「話したい!」がすべてのはじまり。A君とB君の話~同じレッスンを受けても、まったく違う未来に~
こんにちは、ディーン千賀子です。
沖縄で英語塾とホストファミリーを運営し、これまで300組以上の親子と向き合ってきました。
今回の記事は、こんな悩みをお持ちの方に読んでいただきたいと思っています。
「同じ英語レッスンを受けているのに、うちの子はなかなか伸びない…」
「英語を習っているのに、口を開こうとしないのはなぜ?」
「やる気を引き出すにはどうすればいいの?」
その答えのヒントは、「Will=話したい気持ち」にあるのかもしれません。
英語は、“教え込むもの”ではなく、“話したくなるもの”。
心が動いて初めて、言葉は子どもの中に根づいていくのです。

AくんとBくんの話――同じレッスンを受けているのに
AくんとBくんは、同じ小学校に通う同級生。
どちらも週に1回、英語のレッスンに通っています。
先生も、教科書も、カリキュラムも同じ。
でも――
二人の「英語との向き合い方」はまったく違うのです。
Aくん:英語のウィルの力がある子
Aくんは3歳のころから、外国人の先生と親しんだり、英語の歌を聞いてきました。
英語は「習うもの」ではなく、「近い存在」としてもうそこにあるものなんです。
先生が英語で話しかけると、
ちょっと分からなくても考え、「うーん…あ、わかった!」と目を輝かせて反応します。
間違っても「言ってみよう!」というマインドでいっぱい。
その姿から感じるのは――
「英語を話したい!」というウィルの力がしっかり育っている、ということ。
Bくん:ウィルの力がまだ育っていない子
一方、Bくんも同じレッスンに通っています。
でも先生の英語を聞いても、どこか他人事のよう。
言葉が出てこないのは、英語が難しいからではなく、
「話してみたい」という気持ちの芽が、まだ土の中にあるからかもしれません。
心が動いていなければ、英語はただの「音」になってしまいます。
同じ環境でも、育つものは違う
同じレッスンでも、「ウィルの力」があるかどうかで、吸収力や伸び方はまったく違うのです。
たとえば、Aくんは先生の言葉を「自分ごと」として聞いています。でもBくんは、「なんとなく聞き流す」だけになってしまっている。
その違いは、英語力の差ではなく、「心のスイッチ」が入っているかどうか。
このスイッチこそが、“やらされる英語”ではなく、“使いたくなる英語”への大きな分かれ道になります。
そして私が見てきた中で、このスイッチは「親や先生が押してあげられる」ものでもあるんです。
だからこそ、焦らず、でも環境は整えておいてあげたい。
“Will(やる気・話したい気持ち)”の種は、小さな体験の積み重ねで、いつか必ず芽を出すものだと信じています。
B君のウィルはこうやって育てました
実は、AくんとBくんは、私が直接関わってきた教室の子たちです。
Bくんは、文法問題などはしっかり解ける子。
でも、自分から英語を話すことにはあまり前向きではありませんでした。英語を“使いたいもの”ではなく、“教科の一つ”として捉えていたのだと思います。
だから私は、Bくんの「ウィルの芽」を育てるために、彼の好きな世界に英語をそっと忍ばせてみました。
たとえば、Bくんの好きなYouTubeの動画、ゲーム、キャラクターに関連した英語のセリフや状況を持ち込み、
「今度、このゲームで外国の子とプレイできたら楽しそうだね!」
「この時、英語でなんて言えばいいかな?」
といった問いかけをしてみるのです。
すると、Bくんの目がふっと変わります。
自分が好きなことと英語がつながった瞬間、「自分ごと」としてイメージできるようになったのでしょう。
「今度言ってみたい!」「覚えたい!」と、自分から表現を覚えようとする姿が見られるようになってきました。
ここでのコツは、「その子の世界観に、英語を“あとから”プラスすること」。
無理やり英語の世界に引っ張り込むのではなく、その子が今生きている世界の中に、そっと英語という“道具”を置いてみる。
そして、芽が出るのを信じて、待つ。
そうしてBくんの中にも、少しずつ「話してみたい」というウィルが育ち始め、最近ではレッスンにも積極的に参加し、英語で反応しようとする場面が増えてきました。
そして思い出す、私自身の“ウィルの力”
私が小学生の頃、父の仕事の関係で、アメリカ人の方が家に遊びに来ることが何度かありました。
春や夏には家の庭でBBQをして、家族と外国人が一緒に笑いながら食事をする。年に1〜2回のその光景は、私にとって特別なイベントではなく、どこか“日常の延長”のような感覚でした。
また、親戚にハワイ在住のハーフの子がいて、英語を話すその姿も、私にとっては「遠い世界」ではなく、「つながれる世界」の一部だったんです。
そのころは英語を特別に学んでいたわけではありません。
でも、「通じるって面白い」「話してみたいかも」という感覚が、じわじわと心の奥に育っていった。
きっとあの経験が、私の中に“話したい!”というウィルの種をまいてくれていたんだと思います。
英語に対して「好き」「使ってみたい」という感情は、教科書やドリルでは育ちません。
心が動いた瞬間が、ウィルの芽生えのきっかけになる。
私はそれを、自分の体験からも確信しています。
だからこそ、親ができることは「体験の種をまく」こと
英語を「教え込む」のではなく、心が動く体験。それがウィルの種になります。
外国人とふれあう
英語が飛び交う場所に行ってみる
笑顔のやりとりを「英語で」体験する
そんな少しの工夫で、子どもたちの中に
「話してみたい!」という芽が出るかもしれません。
英語力は、本当は「勉強」よりも、このウィルの力から始まるのだと、私は思っています。
いかがでしたか?
子どもにとって「学ぶこと」は、“心が動いたとき”が一番のチャンス。
親ができることは、焦って詰め込むことではなく、体験の種をまき、「話してみたい!」という気持ちを育てることです。
「ウィルの力」は、どんな子にも育ちます。
そしてその力が育ったとき、英語は“勉強”ではなく“自分を広げるツール”になります。
この記事が、あなたとお子さんの間にある「英語との距離」を少しでも縮めるヒントになればうれしいです。
これからも【英語 × キャリア × 心の教育】をテーマに、親子で歩む学びの道を応援していきます。
「スキ」や「フォロー」で応援していただけたら励みになりますし、よろしければあなたの体験も聞かせてくださいね。
一緒に、子どもの未来を育てていきましょう。
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