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【人は“才能”ではなく“覚悟”に惹かれる】パンチ君から見る人間心理⑳

このシリーズは、
市川市動植物園のサル山で暮らす
パンチ君を通して、
人間心理を考察する連載です。


パンチ君、
サルたち、
飼育員さん、
スタッフさん、
見学者、
そしてSNS。


サル山には、
私たち≪人間関係の縮図≫が
そして
《生きるとは?》ということが
不思議なほど映し出されています。

愛着、安心感、承認欲求、孤独、境界線――。

長年「心」を探求してきた私の視点から、
その奥にある人間心理について綴っています。

前回はこちら

**

先ほどの公式Xより、
昨日はサル山で何か様々あったようですね。

現時点では内容がわかりませんが、

それで
飼育員さんたちの様子が変だなと
私は感じてしまったのかもしれません。

発表を待ちたいと思います。


**

最近思います。

人は、
才能のある人に惹かれるのではなく、
覚悟のある人に惹かれるのではないかと。


パンチはもうすぐ1歳。


人工哺育で育ったニホンザルの
群れ入りは、私たちが思うよりも簡単ではないでしょう。

全国的にも、
雄で人工哺育で群れ入りできているサルは
ほとんどいないようです。

それらのことを全部わかっていながら、
それでも自分たちで引き受けて
今なお、
他の業務も行いながら、
新しい命とも向き合いながら
群れ入りのために日々努力をしていらっしゃる。


途中でやめることもできたかもしれない。
別の道もあったかもしれない。
そんな葛藤もあるのかもしれない。


でも、
飼育員さんたちは、
どんなに状況が過酷だろうと、
パンチのために
今なお、群れ入りを絶対に諦めていない。


**

覚悟のある人には特徴があります。
それは、
結果が出る保証がなくても続けていることです。


これ、
今の時代には少ないかもしれません。

SNSは
すぐ結果
すぐ成果
すぐ収益を求めてしまいます。


でも本当に人を動かすのは、
何年かかるかわからないことを
黙々と続けられる人。


どんなに状況が厳しくても
困難が続いても
逃げずに向き合い続けている人。


だから人は
パンチを見ているようで、

実は
飼育員さんたちの覚悟や

リアルに起こる
「生きる真実」

を見ているのかもしれないと
時々思ってしまいます。


**

ではなぜ、
人の覚悟に惹かれるのか。


それは、
覚悟のある人を見ると、

私たちは

「本気で生きる姿」


を見るからではないでしょうか。


本気で生きている人を見ると、
自分も逃げられなくなる。



本気で向き合っている人を見ると、
自分の言い訳が小さく見えることもあります。


覚悟のある人を見ると、

私たちは

自分自身の生き方を見せられます。



私は本気で生きているのだろうか。

私は途中で諦めてはいないだろうか。

私は言い訳ばかりしていないだろうか。


そんな問いを、
覚悟のある人は
言葉ではなく姿として見せてくる。


だから心が動くのかもしれません。



覚悟とは、
絶対に成功することではなく。


結果がどうなるかわからなくても
進み続けること。


**

パンチの群れ入りがどうなるかは、
誰にもわかりません。


でも、
最大限の努力をして、
最大限自分たちのできることを
今なおし続けている
飼育員さんたちの姿を見ていると、

人は才能よりも、
覚悟に心を動かされるのだと思います。



まだ1歳にも満たないパンチ。

その小さな命の背景、
サル山の背景には、
飼育員さんたちの強い覚悟があります。


人工哺育を始める覚悟。
群れに返す覚悟。
抱きしめたい気持ちを我慢する覚悟。
結果が見えなくても続ける覚悟。
何があっても逃げない覚悟。


パンチ現象も、
実はパンチだけでなく、

その後ろにいる飼育員さんたちの覚悟に、
私は心を動かされているんだろうな
と感じています。


今日もサル山で
サルたちが伸び伸びと

そして飼育員さんたちが
想いを大切に
お勤めができますように。

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