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367 「椿」控えめな美の、したたかな知恵

庭の椿が咲き始めた。
ぽってりと丸く、まるで薔薇のような花びら。ピンク色の椿の花言葉は「控えめな美」。ちなみに赤は「謙虚な美徳」、白は「申し分のない魅力」というらしい。いまいちピーンとこない…

毎年、手入れもせずとも忘れずに咲いてくれる。ぱっと咲き、ぱっと散る。桜のようにひらひらと舞うのではなく、花首からぽとりと落ちるその姿に、私はどこか潔さを感じていた。

「ただ、そういうものだ」と何十年も思っていたけれど、その散り際にも理由があったのだ。種を地面に固定するため。そして、鳥たちに種を食べられないようにするため。それは椿が生き抜くための、静かなる戦略だった。

理由を知ると、この花への愛おしさがより一層深まった気がする。
今までは、茶色く枯れた花を拾ってはゴミ袋へポイと入れるだけ。けれどこれからは、地に落ちたその姿にさえ、未来への命を感じてしまいそうだ。

さて、「子孫鑑賞(干渉)しましょう」

なんてね…