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捨て活航海日誌|「家計簿」をやめたら、お金が貯まり出した。20年続く、私の超シンプル家計管理術

「お金を貯めるには、まずお金の出入りを把握することから」

家計管理の本を開けば、必ずと言っていいほど書かれている言葉です。確かにその通りだと思います。けれど、いざ「家計簿」をつけようと書店へ足を運び、市販のノートをパラパラとめくってみると、そこには山のような記入項目が並んでいます。

食費、日用品、交際費、教育費、固定費……。 細かく仕切られたページを前に、「とてもじゃないけれど、自分にはやり切れない」と、そっと本を閉じてしまった経験はないでしょうか。

実は、私もその一人です。きっちりと管理しようと意気込むほど、家計簿は日々の重荷になり、いつの間にか開かなくなってしまう。そんな挫折を繰り返した結果、私が行き着いたのは「家計簿」という言葉そのものを捨て去ることでした。


「家計簿」ではなく「お小遣い帳」と呼ぶ心地よさ

書店に並ぶ「理想的な家計簿」は、どれも美しく、機能的です。しかし、その細やかさこそが、私にとっては最大のハードルでした。

「野菜は食費だけど、洗剤は消耗品。でも、スーパーで一緒に買った場合はどう分ければいいんだろう?」 「これは娯楽費? それとも自己投資?」

項目が増えれば増えるほど、書くことよりも「迷うこと」に時間とエネルギーを奪われてしまいます。一円単位のズレを追いかけ、合わない数字に首を傾げているうちに、本来の目的だったはずの「お金の流れを掴むこと」が、いつの間にか「帳尻を合わせる作業」にすり替わってしまうのです。

そこで私は、あえて「家計簿」と呼ぶのをやめました。代わりに名付けたのが、子どもの頃に親しんだ「お小遣い帳」という呼び名です。

家計簿と聞くと、家族の未来や家計の責任といった「重み」を感じてしまいますが、お小遣い帳なら「いくら入って、いくら使ったか」さえ分かれば合格。かつてはExcelで、そして現在はGoogleスプレッドシートへと場所を移しましたが、中身は驚くほどザックリとした、簡単なものにしています。


公開:入力項目は「5つ」だけ

私が5年使い続けているスプレッドシートの中身は、拍子抜けするほどシンプルです。用意している列は、わずか5つしかありません。

  1. 日付:お金を使った日

  2. 出金元(種別):クレジットカード、現金、電子マネーなど

  3. 大項目(分類):食費、消耗品、趣味など、ざっくりとした分類

  4. 小項目(詳細):食料品、医療費、書籍など、見返してわかる程度のメモ

  5. 金額:使った金額

これだけです。あとは、月のお小遣い額を入れるセルを用意し、そこから「支出の合計」を差し引く簡単な数式を一つセットしているだけ。


実際の「お小遣い帳」のスクショです。「家計簿」ではないところがポイントです。
伏せてありますが、左上の「収支」がマイナスにならなければ、当月は予算内クリアです。
なんだか食べてばっかりですね、わたし・・・。


「今月はあといくら使えるのか」という収支残高(ゴール)が常にリアルタイムで表示される。この「今、自分がどこに立っているか」が見える安心感こそが、管理の肝になります。


集計もしない、繰越もしない。それでもお金が貯まる理由

意外に思われるかもしれませんが、私は月ごとの詳細な集計も、複雑な繰越作業も一切していません。

大切なのは、過去の数字を細かく分析することではなく、「お金の出入りを見る習慣」そのものだからです。単月で「今月は少し使いすぎたな」「今月は節約できたな」と振り返る。その程度のアウトラインが決まれば、それで十分。細かな繰越金に頭を悩ませるくらいなら、新しい月を真っさらな気持ちでスタートさせる方が、ずっと健全です。

しかし、不思議なもので、こうして淡々と記録を続けていると、自分の「お金を使う癖」が浮き彫りになってきます。

例えば、記録を見返して「コンビニでなんとなく買うペットボトル飲料が多いな」と気づいたとします。それに気づけば、「明日は家から水筒を持っていこう」という具体的なアクションが自然と生まれます。

無理に節約しようと意気込むのではなく、記録という鏡を通して自分の行動を客観視する。すると、お金の使い方は自然とシンプルに、そして洗練されていくのです。


20年継続してわかった、長続きの秘訣

私がExcelでの管理を含めて20年間、この習慣を継続してこれた理由は二つあります。

一つは、「スマホからいつでも入力できる」こと。 Googleスプレッドシートを使う最大の利点は、旅先でも、出先のカフェでも、支払いを終えたその瞬間にスマホから入力できることです。「後でまとめてやろう」という思考のノイズを排除することが、習慣化の最大の味方になります。

もう一つは、「完璧を求めないゆるさ」です。 家計簿として気負って三日坊主で終わるよりも、簡単なお小遣い帳として日常に溶け込ませること。

お金の出入りを整えることは、暮らしを整えることと地続きです。流れがシンプルになれば、余計な執着が消え、結果としてお金は後からついてくるようになります。

もし、あなたが今「家計簿が続かない」と悩んでいるのなら、一度その重い表紙を閉じてみてください。そして、真っ白なシートに「今日使った金額」だけを書き留めることから始めてみませんか。その「気負わない一歩」が、シンプルで豊かな暮らしへの入り口になるはずです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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