熊本を走る⑥:松橋駅(宇城市)~二俣橋(美里町)~緑川(甲佐町)~佐俣の湯 23km<後編>
電車・バスとランニングを組み合わせて熊本を走るランニング記録(時々、中小企業診断士の視点が入ります)、今回は、こちらのルートの後編です。
ルート:松橋駅(宇城市)~二俣橋(美里町)~八角トンネル~緑川(甲佐町)~佐俣の湯(美里町)23km
時期:初夏
大まかな位置関係は下図のとおりです。
二俣橋、八角トンネル、佐俣の湯はすぐ近くにあるので、図では表示が重なってしまっています。

地図は、国土地理院のものを加工して作成しています。
前編は、こちら。
地元のスーパー「ありさ」を出たところから、後編スタートです。
畑の向こうに山が見えます。

美里フットパスの看板。
「歩くための小道」とでもいうのでしょうか。
フットパスというと私はイギリスを思い浮かべます。

美里町はフットパスの整備を進めているようで、町内に19ものコースがあるそうです(2025年8月の豪雨の影響で、この記事を描いている時点で3コースは閉鎖中とのこと)。
いずれ、フットパスのコースをゆっくり走ってみるのも楽しそうだなと思っています。
もう少し進むと、左手に見えてきました。二俣橋です。

橋がかかっているのは、こんな川。川辺で遊ぶのも楽しそうです。

ここも19世紀に作られた石橋です。
二つある橋のうち片方は、橋の路面に穴が開いたりしていて進入禁止になっていました。ここも、2025年8月の豪雨で被害を受けたのでしょうか。

もうひとつの橋は、上を渡ることができました。

橋の雰囲気をしっかり味わった後は、近くの八角トンネルに行きます。昭和39年まで熊延鉄道(ゆうえんてつどう)という路線が通っていた後なのだそうです。

木漏れ日の中の細道を進みます。

その先にある、八角形のトンネル。昔は、ここを線路が通っていました。


実際にこの場所に身を置いてみると、昔の由来が気になります。
後で調べてみたら、熊延鉄道は南熊本駅と砥用駅を結ぶ路線だったそうです。本当は宮崎の延岡までを結ぶ計画だったのが、そこまでは開通しなかったようです。
熊本県のウェブサイトに、「タイムトラベル くまもと 熊延鉄道を探そう」というPDF冊子が掲載されています。
www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/130374.pdf
当時の路線や車両の写真、今も残る痕跡などがまとめられていて、興味深く読みました。
南熊本駅から嘉島町、御船町、甲佐町、美里町をつなぐ路線だったとのことで、もし今も走っていたら、私の「電車+ラン」で大いに使わせていただいただろうと思います。

このまま佐俣の湯まで行ってランニング修了、というのが一般的な「締め」なのかもしれません。でも今回、もう少し走りたいところがありました。

甲佐町です。
私はこれまで甲佐町に来たことがありませんでした。八角トンネルからあまり遠くない場所が町境だったので、甲佐町を少し走ることにしました。

鮮やかな緑と空の雲が穏やかな気持ちにさせてくれます。

熊本県を代表する川のひとつ、緑川です。この橋を渡ったところで折り返しました。

そしてゴールは、佐俣の湯。

温泉で疲れを取り、道の駅で野菜を買って松橋駅に向かう帰りのバスに乗りました。
約200年も前につくられた石の橋、八角形のトンネル跡、そして途中で買った地元のパンや回転焼き。思っていた以上に盛りだくさんで楽しかった今回のランで特に印象的だったのは。
途中、幹線道路から少し外れたところで偶然目にした、「村道1号線 ROUTE 1」の標識でした。

かなりの年代物です。ここが豊野村だった頃に、村役場が建てたのでしょうか。標識の「町」の字だけ新しいのも、「前編」に出てきた石橋と同様、村から町に移行したときにここだけ更新したのでしょう。
歴史は、暮らしとつながっているんだなと感じる1日になりました。
〈診断士の視点〉
今回のランは、走っている最中に見たものを後からいろいろと調べたくなるという、気づきと学びの多いランでした。また同じ道を走ってもいいなと思うほど面白かったです。
その中で一か所、八角トンネルの行き方だけ、少しわかりづらかったです。二俣橋から八角トンネルまでをGoogleマップで調べると、下のように表示されます。
これを見ると橋のすぐそばからトンネルの方に行く脇道があるように思えるのですが、実際は図の左上にある「P(駐車場)」まで行き、そこから右下の方へ森の道を進むことになります。橋から駐車場までは、300メートルほどでしょうか。

Googleマップが勝手に実在しない経路を表示しているだけ、とも言えます。しかし、私は八角トンネルに続く道が見つからず、一度はあきらめようかと思いました。
トンネルから橋の方に戻ってきた時には、バイク乗りの人が同じように橋のところを行き過ぎて、また戻ってきて、と行き方に迷っているようでした。
「八角トンネルですか?」と私が声をかけると頷いたので、道沿いにしばらく進むと右手に駐車場があることを伝えました。
二俣橋のところに、八角トンネルへの行き方を示す看板はあります。ただ、少しわかりづらい場所に設置されているように感じます。「八角トンネルへは、この先の道を進む」といった案内表示を、上の地図の右下方面から橋の方に進んでくる人が目に入れやすい場所に設置すると、行き方に迷う人が大幅に減るのではないかと感じました。
<今回は知った自治体>
宇城市、美里町、甲佐町
