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呼吸がつくる「ウエスト」と「お通じ」の話。【前編】#1

昨年9月に始めた試み、「姿勢の配達屋さん」。
いまではすっかり、わたしの生活の一部となりました。

ご依頼くださった方のお宅にお邪魔して、数時間かけて姿勢指導をしてまいります。

おひとりおひとりお体が違うので、変化も多岐にわたりますが、やはり共通した要素もいろいろあります。
いただくご感想のなかで多いのもののひとつが、「ウエストが細くなった!」というお声。それから「お通じがよくなった!」というお声も。
実はこのふたつのご感想の間には、密接な関係があります。

今回は、その「ウエスト」と「お通じ」の関係について、呼吸という視点を交えながら、お話させていただきますね。
いちどに全体像をお伝えしようとすると少々長くなりますので、記事を【前編】【後編】にわけてみました。
初めての試みですが、必要なことをできるだけ簡潔に、かつ丁寧にお伝えできたらよいなあと願います。

さて、ウエストとお通じについてお話をするのに、前提としてお伝えしなくてはならないのが「腹筋」についてです。

腹筋、ときいて、みなさんはどこにある筋肉を思い浮かべられるでしょうか。
一般的には、腹部の前面にある縦長の筋肉、いわゆるシックスパックを思い浮かべる方が多いかもしれませんね。

でも、このシックスパックは、実は四枚ある腹筋のうちの一枚に過ぎず、腹直筋と呼ばれるもの。
他にも三枚、腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋なる筋肉があって、それぞれ下のイラストのような形をしています。

これら四枚の筋肉をあわせたものを総称して、腹筋と呼びます。
この四枚をあわせると、腹筋は、ちょうどコルセットのように、腹部をぐるっと覆う形になります。お腹の前側全体をカバーし、背中側に隙間の空いたコルセットです(イラストB)。

現代の補正下着としてのコルセットには、前側にホックがついていて、そちらでウエストを絞る構造のものも多いのですが、この記事内でコルセットといったら、下の絵の女性が身につけているような、背中側でぎゅうっと体を絞るタイプの、「昔ながらのコルセット」をイメージしていただけたらと思います。

というのも、呼吸をするときには、「昔ながらのコルセットのように腹筋が働く」ことが大変望ましいからです。

どういうことか。
それを実感していただくために、一旦イラストから離れ、普段のご自分の行動についてイメージしてみてください。

誰かに「息を吐き切ってー」といわれたとき、みなさんはどんなふうにして息を吐きだそうとされるでしょうか。

個人差はあると思いますが、「お腹をぎゅうっとへこませ、後方に押しつけるようにして息を吐き尽くす」という行動をとるのが、おそらく一般的ではないでしょうか。

ではこの行動を、実際の腹筋の動きに置き換えて考えてみましょう。

お腹側で筋肉を絞るわけですから、コルセット状の腹筋は、矢印方向に収縮します。
イメージしやすいように、実際に両手でお腹を押すときのイラストも添えてみました。
たぶん、こんな感じで息を吐き切ろうとする方、多いですよね。

でも、ちょっと考えてみてください。
お腹側に筋肉を収縮させれば、当然、「背中の隙間」はひろがることになります。
イラストCを、背中側からみたら、こうなっているはずですよね。

これがドレスのコルセットなら、お腹側に引っ張ったら紐側が開いてしまった、という状況です。

コルセットでなく、たとえばファスナーのついた洋服でイメージすることもできます。
背中にファスナーのついたワンピースを着ようとするとき、洋服の生地を、わざわざ前寄りに引っ張ったりしませんよね。
そんなことをしたら、背中の布地は左右に離れた状態になり、ファスナーは閉まらなくなってしまいます。

ワンピースのファスナーをスムーズにあげようしたら……生地は当然、ファスナー側に寄せなくてはなりません。
腹筋になぞらえると、イラストEの矢印の方向に筋肉を収縮させる、ということです。

この方向に腹筋を絞ってあげれば、「背中の隙間」は小さくなります。
背中の隙間が小さくなるということは……胴囲が細くなるということ。
ウエストは、実はこんな簡単な仕組みで、あっという間にきゅうっと絞られちゃうんです。

わたしの姿勢指導は、この腹筋の動きを身につけていただくことを、ひとつの柱としています。
みためがすっきりするのはもちろんなのですが、それ以外にも、体にとってのメリットが、「ウエストが絞られること」のなかにはぎゅうっと凝縮されているからです。

実際にはわたしが手を添えてその動きをサポートし、体で覚えていただくわけですが、記事では、その方法を少しでもお届けできるよう、言語化に努めてみますね!

下にイラストBを再掲しますので、腹筋の下端が骨盤に付着していることに、あらためて注目してください。

腹筋の上のほうは、下位肋骨に付着していますが、肋骨は強く圧迫すると骨折の危険のある箇所ですので……腹筋の動きを誘導するときには、骨盤側に手を添えてください。

イラストFのように、親指を骨盤の上端にしっかりとあて、息を吐くときにその親指を、背中の中央方向に押し込むようにスライドさせるのがやりやすいかと思います。
ぎゅうっと、親指に少し力を入れて、呼氣にあわせて骨盤の後ろ側を閉じる、あるいは締める、という感覚です。

逆に息を吸うときには、手の力を緩めて、骨盤が開くのに任せます。
息を吐いて~、吸って~。
骨盤を締めて~、緩めて~。
これを繰り返します。

ここまで読んで、骨盤て、閉じたり開いたりするものなの?と、疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
はい。骨盤て、閉じたり開いたりするんです。呼吸にあわせて、結構大きく動くんです。

ただ実際には、現代の生活習慣のなかで、骨盤が開いたまま固まって動きにくくなっている……という方が大変多いのも実情です。
椅子の背もたれに寄りかかっての生活や、定着した猫背など、理由は多岐にわたりますが、イラストC、Dで描いたような、「息を吐くときに、腹筋を前寄りに締めてしまう呼吸のくせ」も、骨盤を開いたまま固めてしまう原因のひとつです。

そして骨盤が開いたままだということは……その骨盤に付着している腹筋の「背中側の隙間」も大きく開いたままだということ。
それはとりもなおさず、あれこれ努力をしても、ウエストがなかなか細くならない……ということにつながってしまうのです(イラストG)。

姿勢指導のときには、わたし自身がその骨盤に手を添えて、動きがでるまで根氣よくサポートしますが、理屈さえご理解いただければ、それをご自分自身で取り組むことも可能です。

最初は骨盤が締まる感覚をうまくつかめなくても、呼吸をするときの意識を腹部の「前側」から「背中側」に移動するだけで……体はゆっくり変化していきます。
腹部の「前側」を収縮させるかわりに、「腹筋の背中の隙間を寄せる」つもりで呼吸する習慣を少しずつつけていけば、やがて骨盤は柔軟性を取り戻します。
よろしかったら、まずは試してみてくださいね。

さて、実際に「配達」を受けとってくださり、そのときに変化したウエストの様子について……感謝のスペシャリスト、noterのkarinさんが記事にしてくださっています。それをご紹介させてくださいね。

以下、本文から抜粋です。

最初は違和感のある姿勢でも
少しずつ少しずつ身体が覚えていく✨
楽な姿勢というのが解っていく✨
後で計ってみると
なんとウエストが6cmも細くなってた!

実は、姿勢指導のあとに、「こんなにウエストが細くなるのなら、測ってみればよかったー」というご感想をいただくことが多かったので……その日初めてkarinさんに、「よかったらウエストを測ってみてください」とお願いしたのでした。
指導の前後にメジャーをお渡しし、ご自身での計測をお願いしたのですが、マイナス6㎝という結果に、わたし自身びっくりでした。
その後、何人かの方に計測をお願いしましたが、やはり3㎝から6㎝のほどのサイズダウンがありました。

結果には個人差がつきものですし、姿勢指導を受けるとウエストが細くなることを強調したいのではありません。
けれど、腹筋の構造を知り、その構造に素直に従って呼吸をする──ただそれだけのことで、体は想像以上に変化するのだということを、karinさんのご体験を通して感じていただけたら嬉しいと思うのです。

karinさんは、別記事で、こんなご感想も寄せてくださっています。

長い間、便秘が悩みだった
30代くらいまでは快便で
自分で<快便姫>と名付けたくらいの
便秘とは無縁の人生だった笑
それが、年齢とともに酷くなっていき
サプリが手放せなくなっていた

(中略)

年末、くりすたるるさんに姿勢の配達屋さんを
してもらった
なんと、その翌日から、サプリを飲んでいない!
それでも最初は出るタイミングが不安定だったが
とうとう朝に快便が続くようになった!!!

欠かせないのは<ブランコの呼吸法>
私が思ってたより
ずっとダイナミックな動きだった
コツは、骨盤の後ろ側を締め
腹横筋を使い
肩甲骨を寄せながら行うこと
だと思う

ウエストが細くなることは、姿勢がととのう過程における一側面ですが、それが実際に、karinさんの日々を快適に導いたとおききできたことが、嬉しくてたまりません。

そしてkarinさんが体感してくださった通り、ウエストが細くなることと、お通じがよくなることの間には、きちんと説明できる相関関係があります。

そのご説明は、【後編】に譲ることとさせていただきますね。




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