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ダンジョン第14階層【実録】『魔女の集団シカトで完全孤立!致死率MAXのデスゲームを泥臭い裏魔法でぶち壊す狂気の大逆転』

前回の物語はこちら👇️👇️👇️

01:モブ・ホープ〈期待の欠ら〉



昨日の決死の魔導設計書(企画書)の直訴が奇跡的に通る。

「これで世界を変えられる」

俺の胸には眩い希望が灯っていた。


泥のように深く眠った翌朝。

浄化室(洗面所)の真理の鏡に映る俺。

目は激闘の代償でゴブリンのように赤く腫れ上がっていた。

心は羽のように軽い。



まるで凱旋将軍のような気分だった。

大魔女を説き伏せた俺ならどんな壁でも越えられる。


無敵の万能感。



「今日から本格的な反撃の狼煙を上げるんだ」



魔導装具(スーツ)に身を包む。

人々をすり潰す鉄の牢獄(満員電車)に揺られていく。

俺の頭の中はファンファーレが鳴り響いていた。


窓に映る自分の顔に向かって、キモいドヤ顔をキメるほどの絶好調ぶりだ。

俺は魔導指導学校からのモブ・ホープ〈期待の欠ら〉を一身に背負っていると勘違いしていた。

そのまま、意気揚々と開戦の地へ降り立つ。

満面の笑みで地下修練場の重い鉄の扉をバンッと勢いよく開けた。

しかし、扉の先には、古いカビの臭い。

息をするだけでHPが削られるような濃密な瘴気(息苦しい空気)が充満していた。



そこは希望の地などではない。

凄惨な戦場だったのだ。



思い返せば、あの眩い希望。

この後、訪れる「真の絶望」を引き立てるための、悪魔の演出だったのだ。




02:アブソリュート・ゼロ・アイズ〈絶対零度の冷視線〉



「……あなたが『アレ』を担当するらしいわね」



魔女と魔導女師たちは腕組みし、わざと俺に聞こえるように巨大なため息をつく。

漆黒の魔導装束(カーディガン)を羽織った彼女たち。


瞳から放たれるのは、俺は透明な無価値な石ころ。


アブソリュート・ゼロ・アイズ〈絶対零度の冷視線〉だ。



「私たちは関係ない」

「一人で勝手にやってちょうだい」



魔導女師たちは呪詛のように呟き合う。


「私たちの仕事じゃないのに」

「本当に迷惑」



周囲も路傍の潰れたカエルを見るような目。


蔑んだ目で強烈な同調圧力が物理的な重みとなって俺にのしかかる。

天国から地獄への無慈悲な急転直下。


圧倒的な孤立感。


恐怖に冷や汗が噴き出した俺。

パニックからなぜか自分のワキのニオイをクンクンと嗅ぐ。

さらに無い髪をかきあげる。

無駄にスタイリッシュな連続コンボで必死に平静を装った。


『おい、おっさん』

『禿げてるのに髪かきあげて、ワキ嗅いでる場合じゃない ワン!』

『絶対的孤立の中で何一つカッコついてね……ワン!』



脳内の魔犬ツンが正論をグサリと突き刺す。



「あなたたちの力をどうしても借りたいんです……!」

「無理に決まってるでしょ!」



ヒステリックな罵倒が飛び交う中。

俺は涙目で必死だ。


『アジャイル・レジリエンス〈即時回復する絶望耐性〉』を発動する。


降り注ぐ冷たい視線の嵐をガクガク震えながら耐え凌いだ。

これでも俺は、底辺のプライドを懸けて戦う。

見習い魔導師なのだ。



03:アンダーグラウンド・アーカイブ〈地下書庫〉



震える足を引きずる。

俺は逃げるように魔導板(パソコン)の前に座った。

魔導錬成(PC作業)を開始した。



俺の計画はこうだ。


このクエスト(試験)の最大の鍵は生還率が60%という点にある。

逆を言えば「40点はドブに捨ててもいい」のだ。

真理の糸口(解答)に膨大な時間を要する難問。

どう足掻いても理解できない弱点属性(克服できないこと)の問題。


勇気を持って「捨てる」ことができる。


短期決戦において「何を捨てるか」


戦略的スルー〈優先順位付の回避〉こそが勝敗を分ける。

これは魔境(ビジネス)における生存確率の最大化と同じ論理だ。



信徒自身が自分の力量を把握する。

できる順に真理の糸口(解答)にしていく。

最も生存(合格)に近い。



「俺は孤立になっても……」

「信徒を絶対に迷わせてはいけない!」



俺は孤独な闇の中で固く誓う。

両手を天に掲げてアナログ魔法の詠唱を開始した。



「いでよ……!情報の宝庫ッ!」



俺は誰も寄り付かないアンダーグラウンド・アーカイブ〈地下書庫〉へとダイブした。



写魂術(印刷)で出力された大量の過去の問いの束。

先人たちの苦悩とインクの匂いが染み付いている。

異常な重さを放っている。

指先を紙の縁でスパスパと切り血を滲ませる。


これこそがアナログ魔法の生贄だ。

カビと埃にむせ返る。

俺は過去10年間の試練の問い(試験問題)に没入する。


「これだ…ブツブツ…」

「これも出るぞ…ヒヒヒ」


 
狂ったように再臨の周期(出題頻度)という本質を泥臭く抽出する。

選び抜かれた珠玉の100問を、完璧な魔導書として執念で作り込んでいくのだ。



04:エモーショナル・ハック・プロファイリング〈心理の扉の解析〉



最後に待ち受ける最大の試練。



それは、生気を失い、ただ基本指南書(マニュアル)通りに修練の道筋(カリキュラム)をこなす。

それはサイレント・ゴーレムズ〈生気を失った信徒〉に成り下がってしまった。


信徒に、再び魂の雄叫びを上げさせることだ。

信徒たちはエターナル・エンプティ〈精神の永続枯渇〉に陥る。


ただ虚空を見つめている。

その死んだ魚のような濁った瞳に火を灯す。


表面的な指導では意味がない。

一人一人の心に直接侵入する。

現在の苦しみを吐き出させる。


自分の北極星〈譲れない価値観〉と真剣に向き合ってもらうしかない。

これこそが生還率上昇への唯一の鍵だ。



そのための「授戒の儀・魔導錬成陣〈対策の授業中における個別相談〉」である。



信徒から利益を吸い上げるエターナル・スレイブ・システム〈終わらない搾取構造〉……。

このクソゲー(会社組織)の富の循環式(ビジネスモデル)。


俺の腹の底で、暗黒の炎〈憎悪〉がゴウゴウと燃えたぎる。

絶望的なクソゲーを呪っても、前には進めない。

俺は全MPを拳に込める。


見えない信徒の心の奥底へ干渉する強烈なアナログ魔法。


エモーショナル・ハック・プロファイリング〈心理の扉の解析〉を発動する準備をした。



悩み相談を装った生身の対話で小綺麗な言葉の仮面を剥ぎ取る。

俺自身のソウルブラッド(魂の本音)を叩き込む。

信徒の魂を呼び覚ますのだ。



「生気の抜けた信徒たちよ」

「諦めてはいけない」

「立ち上がって自分を褒めてやろう」



俺は熱い思いを心に刻む。

誰にも見られず孤独なシャドウ・ワーク(勤務時間外の調査)に打ち込んだ。



05:プロファイリング・リサーチ〈深層分析魔法〉



しかし、この膨大な魔導書の作成や深層対話面談)準備。

誰の協力も得られずたった一人でこなすのは困難極まりない。



腹はグーグー鳴る。


文字通りMPもHPも完全に枯渇寸前だった。

冷え切った修練場で一人頭を抱る。


心が折れかけたその時。


俺の脳内に一つの起死回生のアイデアが稲妻のように閃いた。

「そうだ……!」

「こんな四面楚歌の時こそ」

「魔導指導学校(組織)の理不尽を知り尽くした」

「あの『呑気な窓際族』に泣きつこう!」



俺の脳裏に、魔導指導団の団長の呑気な顔が浮かんだ。

彼を味方に引き入れる。


まずは周到な『プロファイリング・リサーチ〈深層分析魔法〉』を仕掛ける。

次なる泥臭いクエストが今、幕を開ける。



【次回予告:ダンジョン第15階層】


絶対的孤立の窮地を脱するため、団長に接触を図ろうとする異次元おじさん!

だが、そこに突然の理不尽の鉄槌が降り注ぐ!?

そして、ついに始まると思われた生還の攻略策(試験対策)と思われたが……!

「おっさん、魔導書の作成している場合じゃない ワン!」

波乱の予感しかない次階層を見逃すな!

最後までお付き合いありがとうございます。


【迷宮の深淵へようこそ】


この「クソゲー(社会)」から強制ログアウトさせられた、銅貨110枚(時給1,100円)スタートの男の生存戦略。

覚悟がある奴だけ、次のページをめくれ。

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