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新曲で彩る一週間【12/8~12/14】

 どうもです。

 毎週恒例の新曲感想記事。12/8~12/14リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に、自信をもってオススメできる新曲をお届けします。読んでくださった方に1曲でもステキな出逢いがあります様に。ではどうぞー。


#1『愛について』/ Lir.E

◆所属:ProjectBLUE
◆デジタル配信:https://linkco.re/AEfsXp38
◆フィジカル:https://projectblue.booth.pm/items/7741224

 "エルセとさめのぽき"としての活動を経て、2024年より再デビューを果たした、ボーカル・Elseとコンポーザー・彼方による音楽ユニット、待望の2ndアルバム。ライブで先行披露されていた「さだめ」や「skin」を始め、完全新曲を含めた全9曲を収録。
 再デビューとは言え、活動歴はもう8年目。正直に言えば、目新しさはない。でもだからこそ、やりたい事を手放さなかった美学の総体と呼びたくなる、作り手が時間をかけて染み出してきた温度感を確かに感じました。古びたカセットテープを掛けると、扉が開き、物語が始まる、そんなアルバムの幕開けにドキドキ。Tr.2「第三宇宙速度」は、境界線の先へ踏み出す為の一歩、解き放たれる様な開放感が良きです。アルバム通して、土台はバンドサウンドとピアノ、飾らないシンプルな演奏で、優しいメロディの輪郭が際立ち、感情が大切に扱われているなと。歌も真っ直ぐに映えます。バラードナンバーとなったTr.4「引力」や、シンガロングできるTr.5「再生」は、ライブで浴びた時の感動が容易に思い描けますね。Elseの歌声は、特にライブだと、求心力、先導力みたいなパワーがあってハッとするんです。終盤は、Tr.7「StarTeller」とTr.9「銀河より愛を込めて」の間に「REC」と云うトラックが印象的。歌を永遠に残そうとする決意にも受け取れました。時間と距離を超えて放たれる愛と祈りの歌。静かにじわじわと感動を誘う締め括りでした。1月25日には2ndワンマンライブが開催されますので是非!


#2『KP all the way』/ VEE

◆所属:VEE
◆作詞:七条レタス(IOSYS)、作編曲:D.watt(IOSYS)
◆デジタル配信:https://orcd.co/kp_alltheway

 亞生うぱる、雨庭やえ、音門るき、3名によるユニット楽曲。タイトル通り"KP=乾杯"をテーマに据えたパーティーチューン。舞台は完全に居酒屋の飲み会で、グラスが触れ合う情景の立ち上がりも鮮やか。コミカルで親しみやすく、皆んなで飲んで笑って、飛び跳ねて、全力コール待ったなし。2月22日の全体ライブではお酒片手に楽しみましょう。


#3『Unreal』/ 倉夢ぴこ

◆所属:Phase Connect
◆作詞・作編曲:安島龍人
◆デジタル配信:無し

 3rdシングル。マイギターヒーロー安島龍人による楽曲提供!メロディアスなメタルリフが鮮やかに空気を切り裂き、どこか煌めきも帯びてくる1曲。星飾りの様に散りばめられたフレーズには、切なさとエモーショナルな熱が秘められていて、その塩梅が絶妙。サビには、アニソンライクな開放感を持たせ、感情を見失わない、強く真っ直ぐな歌声が際立っていますね。


#4『夢霞』/ 羽緒

◆所属:RK Music
◆作詞:羽緒、作編曲:hidë
◆デジタル配信:https://linkco.re/aAe3AxqQ

 3rdシングル。12月11日の誕生日ライブにて初披露されました。風情ある和楽器の響きが印象的なロックナンバー。夜の帳が下りた瞬間に走り出す物語の様で、疾走感があり、夜風を巻き起こしながら駆け抜けていく爽快さを纏っていますね。歌声も軽やかで、華麗に舞う様な歌唱に自然と導かれる感じがグッドです。


#5『境界のアーチ』/ 涼海ネモ

◆所属:ななしいんく
◆作詞・作曲:ANEHOKURO、編曲:尾崎和樹
◆デジタル配信:https://linkco.re/MThY0CVP

 6thシングル。これまで数々の名曲を手掛けてきたANEHOKURO×尾崎和樹のタッグがまたも実現。足取りを軽くしてくれるメロディラインが心地好い1曲に仕上がっています。ふと顔を上げた先には、澄んだ青空が広がっている、そんな情景が無理なく浮かびますね。希望が風に乗って静かに運ばれてくる感じがとても優しい。ネモたの歌声も、すっと吹き抜けるそよ風のように伸びやかで、こちらの呼吸を楽にしてくれます。


#6『Shape the Future』/ 町田ちま

◆所属:にじさんじ
◆作詞・作曲:田淵智也、編曲:堀江晶太
◆デジタル配信:各種ストリーミングサービスにて配信中

 株式会社Live2Dの20周年テーマソング。楽曲を手掛けたのは、LiSAなどでお馴染み最強タッグとなり、無事に名曲です。目の前に広がる未来を照らし出す応援ソングに仕上がっており、進む方向を示してくれる様でした。温かな光が差し込む美麗なサウンドや力強く解き放たれるサビ、あともう少し手を伸ばせば、きっと届く、そんな確信に近い予感を教えてくれるみたいで、本当に最高です。ちまちゃんの歌声も、可憐さに加え、背中を押す包容力に近いオーラを放っていて、優しくて頼もしくて。泣きを誘いますね。


#7『碧い海』/ DUSTCELL

◆所属:ALLT STUDIO
◆デジタル配信:https://lnkfi.re/DUSTCELL_aoiumi_251210

 4thフルアルバム。前作『光』からは約1年半ぶり。2024年10月にリリースされた「表情差分」以降のシングルに、新録6曲を加えた全11曲を収録。
 "変わらないまま、変わるもの"、その言葉を軸に、DUSTCELLにとってその象徴と言える海や宇宙をモチーフにした本作。前作で差し込まれた光を、そのまま生命の深部へと巡らせ、受け止めてくれる様な1枚でした。複雑で息苦しい現実に寄り添い、それでも生きる事へと繋いでいく、しなやかな生命力が満ちていて。そして、その力を分け与える優しさが宿っていましたね。幕開けのTr.1「青」は、"ここではない場所へ行こう"と一節と共に、別世界に突入する瞬間を描き出し、Tr.4「憂いの化け物」では、Vo.EMAの声色が自在に変容し、その凄みを鮮烈に刻み込む。Tr.5「SCAPEGOAT」やTr.6「灯火」では、アングラ感を纏いながらも、何とも言えない慈しみが滲み出ています。Tr.7「いちばんぼし」からTr.8「ブルーマーブル」にかけて広がる浮遊感は、心細さに清浄と安らぎを与えてくれました。そしてTr.10「後書き」。11月のワンマンライブ『月の裏』で初披露され、"人生の後書きはまだ胸の中に"と云う歌詞が印象に残っています。アルバムを締め括るTr.11「心臓」は、3月の日本武道館ワンマンに向けて制作された集大成的な1曲。シンガロングには力強さと同時に、"一人じゃない"と云う心強い温度感に胸が熱くなりますね。DUSTCELLのライブ本当に素晴らしいので、未体験の方は、1月から始まる全国ツアーに是非足を運んで欲しいです。


#8『Born in Blood』/ Before I Turn

◆ジャンル:プログレッシヴ・メタルコア
◆国:アメリカ(コネチカット州ハートフォード)
◆レーベル:自主

 ニューシングル。相も変わらず、愚直なまでにDjentと向き合い続けている姿に頭が下がります。重厚さを保ったまま描かれる、雪が降りしきる凍てついた感触と、内側で燃え盛っている激情、何とも言えないグラデーションが良いですね。終盤、クリーンパートがバックコーラスとして広がり、そこへスクリームが織り込まれていくのがとても好き。


#9『Honey Rot』/ Stain the Canvas

◆ジャンル:メタルコア、ポストハードコア
◆国:イタリア(ミラノ)
◆レーベル:InVogue Records

 3rdアルバム。Delax版を除くと、約3年ぶりとなるフルアルバム。2024年12月にリリースされた「Seal My Soul」以降のシングル8枚に、新録5曲を加えた全13曲を収録。
 名盤候補。タイトルは植物の腐敗病を指すであろう言葉。そんな本作が描くのは、うつ病を始めとする精神的苦悩、逃げ場のない環境、人生そのものに悲観的になってしまった人々の内面。内側から腐っていく比喩は余りに残酷で、そんな人々へ捧げる救済的なメッセージ性が強い1枚でした。耳を引っ掻く様な不穏さを孕んだトラップメタル、R&Bの血が通ったメロウなグルーヴ、心象風景を浮かび上がらせるドラマティックな展開。独自のメタルコアと通して、閉塞感や窒息感、そしてそこから抜け出そうとする痛みまでも描写しているなと。彼等の身の回りで起きた実体験も元にしており、過去作「Dead Circus」のMVが公開禁止で宣伝不可能となった状況に直面した事を背景に制作されたTr.6「GATTINI」、デビューアルバム『Like A God 』へ言及しながら、変わらぬ情熱と、年月を経たからこそ生まれた葛藤を描いたTr.10「Inevitable」。この2曲では、"戦い続けろ"、"信念を曲げるな"と、真正面からエールも贈ります。Vo. Bryanは、スクリームが暴力的だからこそ、ダウナーボイスからの蕩ける高音域が映え、暗闇から抜け出す為の内なる光を感じますね。音楽性で新しい試みが幾つか見受けられたのも新鮮でした。デスコアに接近したTr.8「Vultures」、不気味さにポップパンクを取り入れたTr.9「stupid boy」、インダストリアルベースが響き渡るTr.11「Choke」などですね。そしてラスト、Tr.13「No Heart To Blame」では、壮大なパワーバラードとなり、"まだやるべき事がある、乗り越えられると信じている"と、味方となる言葉を残してくれました。雰囲気やシアトリカルな展開で惹き込むパワーは前作に軍配が上がりますが、本作も充分に良いアルバムでした。いつか来日して欲しいバンドの一つです。


#10『under your skin』/ Silent Planet

◆ジャンル:プログレッシヴ・メタルコア
◆国:アメリカ(カリフォルニア州ロサンゼルス)
◆レーベル:Many Hats Distribution

 ニューシングル。珍しく落ち着いたミドルテンポの楽曲となりましたが、没入感は高めで良いですね。どこかセンチメンタルな雰囲気、脈打つインストゥルメンタルやコーラスがじわじわと意識下に侵食してくる感じ。この手のアプローチはどうしてもBad Omensが過ぎりますが、不穏な居心地の悪さ、ブレイクダウンの歪んだ奇怪さは持ち味だなと改めて。


 以上、12/8~12/14はアルバム3枚、シングル7枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他、何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteのアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!
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