"Think Too Much (b)" by Paul Simon 歌詞和訳
「我思う, ゆえに我あり」の デカルトか, 「考える人」の ロダンか, どっちにするか迷ったよ, 前説。で, 結局 選んだのは, 今日のタイトルの上に載せた通りで(でもあれは原文フランス語の英訳), 「我思う, ゆえに我あり」の デカルト。その前説が長くなってしまった。考え過ぎかな, Maybe I think too much(これはロダンの方)♫
我思う, ゆえに我あり 〜 考え過ぎかな
I think, therefore I am 〜 Maybe I think too much
"I think, therefore I am", デカルト(ルネ・デカルト, René Descartes, 1596年3月31日 - 1650年2月11日)の有名なあれです, 「我思う, ゆえに我あり」。
デカルトおじさん(おじさんと言っても享年53歳のデカルトおじさんより既に俺の方が長生きしてる)はフランス人の哲学者であり数学者でもあった人で, 「我思う, ゆえに我あり」は母語であるフランス語で書かれた『方法序説』(方法序説, それ日本語じゃん, いやそういう意味じゃなくて, 笑)において彼が提唱した命題で, だから原文はフランス語です, "Je pense, donc je suis",
でも筆者(筆者って『方法序説』の筆者ではなくてこの note の筆者, つまり映画『カッコーの巣の上で』でジャック・ニコルソンが演じたランドル・パトリック・マクマーフィーの顔をプロフィール画像に使っているこの note の筆者です), フランスは "1983-84年ユーラシア大陸(+アフリカ大陸北東端!)「ほぼ」一周の旅" および 1988年の新婚旅行 で 都合2度行ったことがあるものの(両方ともえらい昔だな, しかし「タイムマシンにおねがい」して行くジュラ紀いやジュラ期ほどの昔ではないぞ), 筆者つまり拙者はフランス語はできないのだ,
ところで「我思う, ゆえに我あり」はコギト命題と言われたりもするのだが, それはそのラテン語訳が "Cogito, ergo sum" だから, なに? ラテン語?
ラテン語で思い出すのは, 元々は紀元前1世紀を生きた古代ローマの詩人ホラティウス(ラテン語では Quintus Horatius Flaccus, 英語圏では Horace)の詩の中に出てくる言葉, あのロビン・ウィリアムズ主演の映画でも 語られて有名な ラテン語の格言 "Carpe diem",
この話は何処まで広がるんだ, これじゃ話飛ばし過ぎの考え過ぎだろ, うーむ確かに, 俺は考え過ぎなのかな, Maybe I think too much ♫
The smartest people in the world had gathered in Los Angeles
To analyze our love affair and finally unscramble us
And they sat among our photographs, examined every one
And in the end we compromised and met the morning sun
Maybe I think too much .. 🎶
あらゆる事柄を疑うなかで 辿り着いた 「疑っている, 考えている自分自身の存在は否定できない」「我思う, ゆえに我あり」との対比 〜 I have come to doubt all that I once held as true, I stand alone without beliefs, the only truth I know is you ("Kathy's Song")
なんだ, 違う歌ではないか。まぁしかし, 同じ Paul Simon の歌ではないか。
全てについて疑う, あらゆる事柄を疑う「方法的懐疑」を進めるうちに デカルトが たどりついた,
いや違う, もとい,
デカルトが たどりついた考え, つまり, 「疑っている, 考えている自分自身の存在だけは否定できない」という考え, 要するに, 見えるもの聞こえるもの感じられるものそれら全てが誤っている可能性があるとしても, それらを「疑っている自分自身は確かに存在する」, そう「考えている自分自身だけは確実に存在している」という考え, ゆえに辿り着いた(と意味不明にも, いや不明じゃないが, 唐突に漢字で書く)命題「我思う, ゆえに我あり」。
Paul Simon が たどりついた, いや 1965年に書いた "Kathy's Song", その歌詞の中の「僕はついに疑うようになってしまったのさ, みんな一度は本当のことだと心に抱いていたものを。ぼくは今, 何の確信もなく一人で立っている。ぼくの知っている唯一の真実は君だけなんだ」, つまり,
全てについて疑う, あらゆる事柄を疑う「方法的懐疑」を進めるうちに Paul Simon が 辿り着いた考え, 「疑っている, 考えている自分自身の存在だけは否定できない」, 「自分が知る真実はキャシーだけだ」, ゆえに辿り着いた命題「我思う, ゆえに我とキャシーあり」。
And so you see, I have come to doubt
All that I once held as true
I stand alone without beliefs
The only truth I know is you
そうなんだ, 僕はついに疑うようになってしまったのさ
みんな一度は本当のことだと心に抱いていたのに
ぼくは今, 何の確信もなく一人で立っている
ぼくの知っている唯一の真実は君だけなんだ
Kathy's Song from Paul Simon's 1965 first solo album The Paul Simon Songbook ♫
「拙訳」は「拙者の訳」の略語。中身は良薬ならぬ良訳, Maybe I think so, so much 🎶
Maybe I think too much? .. そういや, Paul Simon, イングランドにいた頃のガールフレンド Kathleen Mary "Kathy" Chitty に関わる歌は … Kathy's Song の他にも America, Homeward Bound, そして
Think Too Much (b) 収録アルバム "Hearts and Bones" のエンディング・トラック "The Late Great Johnny Ace" も その 歌詞の中で "I was living in London with the girl from the summer before" .. と。この "girl" が, Kathleen Mary "Kathy" Chitty, その人。
Maybe I think too much .. 因みに 1983年11月リリースの Think Too Much (b) は, 1975年の映画 Shampoo(Warren Beatty 製作・主演で, 音楽は Paul Simon)で デビューし(主演ではない), 1977年から始まった Star Wars の「レイア姫」役でブレイクした女優 Carrie Fisher が Paul Simon のパートナーであり結婚相手だった頃の歌。
Paul Simon はその前, かつ最初の結婚相手 Peggy Harper と離婚した後, 1976年の映画 Annie Hall(Woody Allen 製作・主演, Diane Keaton 共演)にミュージシャン役で出演した際に知り合った Shelley Duvall(女優, 同じく Annie Hall に出演)とつき合うようになり, 2年間いわゆる「同棲」。しかし 彼女が自分の友達で女優の Carrie Fisher を Paul Simon に紹介したことで, 二人に別れが訪れる。つまり, ありがちな「掟破り」(なんか矛盾した表現だな, 形容矛盾, 撞着語法, オクシモロン, 「賢明な愚か者」みたいな.. 考え過ぎかな Maybe I think too much!)の新たな恋の始まり始まりで, この後, Paul Simon と Carrie Fisher の恋愛関係が始まる。
The smartest people in the world had gathered in Los Angeles
To analyze our love affair and finally unscramble us
And they sat among our photographs, examined every one
And in the end we compromised and met the morning sun
Maybe I think too much .. 🎶
で, 遡って,
Paul Simon の最初の結婚相手 Peggy Harper が 歌詞の中で現われる歌は こちら,
I said, "Peg, you better look around
How long you think that you can
Run that body down?
本節, 最後に現在の話, Paul Simon の今の嫁さんは Edie Brickell, シンガーソングライター, 1992年に結婚。
デカルトは 数学者でもあった 〜 "Think Too Much (b)" 収録アルバムで タイトル・トラック "Hearts and Bones" と "Think Too Much (b)" の間に挟まれて収録されているのが "When Numbers Get Serious"
"I think, therefore I am" のデカルトは哲学者でもあり数学者でもあった。数学は, 彼の探究方法にとって最も重要なものだった。
René Descartes (31 March 1596 – 11 February 1650) was a French philosopher, scientist, and mathematician, widely considered a seminal figure in the emergence of modern philosophy and science. Mathematics was paramount to his method of inquiry, and he connected the previously separate fields of geometry and algebra into analytic geometry.
で,
"Maybe I think too much" の Paul Simon は, Think Too Much (b) 収録アルバムで, "When Numbers Get Serious" と。
Side one
"Allergies" – 4:37
"Hearts and Bones" – 5:37
"When Numbers Get Serious" – 3:25
"Think Too Much (b)" – 2:44
"Song About the Moon" – 4:07
Side two
"Think Too Much (a)" – 3:05
"Train in the Distance" – 5:11
"René and Georgette Magritte with Their Dog after the War" – 3:44
"Cars Are Cars" – 3:15
"The Late Great Johnny Ace" – 4:45
ところで, どうして LP, Side one いわゆる A面に "Think Too Much (b)" が収録されて, Side two いわゆる B面の方に "Think Too Much (a)" なんだ?
それに, "Think Too Much (b)" と "Think Too Much (a)" に挟まれた "Song About the Moon" って, どういうことなんだ?
え? .. おかしいか。
Maybe I think too much! おれ, 血液型 B型だし, "Think Too Much (b)"
考え過ぎかな。
でもない, かな(昔々の話)。あ, 因みに下掲リンク先にあるリンク一覧の中の一つ, SOCIETY & POLITICS を開くと「ボノ」関連など出るけど, 少なくともあの頃の筆者は「ボノ」に関しては莫迦だった。Bono ほど醜悪なセレブも珍しいからね。
それはともかく,
別に考え過ぎて「人生のポケット」に入っていたわけでもない(昔の話)。
ではでは, 次章は, もっと昔の話。
"Think Too Much (b)" 収録アルバム "Hearts and Bones" の思い出
"René and Georgette Magritte with Their Dog after the War" は, 1983年11月4日リリースのアルバム "Hearts and Bones" の LP, Side two に収録されている曲。
以下, 2021年2月2日付 note の最終章["Telegraph Road" (Dire Straits, 1982) 〜 "Rene and Georgette Magritte with Their Dog after the War" (Paul Simon, 1983)]より。
既に書いた通り、1983年4月からの海外「放浪」もどきの旅(*1)の帰路、1984年2月1日から4日の3泊4日、広島にいたのだが、広島に立ち寄ったのは、一度は広島に行かなくてはという想いがあったのと(これも書いた通り、その後、繰り返し何度も広島を訪れることになるが)、当時、小中高時代の後輩が広島大学にいたということも大きかったと思う。
10ヶ月弱にわたる海外一人旅の帰りで、まだ大きなバックパックを持っていたのだが、家に帰ったら直ぐにでも聴きたいと思ったのか、広島大学の生協に寄って、レコードを何枚か買ったのを今もよく憶えている。「よく」と書きながら何枚買ったのか枚数までは記憶していないのだが、2枚は正確に憶えている(あるいはこの 2枚だけだったのかもしれない)。
Paul Simon が 1983年11月4日にリリースしたアルバム "Hearts and Bones", そして Dire Straits が 1982年9月20日にリリースしたアルバム "Love Over Gold" の 2枚。
*1
"Think Too Much (b)" 歌詞和訳
まずはさくっとこの曲のレコーディングに参加したミュージシャンを列記すると, 此処によれば,
Paul Simon – lead vocals, background vocals, acoustic guitar
Dean Parks – electric guitar
Anthony Jackson – contrabass guitar
Marcus Miller – bass guitar
Richard Tee – acoustic piano
Tom Coppola – Synclavier
Mike Mainieri – marimba
Airto Moreira – percussion
Steve Gadd – drums
さて, 歌詞和訳を載せる前に, 以下, 今日の第1章第2節より。
Maybe I think too much .. 因みに 1983年11月リリースの Think Too Much (b) は, 1975年の映画 Shampoo(Warren Beatty 製作・主演で, 音楽は Paul Simon)で デビューし(主演ではない), 1977年から始まった Star Wars の「レイア姫」役でブレイクした女優 Carrie Fisher が Paul Simon のパートナーであり結婚相手だった頃の歌。
Paul Simon はその前, かつ最初の結婚相手 Peggy Harper と離婚した後, 1976年の映画 Annie Hall(Woody Allen 製作・主演, Diane Keaton 共演)にミュージシャン役で出演した際に知り合った Shelley Duvall(女優, 同じく Annie Hall に出演)とつき合うようになり, 2年間いわゆる「同棲」。しかし 彼女が自分の友達で女優の Carrie Fisher を Paul Simon に紹介したことで, 二人に別れが訪れる。つまり, ありがちな「掟破り」(なんか矛盾した表現だな, 形容矛盾, 撞着語法, オクシモロン, 「賢明な愚か者」みたいな.. 考え過ぎかな Maybe I think too much!)の新たな恋の始まり始まりで, この後, Paul Simon と Carrie Fisher の恋愛関係が始まる。
The smartest people in the world had gathered in Los Angeles
To analyze our love affair and finally unscramble us
And they sat among our photographs, examined every one
And in the end we compromised and met the morning sun
しかしまぁ, この歌は Carrie Fisher とどれだけ関係があるのか(歌詞の中に "analyze our love affair" というフレーズがあるくらいだから, 関係ないことはないだろうなぁ, Paul Simon のこれまでの歌づくりから察するに)。そしてこの歌が収録されたアルバムでは, なぜ LP, A面に "Think Too Much (b)" が先に収録され, その後(その裏), B面に "Think Too Much (a)" が収録されるという順になったのか, このことに何か特別な意味が有るのか無いのか, そんなこんなのその辺りは, 本 note の筆者, 実はこのアルバム全体に関してまだ全く "Think Too Much" していないので, 今日はその辺り, "Think Too Much (a)" も "Think Too Much (b)" もしないまま, 考え過ぎないでいくことにしたい(「考え過ぎ」はまた気が向いた時にでも!)。
Think Too Much (b) from Paul Simon's sixth solo studio album Hearts and Bones, released on November 4, 1983 🎶
英語原詞 https://genius.com/Paul-simon-think-too-much-b-lyrics
世界で最も賢い人々が ロサンゼルスに集まったんだ
僕らの恋愛を分析して, 最後には僕たちを元の状態に戻すためにね(*1)
それで 彼らは僕らの写真に囲まれるように座って, その写真一枚一枚を吟味したんだよ
それで 結局, 僕らは互いに譲り合って折り合いをつけ, 朝を迎えたってわけさ(*2)
僕は考え過ぎなのかもしれない
考え過ぎなのかもしれないね
ああ, 考え過ぎなのかな
考え過ぎかもしれないな
左脳は右脳を支配するって言うよね
それで 右脳は 夜通し苦しみを味わうしかないんだ, 長くて言葉も出ない夜さ(*3)
それで 夜, 父さんが僕のところに来て ハグしながら(*4)
こう言ったんだよ, 「もうおまえにできることはほとんどない。さあ, もう休むんだ」
それで 僕は言ったよ, 「そうだね, 僕は考え過ぎなのかもしれない
考え過ぎなのかもしれないね
ああ, 考え過ぎなのかな
考え過ぎかもしれないな」
ああ, 僕は考え過ぎなのかもしれない
考え過ぎなのかもしれないね
うん, 考え過ぎかな
考え過ぎかもしれないな
… ♫ … ♫
訳注
*1 To analyze our love affair and finally unscramble us … unscramble は「元の状態に戻す」「(暗号などを)解読する」。
Paul Simon は Carrie Fisher と 1983年に結婚, 翌1984年に離婚。やっぱ この歌, Carrie Fisher との関係からそれなり以上の影響は受けてるんだろうな。
*2 And in the end we compromised and met the morning sun … compromise は「妥協する」「譲歩する」「歩み寄る」「和解する」など。
*3 And the right side has to labor through the long and speechless night … labor は 自動詞で「働く」「労働する」, 「努力する」「苦労する」「骨折る」, 「苦しむ」, 「生みの苦しみを味わう」など。
*4 And in the night, my father came to me and held me to his chest … このラインの何処にも "hug" はないけれど, ここは和製カタカナ英語の類(たぐい!)で。
Paul Simon ライヴ・レポ, S&G ライヴ・レポ, Paul Simon アルバム 3枚レヴューもどき, 歌詞和訳 27曲 リンク集!
今日 歌詞を和訳した Think Too Much (b) が入り, これまでに 27曲の歌詞を和訳, そのリンク集に, 上の見出しの諸々を加えた Paul Simon 特集ノート。
