不動産投資|原材料費高騰が大家業を直撃!エアコンを先回りで確保した話
不動産投資9年目。
先月、所有物件で10年入居いただいた方の退去がありました。
我が家がこの物件を購入する前からのご入居。
長く住んでいただけたことには感謝しかありません。
ただ、室内を見て思いました。
「……やっぱり、それなりに手を入れないといけないな」
退去で見えた“想定内”と“想定外”
クロスの傷み、細かな補修、設備の劣化。
そして、エアコン。
製造年数を考えれば、交換はある程度想定していたことです。
「まだ動く」
でも、
「次の入居者さんに安心して貸せるか」
そう考えると、ここで替えておいた方がいい。
退去時の設備更新は、ある意味“いつもの判断”でした。
ただ——
その場で業者さんから言われた一言に、少しドキッとしました。
「エアコン、これからまた高くなりますよ」
半導体不足、物流コスト、原材料費の上昇。
そして省エネ基準の変更。
「もう今までの価格では仕入れられない」
そんな状況になっているそうです。
「今回は新古品(未使用の型落ち)を付けてください。それから余分に2台分を確保してください」
とお願いしました。
物件を複数持てば、同じように古くなるエアコンは他にもあるからです。
そして数日後。
家電量販店に行ってみると、エアコンが大幅値引きされていました。
すぐに写真を撮って業者さんへ送ると、
「これは安いですね!ぜひ押さえてください」
とのこと。
さらに、
「エアコン2台の保管は、うちの倉庫で預かりますよ」
と言っていただき、その場で2台注文してきました。
少し前の自分なら、
”前もって確保する”
なんて発想はなかったと思います。
でも今は、
「必要になるものは、早めに押さえる」
そんな動き方に変わってきています。
エアコンには「2027年問題」があります
2027年4月から国の省エネ基準が大幅に引き上げられる影響で、私たちが賃貸物件の交換用によく選ぶ「一番安くてシンプルなモデル」が、今までのようには製造・販売できなくなると言われています。
業界内では、現行のスタンダード機種の多くがこの対象になると見られており、2027年以降は高性能・高価格なモデルへのシフトを余儀なくされます。
つまり、本体の仕入れ価格自体が1台あたり数万円単位で底上げされる可能性が極めて高いのです。
「先月の見積もり」が通用しない
話はそれだけではありません。
別の物件で検討していた外壁塗装。
少し前に取った見積もりで進めようと思っていたのですが、
「すみません、もうあの金額ではできません」
と言われました。
わずか数ヶ月で、塗料も人件費も上昇。
頭では理解できても、正直な感覚としては、
「ついに来た……」
です。
見積もりを取った瞬間から、それが“過去の価格”になってしまう。
これは想像以上に厄介です。
「買う力」より「守る力」
不動産投資というと、
・どの物件を買うか
・どう融資を引くか
・どう有利に取得するか
に目が向きがちです。
もちろん、それはとても大事です。
ただ、物件数が増えるほど重くなるのが“保有コスト”。
エアコン、給湯器、外壁、屋根——
建物は確実に古くなります。
家賃は簡単には上げられない。
でも、コストは確実に上がっていく。
この“挟み撃ち”が、じわじわキャッシュフローに効いてきます。
利益が出ているのに苦しい理由
帳簿上は黒字。
純資産も増えている。
銀行評価も悪くない。
一見、順調です。
でも実際には、
固定資産税、修繕費、設備交換。
まとまったお金は次々に出ていきます。
そして今は、その金額自体が以前より確実に重くなっている。
以前の記事で書いた、
「資産はあるのにキャッシュがない」
という感覚。
その背景には、こうした“見えにくいコスト上昇”もあるのだと思います。
「まだ大丈夫」が一番危ない
設備は、
「まだ使える、まだ大丈夫、もう少し先でもいけそう」
と思ってしまう。
でも価格上昇が重なると、
「後でやればいい」が、
「もっと早くやればよかった」
に変わることがあります。
今回のエアコン確保も、
得をするためというより、
値上がりリスクを減らすための行動でした。
いわば、“守りの一手”です。
不動産投資は「維持する」時代へ
これまでの不動産投資は、
うまく買って、うまく借りて、うまく回す。
そこが重要でした。
でも今は、
・上がるコストにどう対応するか
・突発的な支出に耐えられるか
・競争力を維持できるか
そんな“守りの力”も問われています。
融資が出ることと、
安心して持ち続けられることは、同じではない。
最近、その違いを強く感じています。
物価高や原材料費高騰。
ニュースの話だと思っていたものが、
今はエアコン1台、外壁塗装ひとつにまで影響しています。
不動産投資は、買って終わりではない。
むしろ、持ってからの方が長い。
だからこそこれからは、
「どの物件を買うか」だけでなく、
「どのコスト上昇にどう備えるか」
そこまで含めて考える時代なのだと感じています。
同じように不動産を運用されている方、このコスト上昇、もう織り込んで動いていますか?
蛍光灯も手に入らなくなります…
迫り来る「蛍光灯のタイムリミット」はこちらの記事にまとめています。
