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【物語】ここは猫の街ミルミアシリーズ2-4〜星祭りのポンチョとクロエ

猫の街ミルミア。
人間には内緒の猫の街。
二本足で歩き
気ままにすごし
時には働き
好きな時にお昼寝
みんな思い思いにすごしています。

そんな猫の街ミルミアで暮らす、洋装店の主クロエ。
毎年星祭りには子どもたちのポンチョを仕立てています。

今年のポンチョ作りに向けて
クロエが手芸店【くるくる毛糸玉】へやってきました。


赤、
青、
紫、
くすんだ緑、
光沢のある黒、

さらさら
つやつや
がさがさ
しゃりしゃり

クロエは生地の海を注意深く探索していました。

色合い
質感

目と指先に全神経を集中させ
一本一本の糸の折り重なりまで
慎重に吟味していました。

「今回はどんなお洋服つくるんですか?」
はきはきと
それでいて柔らかな雰囲気をまとった声の主はー

「おはよう、セリナさん。今年の星祭りの子供達用のポンチョよ。」
「まあ!それは楽しみです!どんな生地をお探しですか?もしよかったら一緒に探させてください。」
店主セリナと一緒に店内をまわることになりました。

こんなのもいいわ、
あれもいいわね、
こちらはどうでしょう?
この生地を切替に使って…
これとこれを組み合わせて…
この生地にはあえて目立つ色でステッチをかけても…
飾りボタンをつけてもかわいいわね
裾にフリルをつけたら…

「わたしこれ好きだよ!」
「わ!ミコ!いつからいたの!?」

「こんにちは、ミコ。」

「こんにちは、クロエ、セリナ!」
「すごく楽しそうだね!」

「星祭りのポンチョ用に生地を選んでいるところよ。できあがりを想像したらワクワクしちゃって!」

「そうなんだ!楽しみー!」

「よかったらミコの意見も聞かせてくれる?」

「いいの!?やったー!」

こうして3猫で
生地を吟味した結果
5種類の候補が決まりました。

「2猫ともありがとう、まずはぜんぶ試作してみるわ。とても楽しかったわ!」
「できあがったら持ってくるわね。」

「私も楽しかったー!楽しみー!」

「私も楽しかったです!お待ちしてますね!」


ダダダダダ…
「ふふ、とても楽しかったわね。」
ミシンをかける手を止めると
珍しく独り言がこぼれました。

流れるように作業がすすみます。

この生地はドレープが綺麗にでるように
生地を贅沢に多めに使って…

こっちの生地にはこの柄が中心にくるように切り出して…

気がつけばもう街に灯りがともりはじめていました。

「少し根をつめすぎたわね。あとはまた明日にしましょう。」


外へ出て胸いっぱいに空気を吸う
少し冷たくなった風が心地良く
クロエのヒゲを撫でました。

風といっしょに
目の前を広場へ向かう子猫達が通り過ぎていきます。
爛々と輝く瞳、
笑いながらかけていく足音。

もうすぐ広場では
いつもの夜の歌が始まります。

星祭りの賑やかで
活気のある光景を思い浮かべるとー
一伸びして
また店へ戻り
ミシンにむかったのでした。

星の下で笑う子どもたちを思いながら、

クロエの針は静かにやさしく、
物語を紡いでいくのでした。


ここは猫の街。


ここは猫の街シリーズ1-1はこちら↓

クロエ初登場回はこちら↓


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