【“命を守る人”ほど苦しい理由】パンチ君に見る人間心理⑭
このシリーズは、
全世界が注目している
市川市動植物園のサル山に住む
パンチ君という人工哺育を受けて育った子が
サル山に今まさに戻る途中の段階で、
そこから見える人間心理について
私の視点で語っているものです。
前の記事はこちら
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私は、
「命を守っている人」に、
もっと社会は優しいと思っていました。
でも現実は、
そう単純ではないのかもしれません。
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世の中、
色々矛盾しているなぁと感じることも多々。
例えば、
動物園や飼育員さんなどは、
動物の命を扱う場で働いている。
人でも、
病院や介護施設なども
人の命を扱う場所がある。
どの仕事も
尊いお仕事だと思うのです。
そして
命と向き合う現場はどこも
一生懸命にお勤めを
されている方がたくさんいるはずです。
でも、
実際は矛盾だらけ。
例えば、
獣医さんは、
獣医師になりますが、
どんなに昼夜働いても、
人間のお医者さんよりも
基本給は低い扱いになることがほとんど。
飼育員さんは、
その園の定めるところ。
それも決して高くはありません。
人間でも、
昼夜問わず、
救急で常に命と隣り合わせで働いている
大病院勤務のお医者さんよりも、
夜勤もなく、
救急もない、
美容整形のお医者さんの勤務医さんの方が
一千万単位でお給料は多いこともあるとか。
介護に携わる人も
収入にはとても見合わない労働が必要です。
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命と向き合う働きに対して、
社会の評価や報酬が
見合っていないなという感覚が
私の中にずっとあります。
人間と動物が扱いが違うのは
一般的に
動物=モノ扱いの法律があるから。
もちろん、
仕事内容だけで
単純に比べられない部分もありますが。
でも、
命を守る現場は、
心も体もすり減らしながら
働いている人が多いのも事実。
私は時々、
「社会は何に価値を払っているのだろう」
と考えてしまうのです。
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私たちは、
いつから
“命を守る人”よりも、
“数字を生む人”
の方を
高く評価するように
なったのでしょうか。
そして、
その価値観の中で、
自分自身まで
苦しめてはいないのでしょうか。
本当は人は、
「安心したい」
「優しさに触れたい」
「命を大切にしたい」
そんな感覚を、
心の大元で求めているのだと思います。
人は、
「安心できる場所」がないままでは、
心が少しずつ
擦り減ってしまう生き物だから。
だから、
パンチや、
園の人たちの姿に、
こんなにも多くの人が
心を動かされるのではないでしょうか。
であるならば、
命を守る人たちの存在を、
もっと大切にできる
社会であってほしい
と
パンチを通して今回も
強く感じてしまいます。
今日という日も
変わらず命を支えてくれているすべての人に
心からの敬意と感謝の気持ちを送ります。
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