やさしい防災┋伝わる言葉の実装ノート:その“配慮”、本当に届いていますか?
「配慮」という言葉を、最近よく見かけます。
ある発言が話題になって、
「配慮が足りない」と言われていました。
でも——
それを見ていて、少し引っかかったんです。
👉 配慮って、誰の基準なんだろう?
マガジン案内
この「やさしい防災」は、
防災を“特別なこと”ではなく、日常の中で考えていくマガジンです。
言葉の伝わり方にも注目しながら、
“動ける防災”を一緒に整えていきます。
つなぎ&まもりの会話
つなぎ
「“配慮したつもり”って、一番ズレやすいよね」
まもり
「え…でも、気をつけて言ったのに、って思うことあるよ?」
つなぎ
「うん。でも、“誰にとっての配慮か”で変わるからね」
まもり
「それって、人によって違うってこと?」
つなぎ
「人だけじゃなくて、“時代”でも変わるよ」
やさしい専門パート
配慮という言葉って、
「ちゃんと気をつけなきゃ」と思うほど、
むずかしく感じることがあります。
気をつけて言ったのに、伝わらなかった。
そんな経験、ありませんか。
でも——
👉 それは、誰かが悪いわけではありません。
👉 見えている前提が違うだけなんです。
たとえば、
・これまでの経験
・置かれている立場
・その日の体調や気持ち
こうした違いがあるだけで、
同じ言葉でも、受け取り方は変わります。
さらに言えば、
👉 「当たり前」も、少しずつ変わってきました。
昭和の頃に普通だった言い方。
平成で少しずつ変わってきた表現。
そして、令和で求められる配慮。
どれも、その時代では自然なものでした。
だから——
👉 どれが正しいかではなく、
今、目の前の人にどう届くか
そこを考えることが、
本当の意味での配慮なのかもしれません。
なび
「なるほどです…!
実は、防災の現場でも同じことが大事にされているんです。」
国土交通省や気象庁は、
大雨のときの情報の伝え方を変えてきました。
たとえば、危険が急に高まったときには、
「線状降水帯」という言葉をはっきり出して、
👉 「これは危ない」と伝わるようにしています。
また、避難の判断に迷わないように、
警戒レベルとの関係を分かりやすくしたり、
地域ごとに細かく情報を出す工夫も進んでいます。
それだけではなく、
・むずかしい言葉を減らす
・短く、すぐ分かる形にする
・図でイメージできるようにする
といった工夫も増えてきました。
なび
「なるほどです…
情報って、“出す”だけじゃなくて、“伝わる形”にすることが大切なんですね。」
つなぎ
「…それって、“配慮”そのものかもしれないね」
👉 「ちゃんと伝わる形にすること」
それが、命を守ることにつながるからです。
そして、ここで一つだけ、考えてみたいんです。
👉 気象庁のこの工夫は、
👉 「情報の改善」でしょうか。
それとも——
👉 「伝わるように整えた配慮」でしょうか。
防災で起きている“ズレ”
このズレは、防災の場面でもよく起きています。
たとえば——
「落ち着いて行動してください」
「正しく避難しましょう」
言っている側は、配慮しているつもりです。
でも、受け取る側はこう感じることがあります。
👉 「どうすればいいのか分からない」
ここにあるのは、
👉 配慮が足りないのではなく、前提がズレている状態
さらに防災の考え方自体も、
昭和:気合・根性・我慢
平成:ルール・マニュアル
令和:個別配慮・多様性
と変わってきています。
どれも間違いではありません。
でも——
👉 相手によって、伝わる言葉は変わります。
まとめ
配慮は、「きれいな言葉」を使うことではありません。
👉 相手に届くかどうか
それで決まります。
そしてもうひとつ、大切なことがあります。
👉 ズレは、悪ではありません
ズレがあるからこそ、
「どう伝えるか」を考えるきっかけになります。
あとがき
あなたが普段使っている「配慮の言葉」、
本当に相手に届いていますか?
少しだけ立ち止まって、考えてみる時間になればうれしいです。
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