【厳選】オススメのHR/HM必聴ライヴ・アルバム13選
HR/HMを愛するリスナーにとって、避けて通る事が出来ない存在は数多あるワケですが、その一つに「ライヴ・アルバム」も含まれる事でしょう。
スタジオ盤はミュージシャンにとって「作品」としての「品質」を表現するものだとすれば、ライヴ盤は「生き様」を表現するものかもしれません。
それ程までに、ミュージシャンの内面が剥き出しで投影されているように思います。
■超オススメのライヴ・アルバム
HR/HMファンの皆様にはすっかりご存じの有名名盤ばかりだと思いますが、一見さんでもきっと楽しんでいただけると思います。
気になった音源があれば、是非フル・アルバム通しで、聴いてみてくださいね。
01.
◉ [live] No Sleep Til Hammersmith / Motörhead (1981)

まずはモーターヘッド、彼等の初めてのLIVE盤が本作で、1981年に発表されています。
なんと全英アルバムチャートで最高1位を獲得したと言いますから、当時バカ売れした名盤です。
1977年のデビューアルバム『Motörhead』から2曲、1979年『Bomber』のタイトルトラック、1979年『Overkill』から5曲、そして1980年『Ace of Spades 』から3曲という構成で、この時点でのベスト選曲です。
ライヴ・アルバムという括りを外して考えても、超名盤と言える作品でしょう。
全盛期の初期オリジナル・メンバーから繰り出される、ヒリヒリするような緊張感が一気に走り抜けて行きます。
何せ、大ヒット・アルバムである『Ace of Spades 』発表直後のツアーですから、メンバー全員のピークとも言える程勢いがあった時の音源です。
選曲も、初期モーターヘッドのベストと言える内容ですから、彼等を知る為の入門編としても充分に機能してくれます。
アルバム・タイトルは当然ながら、ロンドンのハマースミス・オデオンからですが、なんとこのツアーではハマースミス・オデオンで演奏していなかったというのも、おかしな話です。
残念ながら彼等3人とも既に他界していますが、何度聴いてもカッコいいなあ。
02.
◉ [live] Decade Of Aggression / SLAYER (1991)

スラッシュ・メタルからは、四天王の中で最もクレイジーなサウンドを聴か褪せてくれる彼等、スレイヤーのライヴ盤です。
1991年発表の本作はタイトルが示す通り、バンド結成10周年を記念して制作されました。
プロデュースをかのリック・ルービンが担当しており、ビルボード200では55位にまで上昇した名盤です。
1990年の5thアルバム『 Seasons in the Abyss』のプロモーションのため、「クラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ・ツアー」に参加していた際、本作の為に1990年10月14日、1991年3月8日、1991年7月13日の3回のショーを録音したそうです。
その3日分の音源をまるで一本のライヴのように構成したんですね。
彼等はかなり初期の段階からライヴ音源を発表していましたが、初期オリジナル・メンバーの集大成がこのライヴ・アルバムといえるでしょう。
メンバー全員が鬼神の如き攻撃性を見事に聴かせてくれ、とにかく演奏が滅茶苦茶上手い事が判ります。
03.
◉ [live] Live And Dangerous / THIN LIZZY (1978)

アイルランドのハード・ロック・バンド「シン・リジィ」が1978年に発表した2枚組のライヴ・アルバムです。
彼等もまたライヴでこそ真価を発揮するバンドでした。
このアルバムは全英アルバム・チャートで2位に達し、最終的にイギリスで50万枚以上を売り上げた名盤ですが、音源自体はかなりのオーバー・ダビングや修正が施されています。
というのも、元々はスタジオ・アルバムを制作する計画だったところ、プロデューサのスケジュールが合わずに頓挫しかけた場面で、過去のライヴ音源を切り貼りし短期間で制作されたのが本作でした。
ある意味「作られたライヴ感」という作品ですが、とはいえ当時の技術でかなり細部まで作り込まれた内容だったようです(観客の歓声やノイズ等、細かく手が入っています)。
いずれにせよ、ヴォーカリスト兼ベーシストのフィル・ライノットの歌声が渋くて聞き惚れてしまいますね。
演奏も、スタジオ盤よりドライヴ感マシマシでカッコいい。
古い音源ではありますが、今聴いても楽曲そのもののクオリティはもちろん、演奏技術も卓越しており、各楽器ともに聴き応え充分です。
04.
◉ [live] Live & Loud / OZZY OSBOURNE (1993)

スタジオ・アルバム『ノー・モア・ティアーズ』(1991年)の発表後に行われたワールド・ツアーのライヴを収めたものです。
当時、このアルバムは引退前のラスト・アルバム『No More Tours』に続くオジー・オズボーンの最後のアルバムとなるはずでしたが、その後ブラックサバスの再結成などなんやかんやあってシレっと復活し、アルバムもバンバンリリースしています。
いいんです騙されたなんて言いません、「帰って来てくれてありがとう」しかありません。
例によって一本のライヴではなく複数の公演から選り抜きで選曲・構成されており、ベスト選曲といった内容になっています。
また1994年には、このアルバムに収録されている「 I Don't Want to Change the World 」のライブバージョンが、グラミー賞最優秀メタルパフォーマンス賞を受賞しています。
とにかくまあ、この頃のザック・ワイルドがノリにノッていて見事に暴れており、最高の演奏を聴かせてくれます。
オジーはオジーで、いい意味でいつもの通り、安心して聴けますよね。
少々粗いながらもソコがいい、ザックのプレイが光ってるなあ~。
05.
◉ [live] Bad Boy Live! / JOHN SYKES (2004)

ジョン・サイクス(殿)が、2004年日本でのソロ・ツアーを録音したライブ・アルバムです。
また本作は、サイクス(殿)が2024年に亡くなる前にリリースされた最後のアルバムでもあります。
このアルバムには、サイクス(殿)のソロ活動の楽曲に加え、かつて所属していた、シン・リジィ、ホワイトスネイク、ブルー・マーダーの楽曲も収録されていて、満足度は高いと思います。
マルコ・メンドーサのベース、トミー・アルドリッジのドラムですから演奏の質はバリクッソ高いです。
更にキーボードに元ドリーム・シアターのデレク・シェリニアンを迎えているなど、聴きどころがあり過ぎて困ってしまう名盤です。
サイクス(殿)のキャリアを総舐め出来るベスト選曲なので、サイクス入門としても最高です。
06.
◉ [live] Live At Brixton Academy / THE BRIAN MAY BAND (1994)

クイーンのギタリストであるブライアン・メイの、ソロ・ツアーを録音したものですが、「ブライアン・メイ・バンド」名義としては唯一の作品です。
このライヴもメンバーが強烈でして、ベースにニール・マーレイ、ドラムはあのコージー・パウエルです。
流石に、ブライアンの人脈の分厚さを感じさせますね。
アルバムのどこを切っても最高のパフォーマンスが飛び出す金太郎飴アルバムですが、やはりアルバムを最初から最後まで通聴するのがオススメです。
やっぱりいつ聴いてもコージーのドラム・ソロは超熱いですし、ブライアンのナチュラル・ボーン切な声のヴォーカルも、全編に渡ってただただ心地よいのです。
また特筆すべきは、このアルバムに限ってはほぼライヴの完全録音、切り貼りもほとんどなくオーバーダビングもない、無編集音源であるという事です。
卓越したミュージシャンばかりなので、後からいじる必要がなかったんでしょうね。
チープなジャケットからは想像もつかないような名ライヴ音源ですので、是非ご一聴を。
07.
◉ [live] Live: Right Here, Right Now / VAN HALEN (1993)

今は亡きヴァン・ヘイレンが、初めてリリースしたライブ盤です。
当時絶頂期を迎えていたヴァン・ヘイレンのライヴ盤ですから、選曲もベスト盤的に意味合いを持っていまして、これ1枚持っておいたらヴァン・ヘイレンはOK的な美味しいアルバムです。
かなりの部分で修正が施されているのは周知で、サミー・ヘイガーは怒りのコメントを残していたりもする(ライヴの映像を見ながライヴまるまる一本歌い直しを要求された)のですが、んな事は別にいいんです。
筆者としては、ミスタッチやピッチのズレ、走ってしまったリズムなど、そういうハプニングも含めてライヴ感を楽しめるタイプですが、生々しさよりは、商品としての完成度を目指したのだと解釈しています。
ベスト盤だと思って鑑賞するのが正解でしょう。
クオリティは申し分ありませんので。
08.
◉ [live] Rust In Peace Live / MEGADETH (2010)

1990年に発表された名盤『ラスト・イン・ピース』を、2010年にライヴで完全再現した時のツアーを録音したのが本作。
なんと20年越しですよ。
2002年発表のメガデス初のライヴ・アルバム『ルード・アウェイクニング』以来、ベーシストのデヴィッド・エレフソンが参加した初のメガデス作品です。
『ラスト・イン・ピース』は1990年にリリースされ、ビルボード200で23位にランクインした大ヒット・アルバムです。
残念ながらスタジオ盤録音時のメンバーはヴォーカリスト・ギタリストのデイヴ・ムステイン(大佐)とベーシストのデイヴ・エレフソン・ジュニアだけですが、彼等さえいればメガデスと言って差支えないので、ヨシです。
観客の喜び方も含めて、テンションが高いライブを聴かせてくれます。
かなり忠実にアルバムを再現してくれているので、生々しさという点では少々物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、すばらしいプレイである事は間違いありません。
ただし、大佐の声はかなり苦しそうです。
09.
◉ [live] Alcohol Fueled Brewtality Live! / BLACK LABEL SOCIETY (2001)

オジー・オズボーンのライヴ盤ではギターを弾いていたザック・ワイルドが率いるヘヴィ・メタル・バンドの2000年録音のライブ音源です。
ザックの超ヘヴィながら弾きまくる、重戦車の爆走みたいなライヴが炸裂しています。
オジーの元で作った曲「ノー・モア・ティアーズ」の激烈低音バージョンも演奏されていますが、このバージョン、最高にカッコいいんですよね。
2枚組の本作、ディスク2には新曲×5のスタジオトラックが収録されており、ファンとしてはココが購買ポイントでした。
音圧が気持ち良い好盤です。
10.
◉ [live] Astro-Creep:2000 Live Songs Of Love,Destruction And Other Synthetic / ROB ZOMBIE (2016)

このライヴ・アルバムもまた「完全再現」系で、1995年発表の「Astro-Creep: 2000 – Songs of Love, Destruction and Other Synthetic Delusions of the Electric Head」(←長過ぎ)を、2016年に行ったライヴで完全再現した模様を録音。
当時はロブ・ゾンビ名義ではなく、バンド「ホワイトゾンビ」として発表したアルバムでした。

このアルバムが密かに名盤でして、後に一般化したインダストリアルなメタルや、ヒップ・ホップ、ダンス・ミュージック、パンク、などなどを見事にごちゃ混ぜにした感じです。
このライヴ音源では、スタジオトラックに比べると滅茶苦茶早い曲が収録されるなど、ライヴならではのウレシイ驚きが飛び出します。
これがまた完成度高くって最高です。
11.
◉ [live] Live / AC/DC (1992)

重鎮AC/DCのライブ盤は1992年発表、名盤「レイザーズ・エッジ」発表後のツアーを録音。
後に修正や編集を加える前の状態が海賊版として出回った事もあって、ファンによってどんな部分に手を加えたのかが解明された事でも有名です。
選曲はベスト盤的な意味合いも強いですね。
この当時のAC/DC全部盛感のある、豪華な作品と言えるんじゃないでしょうか。
こちらも、ヴァン・ヘイレン同様、生々しさよりは完成度というタイプのライヴ盤ですね。
12.
◉ [live] 20 Years Of Dark Insanity Japan Tour 2016 / BLACK EARTH (2017)

マイケル・アモット率いるアーク・エネミーが、結成20周年を記念して、ファースト・アルバム制作時のメイン・ヴォ-カリストであったヨハン・リーヴァを呼び戻しての、1stアルバム全曲ヤリマス・ライヴを録音。
このツアー、日本だけだったんですよ。
なので観客は全員日本人ですが、忠誠度の高さが異常です。
プレイの生々しさに加えて、ライブ・ハウスの熱気がこれでもかとあふれ出してくる内容になっています。
メンバー達もプレイのタフさにかなり苦労したという程の耐久ライブは、演奏の緊張感も凄まじいです。
失礼ながらヨハンの声が意外にも超出てるのが、ウレシイ誤算です(←失礼)。
13.
◉ [live] Raw Like Sushi II / MR.BIG (1992)

日本人が大好きな海外HR/HMバンド筆頭、ミスター・ビッグのライブ・アルバム、その名も「ロウ・ライク・スシ」。
しかも紹介するのは「2」です。
彼等の絶頂期の演奏が聴けます。
この頃はまだ仲良かったんだろうなあ(その辺りの話はまたいずれ)。
彼等は本当に全員が歌えるバンドなので、ライブでのコーラス・ワークも聴きどころですが、なんと言ってもギタリストのポール・ギルバートとベーシストのビリー・シーンが聴かせてくれる、ハイ・テンションなぶつかり合いが最高です。
MR.BIGは、本当にライヴが最高なバンドですので、ライヴ盤まで聴いて一周、だと思いますよ。
◉ [omake] Live Corruption / NAPALM DEATH (1992)

最後に一つだけオマケを。
グラインド・コアの始祖的存在である彼等、ナパーム・デスのライブ盤を紹介します。
彼等はかなり初期の段階でライブ盤を発表していました。
この音楽世界で、でライブを録音して発表してしまうという発想も凄いのですが、演奏の質が異常に高いのは見逃せません。
フロアは、ステージ・ダイヴとモッシュで無茶苦茶ですが、これは正しい作法です。
■最後に
いかがでしょうか。
フルで聴いてみたくなるライヴ盤は見つかりましたでしょうか。
ライヴ盤から入るっていう出逢い方もアリだと思うんですよね。
素晴らしいライヴ・アルバムはまっだまだ存在していますので、おってご紹介したいなと思います。
あなたの音楽大陸が広がれば幸いです。■■
