続きは読めない【きのころチャレンジ】
きのころさん更新300日おめでとうございます!
いつもは夕ご飯の話を書いてますが、折角のお祭りなので、踊らにゃ損損というわけで、私も枯れ木も森の賑い宜しく参加させて頂ければと思います。
書いてて「難っ!皆さん凄っ!!」と思いっぱなしでしたが、なんとかショートショート形式で書いてみました。
書き終わってもう一度文面を見たら
「覚えはない」の所で、
いや、私の話覚えありまくりじゃね?って・・・あれ、おかしいな?
一時はボツを考えたのですが「折角書いたし」という貧乏性から末席で良いので加えていただけないかなと。。。
皆さんの寛大な沙汰を願って!
では本編です!
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今朝、郵便受けに入っていた一通の手紙。
差出人の名前はない。
胸騒ぎに、震える手で封を開ける。
中に入っていたのは、
途中まで書かれた私の遺書。
覚えはない。
だが、間違いなく私の筆跡だ。
日付は明日になっていた。
「ひっ!」
という自分の悲鳴で目が覚めた。
心臓がドクドクと波打ってるのが脈を取らなくてもわかる位、血圧が上がっている。
時計は5:34。
カーテンから光は見えない。
季節は冬。
値段重視で選んだ、オートロックもない安普請のアパートはエアコンが切れて数時間経ち、既に冷え切っている。
起床時間まであと30分くらい。
でもさっき見た夢のお陰で、二度寝する気にはなれない。嫌な夢をみたもんだ。
明日誕生日だよ。私。
24歳最後の日の夢は自分の遺書が送られてくる夢だった。
天井を見つめながら、夢を反芻する。
それにしても縁起悪っ。
こういうのって、お祓いとかした方がいいのかな?
盛り塩とかでなんとかなる?
あっでも明日の合コンの話のネタになりそう。
そう思って、寝返りを打つ。
時計は5:39。あと20分くらい。
折角温まっているこの寝床を、起床時間前に放棄できるほど、私は人間が出来ていない。
遺書か。
ふと昔を思い出す。
そう言えば、不謹慎な話ではあるけど、昔ふざけてそれに近しいものを書いた記憶がある。
若気の至りというか、厨二病というか。
誰だって大なり小なりあるでしょ?
そういうこと。
あの頃、友達と一緒にあるバンドに嵌っていた。
ネクライトーキー。
そのネクライトーキーに「オシャレ大作戦」という曲がある。
その中の
二十五を過ぎたら死ぬしかない
という歌詞。
なんてことのないただの歌詞。
それを真に受けた。
馬鹿な私と友達は。
だから巫山戯て(当時は大真面目に)遺書らしきものを書いたんだ。
25歳迄に何者かに成れなかったらって。
今考えると穴があったら入りたい程恥ずかしい。
まごうことなき黒歴史。
でも、こんな夢を25歳になる前に見るなんて、あの時の思い出は忘れては居たけど、深層心理にこびりついていたんだなと思う。
横目で時計を見る。5:52。あと10分。
そう言えばあの遺書どうしたんだっけ?
捨てた記憶はない。
でも保管した記憶もない。
そうだ。
書いては見たものの途中で恥ずかしくなって捨てようとしたら、友達が「私が取っておいて上げる」って言われたから渡したんだ。
その友達ともその後、大喧嘩して疎遠になったんだっけか。
あの子今どうしてるんだろう。
恨んでるかな?
恨んでるよね。
あの子には酷い事をしてしまった。
あの頃は私が正しいと思ってたけど、時間を置いて冷静になると、やっぱり私が悪かった。謝りたいけど、もう連絡先はわからない。
時計は5:59。
さて起きるか。
今日の朝ごはんは何にしよう。
「ヨーグルトの消費期限がそろそろだからどうにかしなきゃ」なんて考えながら、意を決して掛け布団から這い出し、目覚まし時計のアラームを「カチリ」とリセットしたその次の瞬間。
玄関のポストから、
「カタリ」
という音がした。
