放送大学の面接授業を受けた感想: 植物オルガネラ機能とPCR実験 (2026年度第1学期 / 東京足立学習センター)

感想一覧: https://note.com/deft_aster9075/n/n0803d98563a1

授業について

この科目は自然と環境コースの導入科目となっており、東京足立学習センターで平日に2日連続で開講されました。

平日に開講されるため、会社員が受講するためには有給を取る必要がありますが、上記記事を読む限り、そうしてでも受講する価値がありそうだと感じたので受講してみました。

この科目は名前の通り、植物のオルガネラ (細胞小器官) に関する座学とPCR実験で構成されており、午前は前者、午後は後者という流れでした。

まず、植物のオルガネラ (細胞小器官) に関する座学についてです。
初歩からの生物学(’24)や大学時代に受講した生物学の入門科目ではさらっとしか触れられなかったオルガネラについて詳しく見ていく感じの内容でした。
例えば、それぞれのオルガネラは実際にはどういった形状をしているのかについて、イメージしやすいような画像や例えを使って説明されました。正直、教科書に載っている図のようなものが全ての真核生物にあるのだと思っていたので、そうでないというのはとても意外でした。
また、機能についても詳しく説明されており、それぞれのオルガネラは細胞内においてとても重要な役割を果たしているということがわかりました。
先生の研究テーマである植物のゴルジ体については特に尺が割かれて説明されました。高度な内容なので途中ついていけなくなる部分はありましたが、生物学の研究のやり方も垣間見えて面白かったです。また、植物の研究はマイナーな領域だけど良いぞという話も講義の随所でされており、先生はこの領域が好きなんだと感じました。

次にPCR実験についてです。

こちらは前学期受講した「ゲノム科学と私たちの生活3」と重複しているので、その科目との比較で書きたいと思います。
ここでは上記記事を読んだ前提で書くため、予め上記記事を読むことをおすすめします。

座学との接続であったり、理論や実験手順の説明の手厚さという面ではゲノム科学と私たちの生活3の方が充実していたと感じます。
PCRはゲノム科学関連の実験なので、ある程度仕方ない部分はあると思います。
ただ、実験操作のレクチャーに関しては正直ゲノム科学と私たちの生活3の方が時間を割いていた感じはありました。

一方で植物オルガネラ機能とPCR実験の方が良かった点としては学生が携わる実験工程が多いことや電気泳動の結果を撮影する機械があったことです。
実験工程の一つに電気泳動用の寒天培地の作成というものがありますが、ゲノム科学と私たちの生活3では事前に用意されていたものを植物オルガネラ機能とPCR実験では学生が作りました。実験による事故が最も多い工程とのことで、だからゲノム科学と私たちの生活3ではやらせなかったんだろうと思いつつ、そうやって作るのだと勉強になりました。
また、電気泳動の結果をゲノム科学と私たちの生活3ではスマホで各々撮影していましたが、植物オルガネラ機能とPCR実験では撮影用の機材があって、それを使って撮影していました。本格的な機材が見れて良かったですし、その場で写真を人数分プリントして渡されたので、綺麗な構図の実験結果を手元で確認できて良かったです。

これらを踏まえると、PCR実験という側面だけで見た場合、まずゲノム科学と私たちの生活3でPCR実験を体験し、その後、植物オルガネラ機能とPCR実験で復習がてらもう一回やるのが良いと感じました。
実際、あまり説明されなかった部分については、ゲノム科学と私たちの生活3の時の経験やそこで受けた説明で補いながら進めていました。

ちなみに、今回の実験では自分含め、ほとんどの人がうまくいかなかったのですが、最後のまとめで先生がその原因を根拠を交えて考察しており、短時間でその辺りができるのは流石プロだと感じました。IT系のエンジニアで例えるならば、不具合や障害の原因をすぐ見つけ出して、根拠を交えながら説明できるシニアエンジニアといった感じでしょうか。

なお、実験に関しては顕微鏡でオルガネラを観察する実験ができないか検討しているとのことでした。話を聞く限りでは実現するのは大変そうですが、それが実現すれば座学と実験の接続が良くなり、結構良い感じになりそうだと感じました。もっとも、この科目の座学のファンは多そうなので、それに関連した実験が開講されるとなると、競争率高そうですけどね……。

課題はレポートですが、その場で書ける感じのものなので、身構える必要はないと思います。
オルガネラという、教科書だとサラッと流されがちな部分について深く知ることができるため、有給を取ってでも受講する価値がある科目だと感じました。

余談として、研究で使用する超高解像度顕微鏡では、ぼやけた画像を鮮明にする手法の一つとして、デコンボリュージョン (逆畳み込み) という画像処理が用いられていると聞きました。
後々考えてみると、畳み込みという概念は機械学習のCNN (Convolutional Neural Network; 畳み込みニューラルネットワーク) というモデルでも出てきており、大学時代にやっていた研究分野との関連を少しだけ感じました。

東京足立学習センターについて

北千住駅から徒歩20分程度のところにある学びピア21という建物内に入っています。北千住駅からバスも出ているので、雨が降っている時やがっつり歩くのが困難な場合はバスを使うと良いでしょう。
周辺にはコンビニや飲食店はないため、北千住駅前などで予め昼食を購入しておくことをおすすめします。この辺り、個人的には東京多摩学習センターに近いところがあるように感じます。

平日受講について

会社員の場合、有給を2日取らないと受講できないので、その面では遠方受講1回分相当だと思います。
そのため、シラバスを読んで、それをしても良いと感じるかどうかは重要だと思います。

また、東京の学習センターで平日受講する場合、通勤時間帯と被るため、不慣れなルートで満員電車に乗る可能性が高いです。
初日に満員電車に乗った際は正直ここで引き返そうかという考えすら脳裏をよぎりました……。
うまいこと混雑しないルートを探すか、満員電車を耐え忍ぶしかないのでしょう。

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