夏といえば、オチはピリ辛のオタクでしょ。というお話《風まかせ文芸部》ショートショート | ぽてぽたのよしなしごと #39
「ぽてぽた、クイズを出すよ。夏と言えばこれ。最後は、ピリ辛のオタクで落ちる。何でしょう?」
友人のソイは、お盆休み中はやることがないらしく、うちに来ている。
ずっとソファに横になってスマホと戯れていたソイが、おもむろに起き上がって聞いてきた。
私は、あきれて返す。
「いや、こっちは仕事してるからね。クイズには付き合わないよ」
「仕事してるフリして、note見てるのに?」
「そ、そ、そんなことは……。み、見てな」
「動揺しすぎだよ。別に好きにしたらいいけど、ちょっとだけ遊んでよ。ヒマだから」
「……わかったよ。じゃあ、一問だけ付き合う」
私は諦めてオフィスチェアに乗っかったままくるっと回り、身体ごとソイの方を向く。
ソイは嬉しそうに立ち上がって、スマホの画面をこちらに向ける。
「はい、このボタンをタップして。クイズ、スタート」
「子どもか」
わざわざ画面に「スタート」と書かれたボタンの画像を出し、私にタップさせる。
「ぽてぽた、仕事終わったら飲みに行こう。渋谷で、マットって友達がバーやってるから」
「クイズするんじゃないのかよ」
「もう始まってるよ。オチも教えたし。Nag it (せがんでみなよ)」
「What? Nag it?」
「Yea, nag it」
「情報が少なすぎる」
「もう、ヒントは全部出したよ。ぽてぽたなら、答えわかると思うよ」
「わからなすぎる。ボタンをタップしてクイズがスタート。マットのバーに行こうよ。で、Yea, nag itって返されて、オチは、ピリ辛のオタク?」
「そうそう」
「いや、全然わからな……」
と言いかけて、私の頭の中で言葉がつながった。
めちゃくちゃなダジャレだな。
「もしかして、線香花火?」
「せいかーい。景品に花火を差し上げます。ぽてぽたが仕事終わったら、近くの公園で花火しようよ。Mat’s bar なんてないから。缶ビールと公園と花火」
「都内の公園て、ほとんど花火禁止だからね。通報されるよ」
「うっそ、いつから?せっかく花火、買ってきたのに。月末のスペイン出張に、持って行こうかな。スペイン人て陽気だから、花火とか好きそうだよね」
「偏見の塊だな。花火って、火薬だからね。空港の保安検査場でつかまるよ」
「通報されたり、つかまったり、忙しいな。ぽてぽた、花火事情に詳しいね」
「花火で通報されたことも、保安検査場でつかまったことも、あるからね」
「浅はかなやつだなー」
「ソイ今、どっちもやろうとしてたよね」
「またしても、せいかーい。ぽてぽた、冴えてるね。これも、noteに書くの?」
「書かないよ」
と言いながら、私はパソコンのスクリーンに映るnoteの下書きに目を戻した。
「ぽてぽた、クイズ出すよ。夏といえば、これ。最後は、ピリ辛のオタクで落ちる。何でしょう?」
友人のソイは、お盆休み中はやることがないらしく、うちに来ている……
🎆・🎆・🎆
【種明かし】
線香花火がオチるまでの、4つのステップ:
牡丹: 火をつけた直後。先に丸い火の玉 → Button (ボタン)
松葉: 勢いよく、四方にパチパチ飛び出すころ → Mat’s Bar (マッツバー)
柳: 火花が長く垂れ下がるように落ちる → Yea, nag it (ヤー、ナギット)
散り菊:火花が細かく散り、やがて消える → Chili Geek (チリーギーク)
※作中「ぽてぽた」は、筆者ぽていとぽたあとのことです。
おはようございます。
ショートショートに自分(仮)を登場させてみました。
ぽていとぽたあとです。
また、以前『Why 豆腐, Why』という記事に出てきた友人のソイ(仮名)にも、再登場してもらいましたよ。
件の記事では、ソイに対してnoterさんから優しいコメントが集まり、ソイからLINEで「むせび泣いた」とメッセージがきました。
今回は初めて、iさんが主催されている #風まかせ文芸部 に参加させていただきましたよ。
お題:線香花火
かなり無理矢理なダジャレのクイズでしたが、わかった方、いらっしゃいますでしょうか?
「風まかせ文芸部」のタイトルで、ピンときた方もいらっしゃるかもしれないですね。
ところで都内って、花火する場所が本格的にないですよね。
花火で遊びたいなー。パチパチパチパチ。
🥔・🥔・🥔
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ぽてぽたの「よしな、仕事!」じゃないですよ。「由無し事」です。
