受験は算数で落ちる
中学受験で一番怖い科目は何でしょうか。
私は迷わず算数だと思っています。
一番差がつく科目も算数。
そして、一番失敗しやすい科目も算数です。
なぜか。
算数は、たった1問で流れが変わるからです。
例えば社会。
1問1点、あるいは2点程度の問題が並びます。
多少のミスをしても大事故にはなりません。
国語も同じです。
記述問題であれば部分点があります。
難しい問題でも何か書けば点数になる可能性があります。
ところが算数は違います。
1問の配点が4点、5点ということも珍しくありません。
しかも答えが違えば0点です。
部分点があるとはいえ、国語ほど期待はできません。
さらに厄介なのは、大問の構造です。
大問(1)が解けない。
すると大問全体が崩れる。
最初でつまずく。
すると焦りが生まれる。
その焦りが後半の問題にも影響する。
算数は連鎖的に崩れる科目です。
逆に波に乗ると強い。
だから受験当日の算数は、実力だけではなく流れも大切になります。
特に注意したいのが、
「少し算数が得意な子」
です。
このタイプは後半の難問を解きたい。
ライバルと差をつけたい。
だから前半の計算問題を猛スピードで終わらせようとします。
そして計算ミスをする。
その結果、
前半で失点。
後半も解けない。
最悪のパターンです。
難関校になればなるほど、この数点が命取りになります。
合格者と不合格者の差が数点ということは珍しくありません。
社会で5問正解して稼いだ点数が、算数の計算ミス1つで消えることもあります。
だから私は、
「難問を解く力」
以上に、
「計算問題を落とさない力」
が大切だと思っています。
毎日計算問題を解くことも重要です。
しかし、それ以上に重要なのは意識です。
計算問題は簡単だから適当にやる。
ではなく、
計算問題こそ絶対に落としてはいけない。
この考え方を子供に刷り込むことです。
高校受験になると、多くの子は数学の5点の重みを理解しています。
しかし小学生は違います。
難問を解けることの方が格好良く見えます。
だからこそ親が繰り返し伝える必要があります。
「算数は難問で勝つ科目ではない」
「まず計算問題を落とさない科目だ」
と。
難関校ほど、最後は大きな差では決まりません。
算数のたった1問。
たった5点。
その5点が、合否を分けることもあるのです。
