久井大夢vsゴンナパー再戦へ。KNOCK OUTの判定と“選手への向き合い方”
KNOCK OUTから新カードの発表がありました。
そのカードを見て僕はKNOCK OUT運営に対する不信感が増してしまいました。
◤2.15 MAROOMS presents KNOCK OUT.61◢
— KNOCK OUT(ノックアウト)公式 (@kb_knockout) January 6, 2026
≪ ダイレクト リマッチ ≫決定‼️🔥
KNOCK OUT-REDライト級タイトルマッチ 3分3R
🔴久井大夢(王者/TEAM TAIMU)@Taimu0923
🆚
🔵ゴンナパー・ウィラサクレック(挑戦者/ウィラサクレック・フェアテックスジム)
🎟️チケット情報🎟️… pic.twitter.com/D8UHSB9aq1
そもそも久井大夢vsゴンナパー・ウィラサクレックの再戦が組まれる背景には何があったのか?
2025年12月30日におこなわれた、
『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』
に遡ります。
この興行で組まれたゴンナパー・ウィラサクレックvs久井大夢の試合の判定に対して物議を醸しました。
これはあくまでも僕の視点からみた試合の印象です。
ジャブやフットワークで試合をコントロールし、
被弾を抑えながらコツコツと攻撃を当てた久井。
ゴンナパーは圧力と強打で流れを壊しにいった試合だと感じました。ヒット数は少ないですが強力な左フックや肘、ローキックが久井をとらえる場面もありました。特にゴンナパーのローキックで久井の足が流れる印象がありました。
コツコツとポイントを積み重ねた久井を取るか、
圧力やダメージを与え倒す姿勢を見せたゴンナパーを取るかの判定だったと思います。
本戦の判定は29-28で久井、29-28でゴンナパー、29-29でドローで本戦はドローとなりました。
この本戦の判定にSNSでは賛否が分かれました。
ここで、注目すべきは視点は2つです。
まず1つ目は、
セミメインでおこなわれた海人vsシッティチャイです。
いまから語る試合の印象はあくまでも僕目線です。
この試合では、カーフキックを中心に試合を組み立てた海人。
コツコツと顔面にパンチを当てながら海人の攻撃を外し、さらにはミドルキックもボディに入れていたシッティチャイという印象でした。
海人のカーフキックにシッティチャイの足が流れる場面もありましたが、
顔面や有効打の数が圧倒的に多く圧力も時折かけていたシッティチャイが勝ったように思いました。
しかし判定では3-0で海人の勝利となりました。
コツコツと有効打を重ねたシッティチャイではなく、海人のカーフキックによるダメージ量を取ったのかなと思いました。
この海人vsシッティチャイの試合の判定基準を当てはめるならば、
ゴンナパーvs久井の判定はゴンナパーにポイントがつくのではないのかなと僕は思いました。
逆に久井vsゴンナパーの試合で久井にポイントがつくならば、
シッティチャイにポイントが付いていないのには疑問を感じます。
メインとセミメインの試合を見ても、判定基準にブレがあることになります。
そして2つ目は、
KNOCK OUTの山口元気代表は、2025年9月におこなわれた山田真子vs Kihoの判定結果に対して、
「当該試合の採点は、KNOCK OUT公式ルールの採点基準、及びKNOCK OUTが掲げる『倒しに行く姿勢を最大限評価する』という理念から大きく逸脱したものであり、当イベントの根幹を揺るがしかねない重大な問題であると認識」
というふうに答えています。
つまり倒しに行く姿勢を見せたゴンナパーにポイントがついていないのは、
KNOCK OUTの理念から反するのではないのでしょうか?
僕が感じる不信感は、KNOCK OUTは選手に対してのリスペクトや選手を大切にする姿勢があるのかどうかという所です。
9月におこなわれた山田真子vs KihoでKihoが判定勝利した時に、
山口代表はリング上でKihoに対し、
「自分で分かってるでしょう? これはチャンピオンじゃないから再戦ね。手は挙げないから」
と声をかけました。
判定結果をだしたのはジャッジであり、
選手に罪はありません。
命を削って戦った選手に対して、
試合が終わった直後のリング上で、
このような言葉を投げかけたことに、
僕は強い不信感がありました。
その後、山口代表は審判団に対して異議申し立てと改善について語りました。
しかし今回のような問題が起きています。
SNSで炎上し、話題になり試合から一ヶ月半で再戦へ。
その対応が、「問題が起きた場合は再戦で処理すればいいや」という姿勢に見えてしまう点に、僕は疑問を感じました。
プロ格闘家というのは他のアスリートと違い、ダメージを与え合う競技です。
そのためキャリアの中で行える試合の数にも限りがあります。
試合結果の勝ちや負けには、大きな重みがあるのです。
最近では手軽に選手の戦績を調べられます。
「この選手はあの選手に勝ったから強い」
「この選手は、負けが多いから弱い」
と試合の内容も見ずに判断されてしまいます。
戦績によってはチャンスが巡ってこないこともありえます。
特に、最近では文脈を見ずに結果だけですべてを判断されてしまうことが多い世の中です。
だからこそ選手にとって大切な1戦1戦を、
ブレた判定基準や言葉だけの改善、
選手にリスペクトのない言葉や再戦を積み重ねていることに対して、
僕は不信感が膨らんでいます。
プロ格闘家にとって、一試合一試合は決して消耗品ではありません。
判定のブレや言葉だけの改善、安易に見える再戦が重なれば、選手のキャリアは静かに削られていきます。
KNOCK OUTが本当に選手を大切にする団体であるのならば、その姿勢は、言葉ではなく、
最終的に「判定」と「リング上での振る舞い」に表れるはずです。
