第14話 宅建は不動産投資の役に立つ?
我が家が初めての投資用物件を購入してから、もうすぐ8年になります。
専業主婦だった私が宅建試験合格したのを機に、不動産投資をスタートしました。
不動産投資自体には資格が不要で、多くのオーナーも宅建を持っていません。
しかし、宅建を取得することには多くのメリットがありました。
・不動産取引の専門知識(権利関係、法令、税金など)が身につき、物件選びや契約時のリスク回避がしやすくなる。
・違法物件や不利な契約条件を自分で見抜けるようになり、交渉も有利に進めやすい。
・管理会社や業者とのやりとりもスムーズになり、トラブル回避や運用の効率化につながる。
不動産投資に必須ではない宅建ですが、様々な機会に私を助けてくれました。
我が家の初めての購入物件の営業担当者であり、不動産投資の師匠(ハヤシさん)から
「初心者でも、宅建を持っているのは強いんですよ!
普通自動車免許よりよっぽど価値があります!」
と言われた私が、私にとっての宅建合格の有効性をご紹介します!
勤務医の妻が不動産投資を始める場合、宅建(宅地建物取引士)合格は有効か?
・夫の許可
「不動産投資に興味がある」と夫に言った時、
「冗談じゃない」と言われました。
「一緒に勉強しない?」
と言ってみたこともありますが、
「僕が稼いでくるからキミは家のことをちゃんとやって」
と、昭和の男の意志は固く、強烈な夫ブロックにあいました。
夫ブロックとは
妻が新しい挑戦(転職、副業、起業など)をしようとしたときに、夫が反対や消極的な態度をとる現象を指します。
夫ブロックが起きる主な原因
・現状維持バイアス(変化を嫌う心理)
・群集心理バイアス(周囲の意見に流されやすい)
・悲劇的バイアス(最悪の事態を想像してしまう)
やってはいけないこと
・気合いを入れたプレゼンで説得しようとする
・相手を責めたり、逆ギレする
・こっそり実行する(隠れて進める)
夫ブロック突破のためにやるべきこと
・影響の輪を見極める(何が自分で変えられるか考える)
・信頼貯金を貯める(普段から約束を守り、信頼関係を築く)
・相手の要望を満たす(夫の不安や希望を具体的に聞き、対応する)
・感謝やコミュニケーションを増やす
・ライフプランを夫婦で共有する
まとめ
夫ブロックは「当然起こるもの」と捉え、焦らず信頼関係を築きながら、夫の不安や要望に丁寧に向き合うことがポイントです
勤務医として忙しく働いている夫が賛成してくれなければ、不動産投資を始めることなど出来ません。
半ば意地になって始めた宅建の勉強ですが、真剣に取り組んでいることを夫は認めてくれて、宅建試験に合格した時にはとても喜んでくれました。
そして私の本気度を示したことで、不動産投資を始めることに夫の許可を得たのでした。
・息子たちからの尊敬
私が宅建試験に合格したのは長男が中学二年生の時でした。
独学だったため分からない時の相談相手が欲しくて、長男に
「一緒に勉強して!」
と頼みました。
「他にやりたいこともあるから…。
朝は混むから無理だけど、学校帰りの電車で読むだけでいいなら、やってもいいよ。」
大学は理系に進学しましたが、幼い頃から本が好きで、理解力の高い息子でした。
本を読むスピードが早く、特に勉強をしなくても中学受験の国語でいつも上位だったので、こういうのも絶対得意なはず!
民法の権利関係の解釈や、建築基準法で分かりにくい所を解説してもらい、ずいぶん助けてもらいました。
長男は私の合格を飛び上がって喜んでくれました。
「ママ良かったね!頑張ってたもんね✨」
一緒に試験を受けた自分は自己採点で合格点に1点足らず、不合格でした。
「惜しかったね。」
「うん。でもいつか取りたいと思ったら出来ると思う。わりと面白かったよ!」
「・・・🤣」
当時、中学受験を控える次男と小学校低学年の三男もダイニングテーブルで勉強する私を見ていました。
(なんだかよく分からないけど)
「ママ すご〜い✨おめでとう!」
あれから8年。
小さくて可愛かった息子たちは皆 すっかり大きくなりました。
私のことを時間に余裕がある専業主婦だと思っているようでもあり、母は資格を取って起業したのだと思っているようでもあり…笑
尊敬してくれているみたいです。
・不動産会社・管理会社からの信用
住宅メーカーの営業担当者さんは、ほとんどのお客様にとって家づくりは初めてだと考えています。
しかし投資用物件の場合、購入者はリピーターが多いのです。
不動産会社の営業担当者さんはとても忙しいので、買えるお客様と早く契約したいのが本音でしょう。
・初心者に一から説明し、基本的なことを質問される。
・何回説明しても、また同じ説明を求められる。
めんどくさいと思われてしまいます。
投資用不動産物件を購入しようとする女性は少ないのか、不動産屋さんと話していると
「市街化調整区域…あ、分かります?」
などと言われることがあります。
「分かります。宅建試験には合格しています。」
と言うと
「お!宅建持ってらっしゃるんですか?じゃあ話が早いですね。助かります!」
などと、喜ばれます。
管理会社さんも同様です。
宅建のおかげで信用されて、「お医者さんの奥さん」と言われることなく、「ご主人はご在宅ですか」と言われることもありません。
私と話をしていただけるのがありがたいです。
・銀行からの評価
・自宅の住宅ローンを組んだ時
・夫の給与振込先銀行で投資信託や国債を勧められた時
当然かもしれませんが、銀行担当者さんは常に夫の顔を見て話をします。
我が家の不動産投資は「夫の出番がなるべく要らない」スタイルを目指しているので、私と話をしていただかなくてはなりません。
もちろん医師である夫が共同経営者だからこそ、融資していただけたり金利の優遇もあったのだと思います。
しかし宅建試験に合格していることで、今は「夫のおつかいではなく、主に妻の仕事」だと思っていただけています。
何棟目かの融資を依頼した時に、支店長から
「そういえばAcoさん、宅建証って持っていらっしゃいましたか?」
と聞かれたことがあります。
宅建は試験に合格しただけでは宅建士と名乗れません。
宅建合格と宅建士の違い
宅建合格(宅建士試験合格者)
・「宅建合格」とは、宅地建物取引士資格試験(宅建試験)に合格した状態を指します。
・この時点では「宅建士」と名乗ることはできず、不動産取引に関する独占業務も行えません。
・履歴書には「宅地建物取引士試験合格」と記載できます。
宅建士(宅地建物取引士)
・宅建士になるには、宅建試験合格後に都道府県知事への資格登録と「宅建士証」の交付を受ける必要があります。
,資格登録には「2年以上の実務経験」または「登録実務講習の修了」が必要です。
・宅建士証が交付されて初めて「宅地建物取引士」となり、不動産取引に関する独占業務が可能になります。
「私、宅建士の登録はしていません。
必要ならしますけど…。」
「いえ、わざわざしていただく必要はありません。宅建試験の合格証のコピー、いただけますか?」
銀行融資の承認をしたい支店長が、本店への説得材料に欲しいとのことだったのです。
物件の評価に加えて家族の資産背景や人物評価、総合的に判断するうえで宅建合格がプラスになるとのことでした。
「Acoさんは宅建をお持ちで、将来的には物件売却時に宅地建物取引業者(宅建業者)になられることもお考えの優良取引先です!ってことで、本店に持って行きます✨」
「業者になるかどうかは分からないですど・・・笑」
宅建の資格が評価されていることは間違いないでしょう。
・税理士さんからのお墨付き
我が家がお世話になっている税理士さんは
・税理士
・社会保険労務士
・中小企業診断士
の資格をお持ちです✨
「宅建試験に合格されたんですか!
すごいですね!」
と言ってくださり、
(いや、先生の方がすごいです…汗)
「将来的にはお給料をもらえたら…」なんて話をした時に
「大丈夫ですよ!宅建に合格していらっしゃるので、不動産賃貸業の実質的な経営者として給与を受け取ることに何の問題もありません。」
と言っていただきました。
ありがとうございます!
・税務署への言い分
いつか私がお給料を受け取るとして、
名前だけの社長がもらいすぎと言われることは無いそうで!
それは楽しみです。
・自己肯定感と自信の向上
宅建合格は簡単ではありませんでしたが、知識を得ることで投資の安全性や判断力が高まります。
重要事項説明も理解出来ますし、専門用語や実務知識への理解も深まりました。
社会的な信頼性の向上にも繋がりました。
宅建試験に合格したからと言って、急に不動産投資の達人になれるわけではありません。
しかしこれからも努力を続けて、家庭内での不動産投資の責任者として、自分に出来る役割りを果たすつもりです。
専業主婦だった私の場合は、何より家庭内での信頼を得るのに「有効」でした。
新しいことに挑戦できるきっかけとなり、私にとって宅建合格は未来へ向かう輝かしい切符のようなものでした✨
・もう一つの可能性
──宅建資格を持っている、もしくはこれから宅建試験を受けようと考える人の選択肢
宅建資格がすぐに不動産投資に直結しないとしても、将来的に大きな役割を果たすかもしれない場面があります。
それは、たとえば我が家のように法人を設立して不動産賃貸業を行っている場合。
今は「宅建業の免許」は必要ありませんが、もし今後、物件の売買や仲介など宅建業に関わるようになれば、法人として宅建業者登録が必要になります。
その際、法人には「専任の宅建士」が1人以上必要です。
このとき、私が宅建士登録を維持していれば、私が法人の専任宅建士として登録し、宅建業を行うことも可能になります。
また将来的に、息子の誰かが宅建士資格を取り、不動産会社に勤務したあと、法人に戻ってきて事業を引き継ぐことも考えられます。
その際には、「親が宅建士資格を持っていて登録済み」というのは、非常に心強いスタート材料になります。
あるいは、息子が別の仕事を持ちながら、法人の経営を副業として継続し、私が専任宅建士として登録しておくことで、家族での事業継続もスムーズにできます。
家族経営を支える“資格という土台”
不動産投資は、物件そのものよりも『人の関わり方で形を変えていく資産形成』だと感じています。
「私が宅建業者になるかどうかは分かりませんが・・・笑」
と銀行の支店長と笑いましたが
「宅建資格を取った当時は考えてもいなかった可能性」が、数年後に現実の選択肢になるかもしれません。
宅建は、そんな未来の備えとしての“資格資産”でもあります。
息子達は自分の好きな道に進めば良いですし、不動産に興味が無ければ法人を継いでもらう必要もありません。
それでも「選択肢があるということ」そのものに価値があると思っています✨
