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「女って金しか見てないんだよ」←これ言い出した時点で終わりです|モテ迷子の末路【前編】

こんにちは。でぃーけーです。

はじめに

突然ですが、男性諸君。モテたいですよね?
あるいは、人生で一度は「モテたい」と思ったこと、ありますよね。
かく言う私も高校時代、「女なんて興味ないぜ」ってフリしながら、内心めちゃくちゃ意識してました。

今回は、私の友人——仮に“ケンタ”としておきます——の話です。
実はケンタとは5-6年近く連絡をとってなかったのだが、ついこないだ連絡が来て一区切りついたので今回書いてみました。

非モテの学生時代

中学時代のケンタは、いわゆるモテるタイプではなく、3年間で彼女は一度もできなかった。
見た目は坊主頭で背も低め。目立ちたくて話を"盛る"癖があったから"嘘つき坊主"とか"ほらっちょ"とか陰口言われてることもあった。

でも女の子に興味がなかったわけじゃない。むしろ積極的で、3回ほど告白して、3回ともフラれてた。
(3回目はなぜか、修学旅行の帰りの新幹線で告白してた。バカだろ。青春だね)

一番記憶に残ってるのは、私や友達に彼女ができたとき、ケンタが異常なくらい「初体験済ませたか?」を聞いてきたことだ。
(あまりに聞きすぎたせいでヤンキーちっくな友達にぶん殴られてゴミ捨て場でKOされてた)

高校に入ってしばらくした頃、中学の仲間で久々に集まったことがあった。

そこに現れたケンタを見て、目を疑った。
中学時代の坊主頭はどこへやら、赤みが強い茶髪に、やたら長い襟足。
(自分で染めるとだいたいあの赤になるダサいやつ)

完全に高校デビューだった。

“赤髪のケンタ”は、やたらと「モテ自慢」や「童貞卒業エピソード」を語り始めたが、すぐに違和感があった。
というのも、ケンタの高校は男子ばかりの工業高校。女子なんてほとんどいないはずだった。

「お前の学校、女子いねーだろwww」
「まさか男と付き合ってんのかよwww」

秒で嘘がバレて、イジられていた。

いま思うと、こういうイジリが良くなかったのかも知れない。
(でも彼女居るとかいう嘘、だいたい周りからはバレてるのでやめた方がいいです。バレるとオモチャです)

この一件で、ケンタの“モテたい欲”にさらに火がついた。
当時流行っていた前略プロフやmixiを駆使して、無差別にメッセージを送りまくる“爆撃スタイル”に突入。
(あらためて調べたら、前略プロフってもうないんだね。)

でも、結果はほぼ全滅。
中には、男友達の知り合いの女子にも連絡したせいで、仲間内からも距離を置かれるようになっていた。

私は男友達としてのケンタは好きだったので付き合いは続いていた。
なんなら女の子の紹介もしたことある。
(絶対面白そうだったからね)

まあ結果は言わずもがなである。

人脈(笑)をつかいモテモテエンジョイライフへ

高校を卒業した後、私はバックパッカーがしたかったのでBARでバイトを開始。
ケンタは自動車の整備工として就職した。

しばらく経ったある日ケンタから連絡がきた。
どうしても会って話がしたいと。

待ち合わせ場所のファミレスに来たケンタは何故か上下ブラックのスーツに黒シャツに金時計、ヴィトンのセカンドバッグ(パチモン)。

私「なにその格好。頭おかしいの?」
ケンタ「俺さ転職しようと思ってるんだよ!これからは不動産の営業になるんだ!」
(それとその格好になんの関連性があるの?バカなの?)

ケンタの高校の先輩が投資用不動産の営業をやっているらしく、金回りもいいし女にもモテるらしい。その人に憧れて紹介でその会社に入る予定とのことだった。

ケンタ「それで今度、うちの社長の誕生日パーティーをやるんだけど来て欲しいなと思って」
私「だるい。なんで知らないオッサンの誕生日会なんか行かなきゃいけないんだよ。」
ケンタ「頼むよ、、、誰か呼ばないと格好つかなくて、、、」

聞けばパーティーに招待するノルマがあるらしい。
(完全にパー券のノルマじゃん、まともな会社じゃねーな)

情けない話ばかりするケンタが面白すぎて可哀想になって参加してやることにした。
(私は1枚7,000円のチケットを買ってあげた。総額幾らかはわかんないけど、ケンタは自腹で買ったみたい)

パーティー当日。
会場が西麻布のクラブだったので16時ごろ六本木でケンタと待ち合わせた。

パーティーの内容は17時から開始して通常オープンの21時までを貸し切るというものだった。

健太「おれクラブって初めて行くんだよね。」
相変わらずのVシネスタイルで来たケンタを見て帰ろうかと思ったが、なんとか踏みとどまった。

健太「結構女の子もくるらしいから、まあ楽しみにしといてよ」
私「テメェが呼んだわけでもないのに偉そうな口きくな。殴るぞ」

ケンタは今回のイベントで"人脈"(笑)を作って"上"(笑)に登ってスーパーモテモテエンジョイライフを掴みたいらしい。

くだらない雑談をしながら会場に向かった。

会場に着くと既に入場が始まっていた。
たしかに女の子も多い。

横でキョロキョロしてた不審者ケンタが急に受付にいた男に話しかけ始めた。

健太「先輩お疲れ様です!!」
先輩「おう!おつかれ!」

例のケンタを誘った先輩らしかった。
刺繍の入った派手なWのブラックのスーツにアクセサリがじゃらじゃら。
不動産の営業というよりはホストだ。

てか隣にいるバカはこの人に憧れて、あの格好してんのか、、、

私「こんにちは、はじめまして」
先輩「来てくれてありがとう!ケンタの友達でしょ?まあ今日はうちの社長の誕生日イベだけど初回の子もたくさんいるから気にしないで楽しんで!社長と俺はめっちゃ仲良いからあとで紹介するよ」
「なんでタメ口なんだよ、俺はテメェの後輩じゃねーよ」
「はーい、また後で話しましょ」

中に入ると1Fと2Fに別れていた。
2Fは社長と取り巻きのVIP席、1Fは“その他大勢”。ケンタは1Fをキョロキョロして「あの子可愛くない?」を連呼してたけど、結局声かける勇気はなかった。

そのうち社長が2Fから1Fの下々に向けて開催の挨拶をはじめた。やたらと肌が黒いなって感想だった。

曲が流れはじめた。当時どこのクラブでもかかっていたMr. Saxobeat。
(年齢バレそうだけど、この当時どこにいってもかかってた。あとDanza Kudoro)

とりあえず"人脈"(笑)を作りたいケンタに協力してやることにした。
どう考えても1Fのフロアにいるのは具合が良くない。
2Fに上がらないと話にならない。

おそらく来場した客か従業員が持ってきた花束がカウンターの近くにまとめてあったので1つ拝借して2Fへ。
(最終的に社長に渡るし問題ないやろの精神だった。ごめんなさい。)

ここで2Fにあがったのが結果として、ケンタには良くなかったのかもしれない。

2Fは最奥にコの字型のソファ席があり、その真ん中に社長がいた。ぽんぽんシャンパンあけてやがる。

ケンタ「え、あの子めちゃくちゃ可愛いな。あとでLINE聞けるかな」

私「とりあえず社長のところに先に行こう」
ケンタ「え、やっぱ辞めとかない?」
私「ここまで来たんだから、とりあえず行こうぜ」
ケンタ「でも大丈夫かな?怒られそうじゃない?」

こいつこのノリで絶対この会社で働けないだろ、、、

ケンタを引きずって社長のいるボックス席に突っ込んだ。

私「社長!おめでとうございます!」
めちゃくちゃ声を張って花束を渡しながら挨拶する。
近くで見た社長はまあまあ歳いってそうだった。
40代後半くらいか?薄暗い室内でも歯だけが異様に白かった。

社長「おー!わざわざありがとう!まあ飲んでよ。」
私「ありがとうございます!いただきます!」
シャンパンの入ったグラスを渡されたので、とりあえず一気飲みしておく。
社長「いいねー!どんどん飲んでよ!」
7割ほど残ったシャンパンを瓶ごと渡してきた。
飲めないと思われるのもムカつくので、一気飲みしておいた。
そこそこ盛り上がったとおもう。

社長「あれ、そういえば君たちウチの社員じゃないよね?誰かの知り合い?」
私「今日は〇〇先輩に紹介してもらって来ました。連れのケンタが〇〇先輩の高校の後輩なんです」
社長「〇〇があんまり思い出せないけど居た気がするな!まあありがとありがと!」

あの先輩ぜんぜん覚えられてない、、、
まあとりあえず第一段階はクリアだろ。

あとはここからケンタが頑張れば"人脈"(笑)とやらも作れるだろう。

とりあえず2Fでそのまま飲むことにした。
ケンタ「いや〜なんとかなったね。下にいる子より可愛い子多くない?」
私「とりあえずここからは頑張ってくれ」
ケンタ「任せて!お前の頑張りは無駄にしないわ!」
シャンパン一気で若干気持ち悪くなってた私はここで戦線離脱。

私はケンタが社長達のいたボックス席に戻っていったのを見送り、隅の席に移動した。

この後ケンタとは別行動していた。
わたしも仲良くなった歯科助手のお姉さんと話すのに忙しかったからね。

パーティーもお開きになりそうな頃、私はケンタを探していた。
前述した歯科助手のお姉さんとその友達と六本木のクラブに行く方向で話していたし、なんならケンタを捨てでもそこに行くつもりだった。
"を連れてそこに行く"の間違いです。

1Fの隅っこで俯いて酒を飲んでるケンタを見つけた。
この様子だと"人脈"(笑)を作れなかったのだろう。まあ2件目にいく女の子はいるんだから元気になるかと思っていた。

私「この後、向こうの女の子達と別の店行くけど一緒にいかない?」
ケンタ「ごめん、おれやめとく」

予想した反応と違った。
いつものバカなら喜んで食いつくのに。

私「いいの?美人だよ?エロいよ?
ケンタ「うん、大丈夫。今日はありがとう。また連絡する」

まあここまで言うなら仕方ない。
私も「じゃあ、またな」とだけ声をかけてその場を離れた。
(ぶっちゃけ、お姉様方と2件目に行くことで頭がいっぱいだったしね。どうだったか?凄く楽しかったです。)

瞬間、心、折れて

でも、翌日の昼過ぎ。
ケンタから珍しく電話がきた。
私は朝帰りだったので意識が朦朧としたまま電話に出た。

ケンタが話したかったのは私と別行動をした後に何があったかということだった。

――
私と別れた後は2Fで爪痕を残すことに決めた。
ここで上手くいけば夢の成功者生活をつかめるとおもったらしい。

まずは近くにいた女の子に話しかけたらしい。
ケンタ曰く、ちょっと"強めに攻めた"らLINE交換をしてくれた。

今日はキテる。ケンタは確信したらしい。
いままで絡みのなかったような女の子との連絡先交換ができた。
(たぶんケンタがしつこくてめんどくさいから、とりあえずLINE教えて即ブロックしたんじゃないかと思ってる。)

まちがった確信を持ったまま社長の卓に行くと、先ほど声をかけた女の子が卓にいたらしい。

ケンタを見て、その子は隣にいた派手なおじさんに耳打ちした。
そして2人でケンタを見て笑った。

そのおじさんが卓のみんなに聞こえるように話しはじめた。
おじ「お前さっき俺のツレに声かけたんでしょ?どういうつもり?」

ケンタはかなり焦ったらしい。
平謝りで謝ったそうだ。

ケンタ「ごめんなさい、知らなかったんです。」
おじ「知らなかったじゃねーよ。おまえ俺のこと舐めてんのかよ。」
と詰められたそう。
(「正直舐めてんだよクソ馬鹿野郎」くらい言って喧嘩でもしてくれたら良かったのにと思った。)

そのあともしばらく詰められた後、その卓にいた他の奴らも、例の社長も一緒になってバカにされたらしい。
(このあたりは詳しく聞かなかった。言いたくないだろうしね)

そして極めつけが

社長「お前みたいのウチの社員じゃなくて本当よかったわ〜www」

この一言で、ケンタは完全に心が折れた。
そのあとは私と合流して帰ることだけ考えていたらしい。

まあ私は正直よかったんじゃないかと思った。
どう考えてもあの会社でケンタがやっていけるとは思えなかったからね。

ケンタ「俺、間違ってたわ。」
「むしろいつ正しかったの?あのクソダサい格好から全部間違ってたよ?」
「なにが?」
ケンタ「まずは金持ちになる!金があればおっさんでも美女連れて歩けるし!」
私「どうした急に」
ケンタ「いや昨日から俺に足らないものってなにかって考えたらさ、圧倒的に金なんだよ。金があれば俺だって!」
私「お、おう。頑張れよ」
ケンタ「女なんて金しか見てないって昨日悟ったわ」


とまぁ、ここまでがケンタの“前哨戦”である。

「モテたい」から始まった男の物語は、
やがて「金があればすべて手に入る」という幻想に辿り着く。

そして次に、ケンタが選んだ道は──
誰もが一度は勧誘されたことのある、あの胡散臭いやつだった。

後編では、悟ったケンタのネズミ講編と、そこからの転落、そして意外すぎるラストまでをお届けします。

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