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【“推し活”はどこから境界線を越えるのか】パンチ君から見る人間心理⑦

このシリーズは、

全世界が注目している
市川市動植物園のサル山に住む
パンチ君という人工哺育を受けて育った子が
サル山に今まさに戻る途中の段階で、

そこから見える人間心理について
私の視点で語っているものです。

**

日曜日のサル山へ不審者侵入を受けて、
観覧もより厳しくなったようです。

ネットや場所もさらに離れて、
現地で見る人の目でも見にくそうですね。

悲しいことではありますが、
でも私は、
一旦これでよかったなと思っています。

それはシリーズ③で書いたように、
サルたちやパンチはもちろん、
飼育員さんが
あまりにもないがしろにされすぎていたから。


そんな今日は、
「推し活と境界線」
について書いてみたいと思います。


**

パンチブームを遡ると、
オラウータンのぬいぐるみをもって
サルの群れ入りをしようとしている
赤ちゃんザルがかわいい!
というところから始まったんだと思います。


この3か月近くで、

「かわいい」
から始まった感情は、

“応援”
になり、

“熱狂”
になり、

そして一部では、
境界線を越える行動にも変わっていった。


かわいい、
大好き、
応援したい、

これは本来とてもあたたかい感情。


好きだから推したい!

いわゆる、
「推し活」の大元の感情です。


「推し」がいることは、
元気になる力にもなります。

私自身、
今かなりパンチ沼ですし、

私の友人にも、
推し活をするために
仕事を頑張っている人もいます。



でも、
例えば、
・もっと近づきたい
・特別になりたい
・自分を認識してほしい
・独占したい
・自分のものにしたい
など

こんな感情が高まると、
非常に危険になってきます。


私は、
今のSNS時代ってより危険だと感じていて。



それは、

SNSを通せば、
距離が近く見えてしまう

ということが起きるからです。



私は一度も行ったことがないのに、
市川市動植物園の入場場所の看板もわかるし、
サル山の形状も知っているし、
サルたちの遊び方もなんとなく知っている。


人は、
毎日見る(頻繁に見る)

感情移入しやすい

親近感を持つ
という感情になりやすい。

親近感を持つと
「知っている人」
みたいなバグが脳内で起こりやすい。



ここでいうと、
毎日パンチを見て、
毎日飼育員さんを見て、
毎日動画を見ていると、

実際に会ったことはなくても、

「身近な存在」
と認識しやすいということです。


少し前までは、
昔の芸能人はテレビの中だけだったので、
遠い存在だったけれど、

今は、
毎日配信、
毎日ライブ、
SNS更新、
〇〇の裏側、
〇〇の日常などなど
そんなものまで見えるようになってきました。


そういう頻度が高いほど、

「自分はこの人を理解している」
そんな錯覚も起きやすくなる



でも現実は、
動画を見ているだけで
距離は縮まってない。


パンチはこちらの存在を
知らないわけですし。


この一方通行の認識の違いが
パンチブームの
こういう規制に繋がっているように感じます。


毎日パンチを見ていると、
・愛情
・心配
・守りたい
・会いたい
・特別になりたい
そんな気持ちも強くなりやすい。

それはそれで素晴らしい感情です。



ただ、
私は〇〇をしていい


という感覚になると、
境界線が崩れてしまう。。。


例えば、
パンチが好きだから動画を撮っていい
それを投稿したい
みんなも見たがっているからいいことなんだ

みたいな感覚。



おサルさんたちだけならまだわかりますが
飼育員さんが映っているその動画、
飼育員さんの希望を聞いて投稿していますか?
ということ。

知り合いではない人がほとんどの中で、
おサルの中にいるからという理由で
一般人が勝手に投稿されて続け拡散される。


“知っている”
ことと、

“関係がある”
ことは、
全く別

なんですよね。


だから、

「好き」という感情が強くなるほど、


「境界線を意識する力」が必要

なんだろうなと思います。



「好き」
が悪いのではなく、

“距離感”
を失うことが問題

なんです。



だから今回、
明確に境界線を引かれてしまった。



日曜日に
サル山に人が侵入という
ありえないことが起きたので、


この人たちの責任だ!
となりやすいんですが、
(もちろん論外で悪いです!)


でもそんな行動の前に
それだけSNSで

距離感がわからない状態に
なってしまっていた


というところこそ
問題だったように思います。



自分が逆の立場として、
飼育員さんは一般人なのに
誰彼構わず1日中カメラを向けられ、


自分の意思と関係なく、
世界中に勝手に配信される毎日。

そんなことは
人権侵害だと思うし、
本来は絶対にあってはならないこと。



まして、
自分がお世話もしていないのに、
パンチのバズを活用して


勝手に配信して
収益化して
私が撮影しなきゃと
撮影のためにずっと居座るなど
本来はおかしいこと。



そんな境界線がごちゃごちゃになると、
修正しなおす必要がでてくる。



園も飼育員さんたちも
非常に苦しい選択だろうと感じます。

アットホームな園なのに。
飼育員さんも
距離が近いこの園が
好きだって言っていたのに。


だから、
今は立ち位置を修正する絶好の機会です。

本当に好きなら、
相手の世界を壊さないこと。

本当に応援したいなら、
“自分が満足する”ことよりも、

相手が安心して
存在できることを優先すること。


推し活だからと近づきすぎれば
ただの危ない人たち。

「好き」
という気持ちだけで、
越えてはいけない距離もあります。


不倫もそうですよね。



“境界線を守りながら愛すること”


それが本来の「推し活」ではないでしょうか。

(※今日の内容は自戒の念を込めて。
そしてこのシリーズを書き始める
きっかけの飼育員さんが
心病んでいないことを心から願って)


以前のように、
誰もが楽しく見学できる状態に戻ることを
心から願っています。

いつも読んでくださり
ありがとうございます。

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