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発掘調査の道具って何使うの? お玉に竹串…調査員の“相棒”とは┃埋蔵文化財発掘調査員のつぶやき③


皆さんこんにちは。


ぎりぎりで埋蔵文化財発掘調査員をやってます、「鯛のたい」です。

もう3回目ですか。早いですね。noteは自由に文章が書けるのでつい筆が乗ってしまいます。報告書とは違って。

今回は発掘調査の道具たちということで、実際に発掘調査で使われる主な道具について紹介していきたいと思います。

前回や自己紹介を読んでいない方はぜひ読んでみて下さい。

自己紹介→

前回→


それではやっていきましょう。


【発掘調査の道具は様々】


発掘調査のイメージで出てくる道具って、何ですか?
多分”小さなシャベル”と“刷毛”だと思うんです。
小さなシャベルで慎重に周りの土を掘りながら、刷毛で丁寧に土を払い綺麗にしていく…いいですね。憧れます。

あとは、「掘る」というところでスコップやツルハシなんかも出て来やすいかもしれません。

では、実際によく現場で使う道具を並べてみましょう。
どーーん。

①“小さなシャベル”改め、移植ゴテ。
②鋤簾(じょれん)。上手く作れずフリー素材。
③一輪車。通常“ねこ”。かわいいですね。
④手箕(てみ)と読みます。
⑤料理用のお玉。
⑥竹串。針ではないです。
⑦バケツとスポンジ。

どうでしょう。イメージ通りでしたか?
他にもたくさん使う道具はありますが、概ね「掘ること」に関してはこれがあれば大丈夫だと思ってます。

次の節では、個々について見ていきましょう。

…こうして道具なりを並べてみると思うのですが、発掘調査員って、職種はなんなんですかね?土木?


【発掘調査専用の道具って?】


では、1つずつ順番に見ていきましょう。


①移植ゴテ
“小さなシャベル”こと移植ゴテです。
発掘調査を行う際は、基本的にこれで土を掘り下げます。
はっきり言って、こいつは万能です。
土を掘る、集める、根などを切る、線を引く、刺す、何でもできます。
刃の部分を研いで使います。
派生形として、刃の部分全体を“くの字”に折り曲げた「曲がり」と呼ばれる道具を作ったりします。それは主に土を集める用です。便利。
調査員はみんな“My移植ゴテ”を持ってるんじゃないですかね?僕は持ってます。
愛着がわく道具です。

②鋤簾
“じょれん”と読みます。知ってましたか?
主に遺構を探すときに使います。
上手に使うコツは、“地面を切る“ことです。わけがわかりませんね。
これも、製品によって柄の長さ、刃の角度が違うので、使いやすいものを見つけるのが大変です。

③一輪車
一輪車こと、“ねこ”です。
“ねこ”の語源は、明治時代頃に「猫車」と呼ばれていたところから来ているようです。歴史があるんですね。猫の手も借りたいからきてると思ってました。
これは見ての通り土を乗せて運ぶ道具です。
体力自慢はたくさん乗せて下さい。

④手箕
“てみ”です。
画像では竹っぽいですが、実際はプラスチック製が多いです。
主に土を一時的に集めて入れるのに使います。
その他にも、遺物に被せて守ったりします。
結構大きいので、小さなチリトリなんかで代用する場面もあります。
色はオレンジと緑色があって、僕は緑色が好きです。

⑤料理用のお玉
お玉です。
深いピット(小穴)の土を取るときに便利です。
オールステンレスのやつが頑丈でいいです。
なかにはお玉にさらに柄を付けてスーパーお玉にする人もいます。
でも、調査員としては、手元が見えないところをお玉で掘るのは勘弁してもらいたいところです。

⑥竹串
竹串です。よくバーベキューとかでエビを刺してますね。
主に出土した遺物の位置を示すために地面にさしたり、倒れてしまいそうな遺物を支えたりします。
束ねて細かい土をちょんちょん払ったりも出来ますし、土層の線を引くのにも使えます。
1000本入りとか普通に売ってるんですね。

⑦バケツとスポンジ
バケツとスポンジのコンビです。
主に遺物を軽く洗うときに使います。
でも、実際は雨の次の日に、ブルーシートの上に溜まった雨水をどうにかするのに役立ちます。
発掘現場ではバケツリレーによる排水が定番です。僕のところだけですかね?
スポンジは車の洗車スポンジが使いやすいです。


さて、ここまで主な道具について見てきましたが、この他にも、ブルーシートや土嚢袋、コンパネ、水カゴ、スコップ、両刃鎌…と、たくさんの道具が必要になります。

また、各遺構についての調査方法というのも決まっており、使う道具も様々です。

でも、忘れないでほしいのは、発掘調査の基本は移植ゴテ等で丁寧に掘り、記録を残すいうことです。
時間がないからとスコップで遺構を掘るバカタレもたまにいますが真似してはいけません


他の道具は効率的に進めるのに有効なのであって、絶対必要というわけではありません。

なので、発掘調査専用の道具って、特にないんですよね。強いて言うなら鋤簾とかでしょうか?

つまり、発掘調査の“相棒”は移植ゴテということになりますね100円で買えるね。

皆さんも“My移植ゴテ”を作りましょう。かわいいですよ。


【最後に】


今回は発掘調査の道具について話してきました
結構意外なやつもあったんじゃないでしょうか。

発掘調査で使う道具は主に別の目的で作られたものが多いです。


究極的な目的は掘ることなので、そこを工夫していかに使いやすい道具を揃えるかも結構楽しいです。

皆さんも何かおすすめの道具があれば教えてください。

長くなりましたが、今回はこの辺で終わります。
もしよければ、“すき”やコメントをくれると励みになりますので、よろしくお願いいたします。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

次回は少し趣を変えて、「発掘現場で出会うとうれしいものと、出会いたくないもの」について話せたらと思います。

それでは。


※このnoteはあくまで個人の感想であり、全て正しいというわけではありません。ご了承下さい。




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