー記事です。
クラウド人材バンクは2021年に設立し「人材の流動化によって、日本の競争力を強化する。」をミッションに、フリーランスのデジタル人材と企業のDX案件のマッチングプラットフォーム「デジタル人材バンク」を運営する企業です。
今回のインタビューでは、一人当たり売上高1億円以上という高い生産性を、少数精鋭で実現する仕組みを金居代表に伺いました。
さらに有給消化率100%・月平均残業12時間という働きやすさの裏側、コンサル出身の経営陣が徹底する“迷わない仕組み化”の考え方も全容解を解明します。
「着実に成果を出す」というクラウド人材バンクの成長戦略や、これから共に働く人材に求める姿勢とは何か。その真髄に迫ります。

金居 宗久| 代表取締役
千葉県出身。早稲田大学人間科学部卒業後、朝日アーサーアンダーセン株式会社(現PwCコンサルティング合同会社)に入社。大規模システム開発や戦略案件に参画して、4年間従事。その後、教育系ベンチャーなど2社の起業を経験。2021年3月、株式会社クラウド人材バンクを設立。フリーランスのデジタル人材と企業を繋ぐマッチングプラットフォームを開発・運営。人材の流動化を通じて、日本の競争力強化に挑戦中。
一人当たり売上高1億円以上を生む、圧倒的生産性の仕組み
ー クラウド人材バンクでは、社員一人当たり売上高1億円以上という高い数字です。これほど高い生産性を、少人数で実現できるのはなぜでしょうか?
金居:当社はまだまだ小さい会社なので、大企業より生産性を高くすることはそこまで難しくないと思います。そのような中で、生産性やROIを戦略レベルから日々のタスクレベルまで徹底的に考えて行動しています。
例えば、事業ドメインの選定を挙げてみます。当社は、上流工程に強いハイスキル層のデジタル人材のマッチング事業を選択して、経営資源を集中しています。
世の中は依然としてIT人材不足が続いており、事業規模の拡大のために案件数を急増させることは難しくありません。しかし、その結果、いま専門特化している上流工程のDX案件のみならず、下流工程の開発や運用保守案件、さらには商流の深い案件まで扱うことになった場合、それぞれの領域に対応できる社員の採用/育成コストや、案件の管理工数等が膨れ上がります。そうなると、サービスレベルや利益率が低下するといった結果にも繋がります。
そのため、いたずらに事業規模や売上を追いかけるのではなく、限られた人数でより大きな仕事を達成できるように、ROIや生産性を強く意識し、上流工程に強いハイスキルDX人材向けの案件を中心に取り扱っています。
ー 案件の優先順位を決める際の基準はありますか?
金居:主には、人材要件と単価のバランスです。そして、次に商流です。
まず、人材要件の難易度が高いにも関わらず単価が低い場合は、ほぼエントリーが集まりません。従い、フリーランス市場の相場観を伝えながら、クライアントに率直にフィードバックします。そうでないと、いつまで経っても人材をご紹介できず、期待値を裏切るだけでなく、クライアントの機会損失にも繋がるからです。
ー もうひとつの判断基準である「商流」についても聞かせてください。多くのフリーランスのマッチングサービスでは、大手企業でも三次請けや四次請けといった商流の深い案件を扱うことがあります。貴社はそのような商流をどう考えていますか?
金居:当社は商流の深い案件は取り扱っていません。当社が直接受託した案件に、直接登録いただいたフリーランスの方をお送りしています。従い、商流は最も浅い状態となります。
そして、当社案件は、グローバル企業や東証プライム市場といった大企業からの直接受託案件となります。そのような大企業のDX推進部署から案件を直接いただくので、当社がプライムとなり、一次請けとなります。
そして、大企業の次に多いのが、コンサルティングファームからの案件です。この場合、事業会社と言ったエンドクライアントがいて、コンサルティング会社からの受託となるので、事業会社から見れば、二次請けとなります。これ以上、深い商流を現在は扱っていません。
ー なぜ直接の受託案件しか扱ってないのですか?
金居:高い価格競争力を維持しつつ、偽装請負リスクを最大限回避したいためです。
まず、商流が深くなると、中間業者のマージンがそれぞれ発生するので、価格競争力が落ちて、案件単価が安くなります。
次に、商流が深くなると、指示命令系統が複雑化して、しっかり対策しないと偽装請負リスクが発生します。また、トラブル時には、伝言ゲームが発生するので、トラブルシューティングが遅れたり、そもそも放置されてしまうリスクがあり、誰もハッピーにならない事態を招きます。
ー 人材側の登録者の集客についてはいかがですか?
金居:登録者の集客は、“質”を重視しています。登録者を大量に集めることは難しくはありません。しかし、当社のクライアントが求める人材像とマッチしなければ、ビジネスのROIは当然低くなります。
当社のようなフリーランスのマッチングサービスは数多くありますが、当社の特徴は、「ビジネスとテクノロジーの双方がわかる、上流工程が担えるDX人材」を求めるクライアントが大半です。従い、そのような人材に特化してマーケティングを行っているので、マーケティングのROIも業界屈指だとの自負があります。
また、登録者の方とのご面談ではスキルやご経験のみならず、人となりやコミュニケーション力もより解像度高く見ています。

有給100%、残業月12時間を実現、メリハリをつけた働き方
ー 有給消化率100%は多くの企業が目標にしているものの、なかなか実現できないのが実情です。クラウド人材バンクでそれを実現できているのはなぜですか?
金居:当社にとって、有給は制度というより経営方針です。 「仕事も家庭もバランスよく」と言われたりしますが、当社の場合はどちらも100%全力を注ぎます。仕事だけでなく、育児や介護、家族の時間も大切にする。仕事も家庭もどちらも全力で向き合う。これが当社の働き方です。
私自身、子どもの学校行事には積極的に参加しますし、社員もそれが当たり前になっています。それが仕事においても気持ちよく取り組めて、生産性や想像力高く働ける状態になると考えます。
ー 遠慮なく有給を取れる仕組みや文化は、どのように醸成されているのですか?
金居:「有給はあるけれど、周りの目が気になって取りにくい」という声を一般的な話として聞いたことがありますが、当社にはそのような空気はありません。むしろ「取らないと怒られる」くらいです(笑)。
もちろん誰かが休めば、誰かがその分を補う必要があります。しかしそれは体制や各メンバーの業務範囲を適宜見直していれば問題ありません。
また。私達は日頃から、メンバー全員がどんな仕事をしていて、それぞれの優先順位は何かをslackのチャンネルでオープンにしており、相互にサポートしやすい環境を整えています。こういう活動も有給を取りやすさに繋がっていると思います。会社の行動指針にも「チームワークを大切にする」を掲げています。

また、生成AIやGAS(Google Apps Script)等をフル活用して、オペレーションの自動化も積極的に進めています。この点は営業支援チームのマネージャーが非常に得意な領域なので、私達は大変助かっています。
このような積み重ねがひとりあたり1億円以上の売上に直結していると考えます。
ー 平均残業時間も月12時間と非常に低い水準ですよね。
金居:残業時間が少ない理由は、徹底した“見える化”と“タイムリーな改善”です。まず、全社員は、日々の作業予定と作業実績をSlackで全員のチャンネルに報告してもらい、「誰が、何の仕事を、どれだけの時間を使ったか」を全員に共有します。そして、業務上の悩みや優先順位のズレを見つけた時は、私やマネージャーから即座に声掛けして、朝会や1on1会議で、タイムリーに改善します。真面目な人ほど全部を完璧にやろうとしがちですが、「今やるべきことは何か」、「今日はどこまでやるか」を一緒に線引きすることで、無理なく最大限のパフォーマンスを発揮してもらえています。
ー 他にも工夫していることはありますか?
金居:会議では、アジェンダを必ず作り、目的や所要時間を明確にしています。アジェンダのない会議は事前にスキップもします。また、会議や作業といったカテゴリをカレンダー上で色分けして、稼働時間の分析情報を見て月次で見直しています。
コンサル出身のオペレーションエクセレンスの思考で迷わない仕組みを作る
ー 金居さんをはじめ、クラウド人材バンクにはコンサル出身の経営陣となっていますが、強みはありますか?
金居:コンサルタント出身の特徴のひとつとしては、構造化があると思います。
例えば、業務全体を構造化して、自動化できる部分を実装します。そしてそれ以外の業務を、誰にどの程度の工数を担当してもらうかを、各自のスキルレベルや業務の習熟度、キャリア志向を含めて決定しています。また、判断や非定型業務を極力減らしたり、ルール化もします。それ以外の業務はマニュアル化して、業務の属人性を極力排除して、同じ部署のメンバーや新人にも実践しやすいように設計しています。
KPIマネジメントも徹底しているので、計画未達や課題があった際は、KPIツリーのどこが問題だったかを数字やファクトを通して、ロジカルに分析して究明します。
クラウド人材バンクの経営陣はこちらからご覧いただけます↓
ー 仕組み化する中で、AIはどのように活用していますか?
金居:AIを活用はしているものの、すべてをAIに任せているわけではありません。AIはあくまで“最終的に判断するための補助ツール”として活用しています。
例えば、登録者のスキル情報や案件条件などの大量データを蓄積しAIで分析していますが、最終的に「この方をどの案件に提案するか」はプロジェクト・コーディネイターという担当が判断しています。
理由は2つあります。1つは履歴書やスキルシートだけでなく、実際の面談によるインタビューを通して、その方のケイパビリティを深く理解してご提案につなげるためです。例えば、大規模開発案件のPMができると言っても、どの程度の規模の案件なのか、またQCD目標を変更する際はプロジェクトオーナーにどう交渉したかなどを細かくインタビューします。その結果、PMとしての能力を正しく把握することができます。
2つ目はレジュメや案件内容には現れない、キャラクターやカルチャフィットやキャリア志向といった点も見ているからです。
例えば、新規事業開発の案件でも、クライアントの規模やフェーズ、企業文化によって、必要なケイパビリティや求められるキャラクターも変わります。
この場合、前者は社内決裁用の文書をレギュレーション通りに緻密に正確に記載するタイプを重視することが多く、後者ではアジャイル的にプロトタイプを作って、PoCを回すなどプロアクティブさを重視します。
このように、デジタルに判断する箇所は生成AIに任せて、人が本来判断すべき仕事に集中して実施しています。
ー 人は“本来すべき仕事”に集中するのですね。では、重視しているスキルを教えてください。
金居:インタビュー力と交渉力です。
インタビュー力は先述した通り、登録者のスキルやケイパビリティだけでなく、キャリア志向なども深く洞察します。また、企業側に大しても人材要件に記載のあるテキスト以外で、求めているキャラクターや人物像をしっかり理解いただけるようにしています。優秀な人が欲しいと偏に言っても、いろいろな優秀さがありますからね。
次に交渉力です。当社にご登録されるデジタル人材は、皆さんが売れっ子なので、複数のオファーを保有することが常です。その中で、どのように当社案件を選んでいただくかは、なるべく企業側と交渉して、ご希望条件をすべて満たすように交渉が必要となります。
とはいえ、クライアント側も限られた制約があるので、双方の折衷点を見出すために、鋭意交渉が必要となります。
「着実に成果を出す」戦略で、少数精鋭を磨き続ける
ー クラウド人材バンクでは「着実に成果を出す」ことを大事にされています。それはどうしてでしょうか?
金居:経営方針によっては案件数や登録者数を急増させて、規模をとにかく追求するという戦略もあるでしょう。ただし、その場合、短期的に売上は上がっても、現場に過度な負荷がかかり、離職やサービス品質の低下リスクが伴う可能性もあります。当社では、フリーランスと企業とのマッチングの品質低下を落とさないように細心の注意を払っています。お陰様で早期リリースした参画者は全体の0.4%未満です。
ー 人材面にも良い影響がありますか?
金居:もちろんです。たとえば営業ひとつとっても、急拡大すると教育が十分追いつかず、成果を出せない人がより多く出てしまいます。その結果、営業効率が下がり、顧客満足度も落ちてしまう。以前はこのような失敗もありましたが、私たちは“少数精鋭”を目指して、高い生産性や効率を目指しています。
ー 最後に、どんな方がクラウド人材バンクに向いていますか?
金居:当社の働き方は「時間を費やせば評価される」という発想とは真逆です。限られた時間でより高い生産性を生み出せるかを探求したい人、数字・ファクト・ロジカルを存分に活用して圧倒的に成長したい人にとっては、面白い環境だと思います。
一人ひとりが自分の時間を大切にしているしながらも、相手の立場になって尊重しながら、チームワークを最大化して、ひとりでは実現しえない大きなことを一緒に実現したい。そんな方に向いていると思います。
人材の流動化によって、日本の競争力を強化する
クラウド人材バンクでは、人材の流動化によって社会の可能性を広げる仲間を募集しています。あなたの想いや経験が社会をつくる原動力になるかもしれません。キャリア相談だけでもOKです。あなたの想いを、ぜひ聞かせてください。
取材:井端裕輝 / 編集・文:木全彩花 / サムネイル制作:Reika
