英語取得より、先に伝えたいこと「文化を知らずに、英語は使いこなせない!」
こんにちは。
英語とキャリアの“分かれ道”案内人、ディーン千賀子です。
英語教育のご相談を受けていると、
よくこんな前提が置かれます。
「まずは英語が話せるようになることが大事ですよね?」
もちろん、英語取得は大切です。
でも、私はいつもこうお伝えしています。
英語以上に大事なのは、文化の理解です。
英語が話せても、
アメリカ人が
「何を正しいと感じ」
「何を価値として生きているのか」
を知らなければ、
本当の意味で“通じ合う”ことはできません。
英語は「言葉」
文化は「判断基準」
この違いを理解しているかどうかで、
同じ英語を話していても、
見える世界はまったく変わります。

善きサマリア人法(Good Samaritan Law)を知っていますか?
アメリカには、
「困っている人を助けようとして行動した人を、法的に守る法律」
があります。
それが
Good Samaritan Law(善きサマリア人法)
たとえ結果がうまくいかなかったとしても、
善意で行動した一般市民は、責任を問われにくい
という考え方です。

これは、
「完璧であること」より
「行動したこと」を尊重する社会の前提を表しています。
日本には、この法律はありません
ちなみに、日本には
善きサマリア人法はありません。
そのため、日本ではどうしても、
もし何かあったら責任を取らされるかもしれない
関わらない方が安全かもしれない
という不安が先に立ちます。
現実には、
人が倒れていても事故が起きていても
「見なかったことにしよう」
「関わらないでおこう」
という行動が起きやすい。
これは、
人が冷たいからではありません。
制度と文化の違いです。
制度の違いが、価値観の差をつくる
アメリカでは
「行動した人を守る」仕組みがある。
日本では
「行動したら責任を問われるかもしれない」空気がある。
この差が、
主体性の差として表れます。
アメリカ人が根本的に大事にしていること
① 主体的に動くこと(Take Action)
待つより、まず動く。
完璧より、行動。
正解かどうかより「動いたか」
指示より「判断」
沈黙より「発言」
これは誠実さであり、
責任ある態度として受け取られます。
② 自由と責任はセット(Responsibility)
アメリカでは、
「自由」は必ず「責任」と一緒です。
自分で選ぶ
自分で決める
結果を引き受ける
そのうえで、
行動した人が責任を取りすぎないように守る。
それを象徴しているのが、
善きサマリア人法です。
これは単なる法律ではなく、
文化そのものです。
③ 人を助けるのは「市民として当然」
助けることは、
特別な善行ではありません。
手を挙げる
声をかける
介入する
「誰かがやるだろう」ではなく、
「私がやる」が自然に出てくる。
④ 違いは前提(Different is normal)
意見が違うのは当たり前!
同意しなくていい
でも、表明していい
議論していい
沈黙は「配慮」ではなく、
「意見がない」と受け取られることも多い。
⑤ 挑戦した人を称える文化
失敗は「やってみた証拠」
Try → Learn → Improve
学校でも家庭でも、
よく聞く言葉があります。
“I’m proud of you for trying.”
(挑戦したことを誇りに思うよ)
英語だけ学ぶと起きるズレ
自己主張=失礼だと思って黙る
助けるべき場面で躊躇する
意見を聞かれても「特にありません」と答える
議論を避けてしまう
これは、
英語力の問題ではありません。
文化理解の問題です。
教育メッセージとしての結論
英語は「ツール」
文化は「OS」
OSが違えば、
同じ言葉でも意味は変わります。
善きサマリア人法を知ることは、
法律知識を増やすことではありません。
行動する人を守る社会
主体性を育てる文化
その根っこを理解すること。
英語教育の前に、文化理解がある。
ここを外すと、
どれだけ英語が話せても、
すれ違いはなくなりません。
最後に
英語は、世界への入口です。
でも、判断や行動までは教えてくれません。
文化とは、
「この場面でどうするか」という
無意識の選択の基準。
だから英語教育では、
言葉より先に、
どんな判断軸を手渡すのかが大切 です。
英語教育とは、
言語習得ではなく、
どんな世界の住人として育てるか を考えること。
それが、これからの英語教育の土台 です。
最後まで読んでくださり、有難うございます。
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