#143 カナダ型と日本型のキャリア観。日本人ママと話して感じる2つの価値観
今回はカナダで出会った日本人ママたちの「キャリア観の違い」についてまとめます。
カナダに来てからは、本当に色々な家族と出会いました。その中でも特に多いのが、母親と子どもたちだけで来る“親子留学”スタイル。
1〜2年ほどの期間限定で、子どもに国際経験をさせるために来ている人が主で、そのままワークビザを取得して数年単位で暮らす人もいます。
ただ、話を聞いていて面白いなと思うのが
「ママたちの仕事観・人生観がかなり分かれる」
ということ。同じように海外に来ていても、感じることは本当に真逆だったりする。
今回は、その親子留学ママたちと話して感じた”キャリア観・価値観の違い”について最近、感じたことをまとめます。
海外っぽいキャリア観ってどんな感じ?
日本人のキャリア観とどう違うの?
と気になる人はぜひ参考にしてください。
カナダに来ると、仕事観・キャリア観が分かれる
先にも挙げたように、最近は色々な方と話していて、色々な人のキャリア観を知ります。
こと、キャリア観・仕事感についての話を聞いているとざっくり大きく分けて2パターンが存在すると感じます。まずはその感じた2パターンを解説します。
パターン①:カナダの空気が心地よくなるタイプ
まずは、カナダのキャリア観に染まるタイプです。
カナダはとにかく“ゆるい”。
もちろん仕事を頑張る人もいますが全体としては
「人生=仕事」
ではなく
「人生=プライベート/趣味」
であり
「趣味のための手段として仕事がある」
という感覚がかなり強いです。
そのため
余暇の時間を大事にする。
休暇を100%取る。
無理して働きすぎない。
これが当たり前の空気感があります。
これはとても良いことです。
ただ、それと同時に
必要以上には絶対に働かない
仕事にやりがいは求めない
その時の気分で仕事を変える・決める
そこにチームで頑張るみたいな雰囲気はないです。
仕事はあくまで趣味を充実させる手段で、やりがいを持たせる必要がないからです。
この感覚にフィットする人は、日本の働き方に強烈な違和感を覚えるようです。
言われたこと以上をやる
和を尊びチームで頑張る
ゴールに向かって切磋琢磨する
こんな日本の仕事感を思い出すと
「何でこんなに頑張らなきゃいけないの?」
「もうあの働き方には戻りたくない」
そう感じる人がかなり多い。
特に、子育てをしながら日本でフルタイム勤務をしていた人ほど、
“常に追われ続ける感覚”から解放される安心感が大きいように見えます。
パターン②:カナダのゆるさに違和感を感じるタイプ
一方で、逆のタイプもいます。
こちらに住んでいて改めて思うのですが、日本は本当に真面目。
企業も、人も、求める基準が高い。
言われたことだけをやるのではなく、
「1を聞いて、2も3も先回りして動く」
みたいな空気があります。
そのため、日本の環境に慣れている人ほど、
カナダの“ゆるさ”に物足りなさを感じることもある。
このクオリティで本当に良いの…?
この空気に染まると成長がストップする。。
これに慣れたらキャリアが積むのでは。。
そんな不安を感じる人も少なくありません。
特に、バリバリ働いてきた人ほど、その感覚は強い印象があります。
ただ、面白いのが、
そういう危機感を持っている人ほど、実は水面下でかなり動いている。
オンラインで日本の仕事を受けていたり
英語と並行して資格勉強をしたり
副業を初めて色々な稼ぐ実験をしたり
と、心配をしながら、普通の人以上の動きをすでにしている。
これがそもそも日本人的な真面目さなのかもしれません。
本人的には
「やばいブランクが空く…!」
「帰国後どうしよう…。。」
と危機感をもっているのですが、話を聞いていても、
「この人は多分、帰国後も大丈夫だろうな」
と思うことが多いです。
モントリオールのエスカレーターがよく止まる話
先日、元大手メーカー勤務の技術系ママと話していて、すごく印象的だった話があります。
その方が言っていたのが、
「日本基準で見ると、こっちは全部テキトーに見える」
という話。
例えば、モントリオールってエスカレーターが結構止まっています。
感覚的には、エスカレーター10台あったら1〜2台は止まっている。
でも、日本で“止まったエスカレーター”って
人生でほぼ見たことがない。
夜中にメンテナンスしたり
故障してもすぐ直したり
そもそも壊れにくかったり
色々な積み重ねがありますが、総じて、日本は求める品質基準がかなり高い。
もし仮に頻繁に止まるエスカレーターがあったらキレ出すおっちゃんが多発しそうです。
ただ、こちらだと、止まっていることは割と普通にあって使う人も、
「あーあ今日は使えないのか」
と、特に驚くこともなくみんな階段を使います。
99.9%の品質を求める日本
このお友達ママは大手自動車メーカーの技術職。
半導体の設計などにも携わっていたとのことで、その時の話が興味深かったです。
仕事の基準としては、ベースの考え方が99.9%以上の歩留率を求める世界。ちなみに歩留とは作ったものに対して実際にできた「良品」の割合のことです。
つまり、1000個のモノを作って1つでも基準に満たない製品がでたらそれはダメなものとして捉える考え方。お話によると歩留率が98%になった日には、その製品は納品ができず
チームが全力で原因究明と再発防止に努める。
これが当たり前の世界だったと聞きます。日本人の私が聞いても驚愕な品質管理でした。
一方で、カナダに目を向けると、先ほどのエレベーターでもこちらの価値観的には稼働が80〜90%であれば
「動いてるならOKでしょ」
みたいな感覚がある。だから、職人気質の日本人からすると
「なんでこんなに雑なんだ…」
と思うことも多いようです。逆に、カナダの人から見ると”狂気じみたクオリティー”と映るようで日本人の働き方はクレイジーというのがこちらの一般論です。
ただ、その“異常な基準”が日本の強さでもある
ただ一方で、その職人気質みたいな感覚が、
“メイドインジャパン”のブランドを作ってきたのも事実だと思っています。
細部までこだわりきる
全然、壊れない
品質が極めて高い
そういう積み重ねが、世界的な信頼につながっている。だから
「働きすぎ=完全に悪」
とも言い切れない難しさがあるなと感じます。もちろん、やりすぎればプライベートが犠牲になる。
でも、その高い基準が、日本の競争力を支えている部分も間違いなくある。そして、そのチームの中に溶け込んでしまうと次第に
「みんなで良いモノ作ろうぜ!!」
というみんなで頑張る雰囲気が楽しくなるという人も一定います。感覚的には、文化祭直前の多忙を極めるけど、ハイになっているような感じ。
この辺りは、本当に価値観次第だなと思います。
どちらが正解かではなく、“どちらが合うか”
日本とカナダ。
どちらも治安は良いし、暮らしやすい。でも、人生観やキャリア観はかなり違う。だからこそ、外に出ると
「自分はどっちが合うのか」
が見えてくる気がします。
ガツガツ働く方が合う人もいる。
ゆるやかに暮らす方が幸せな人もいる。
大事なのは、“世間の正解”ではなく"自分の適性"を知ること。
そして、どちらの生き方を選ぶのかを、自分で考えられるようになること。
そういう意味で、海外に来る経験って、語学以上に学ぶものが大きいなと最近すごく感じます。
おわりに
帰国までのカウントダウンも少しずつ始まってきました。こちらで出会った人たちと話していると、本当に人生観やキャリア観って人それぞれだなと思います。
同じ“海外生活”をしていても、
「もっと自由に生きたい」
と思う人もいれば、
「やっぱり日本で仕事したい」
と思う人もいる。でも、その違いが見えること自体が、すごく価値のある経験なのかもしれません。
今後も、こちらで出会う人たちの話を聞きながら、海外から見える“日本の働き方”について、色々考えてみようと思った今日この頃でした。
ということ、今回は以上です!
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