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【第三十八度線の火──和平が世界を焼いた日⑮】

第十四部

九月三日 — 限定核

最初の核は、都市を焼かなかった。

戦術核だった。
砂漠の軍事施設。
無人地帯。
警告としての核。
そう説明された。

だが、核は核だった。

イスラエルはイランの核関連施設を完全破壊したと主張した。
イランは報復を誓った。
米国は関与を否定した。
G7は緊急会合を開いた。

三日後、朝鮮半島でも核使用の兆候が確認された。

中国管理下の朝鮮連邦軍と、釜山回廊を支援する米韓日側の間で、戦線は膠着していた。
その膠着を破るため、誰かが禁断の扉に手をかけた。

公式には、核使用は確認されなかった。
だが、衛星画像と放射線データは嘘をつかなかった。

そして、在日米軍基地から、報復態勢が発令された。

この時、世界中の人々が初めて理解した。

第三次世界大戦は、始まったのではない。
すでに始まっていたのだ。




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神原月見|言語化審神者(げんごかさにわ) 再び空を飛ぶ為の訓練費用に使わせていただきますm(_ _)m