【vol.10】テーマ「私のこだわり」moss_paradise3055 (モスパラ)さん
こんにちは。DelaM's (デラムス)編集部です。
苔テラリウム専門誌【DelaM's】のnoteに辿り着いていただき、誠にありがとうございます。
このnoteは苔テラリウムを愛する者たちが、「苔テラリウムを日本の文化にしたい!」という思いのもと執筆した記事を毎週日曜日に配信する苔テラリウム専門誌です。
今回は「モスパラダイス」さんの記事をお楽しみください。
─── 今週の執筆者 ───
moss_paradise3055 (モスパラ)。
兵庫県西部の苔テラリウム作家。
Instagram、Xで作品を紹介。
noteで「苔テラリウムを作ることには意味がある」ことを発信。
ペット関連の仕事の経験から「苔と植物と生きものの共生」をテーマに作品を作っている。
私はこのnoteにて「苔テラリウムを作る意味」を定義したくて、毎日投稿しています。
モスパラダイスさんの記事
苔テラリウムって、そもそも何のために作るの?

ワークショップに参加した人に「なぜ作りたいと思ったんですか?」と聞くと、こんな答えが返ってきます。
「なんとなく……」
「前からやってみたくて」
「綺麗だなと思って」
どれも、正直な動機だと思います。
「意味がないとやってはいけない」なんてことはありません。
ただ、苔テラリウムを作り続けていくうちに気づくことがあります。
この「なんとなく落ち着く」感覚には、実はきちんとした理由があるということです。
その理由を知ると、苔テラリウムとの向き合い方が少しだけ変わります。
そしてもっと、好きになれます。

作るとき「無心」になれる理由
苔テラリウムを作る。
ピンセットで小さな苔をつまみ、そっと土に挿していく。
ただ、それだけの作業です。
向きを考えて、場所を考えて、少しずつ、丁寧に。
この作業をしていると、仕事のこと、人間関係のこと、明日の予定。
いつも頭の中をぐるぐるしているあれこれが、気づいたら消えています。
思い出せないのではなく、そこに意識が向かなくなる。
それくらい、目の前の苔に集中しています。
これは「マインドフルネス」と呼ばれる状態に近いものです。
過去でも未来でもなく、「今、ここ」だけに意識を向けること。
心理学や瞑想の世界で注目されている概念ですが、苔テラリウムを作る時間は、自然とその状態に近づいていきます。
難しいことは何もしていないのに、気づいたら頭が軽くなっている。
苔テラリウムを作る過程で「落ち着く」理由のひとつは、ここにあります。
育てるとき「見る瞑想」という習慣

苔テラリウムを作ったあとは、育てていく時間が始まります。
フタのある密閉型のテラリウムなら、水やりは霧吹きで週に一度ほどで十分です。
毎日必要なのは、フタを開けて5〜10分ほど換気すること。
それだけです。
では、その5〜10分に何をするのか。
何もしなくていいんです。
ただ、苔を見る。

「少し色が変わったかな」「ここが伸びてきた」
気づくことはあっていい。
でも、そこで判断したり、あれこれ考えたりしなくていい
ただ見るだけです。
そのとき、呼吸に意識を向けてみてください。
吸って、吐いて
それだけを意識する。
気づいたら別のことを考えていても、それでいい。
また苔に目を戻す。
これが「見る瞑想」です。
特別な道具も、特別な時間も必要ありません。
毎朝5分、苔の前に座るだけで、静かな習慣が生まれていきます。
苔テラリウムが教えてくれること
苔の成長は、とてもゆっくりです。
一日見ても、変わらない。
一週間でも、ほとんど変わらない。
それでも確かに、少しずつ育っています。
この「ゆっくり」が、現代の生活の中では逆に貴重です。
私たちはいつも、早く結果を出すことを求められています。
でも苔は、焦っても早くならない。
そのペースに合わせていると、自分も少しずつ、焦らなくていいと気づいていきます。
過去を悔やまなくていい。
まだ来ていない未来を不安に思わなくていい。
苔を見る。
今日はそれだけでいい。
苔テラリウムは、そういうことを静かに教えてくれます。
まず一度、触れてみてください
苔テラリウムは、生活に必ずしも必要なものではありません。
なくても困らない。
それは確かです。
でも、あると変わることがあります。
毎朝5分、苔の前に座る時間。
無心になれる時間。
ゆっくりした成長を見守る、静かな習慣。
忙しい毎日の中に、「今、ここ」に戻れる場所が生まれます。
興味があれば、ぜひ一度触れてみてください。
ワークショップに参加するのもいいし、まず作品を手に取ってみるのもいい。
難しく考えなくていいです。
「なんとなく、いいな」と思ったその気持ちが、きっかけとして十分です。
Delam'sのnoteでは、毎週日曜日に苔テラリウムにまつわる記事をお届けしています。
よかったら、またここに来てください。
─── About DelaM's ───
苔テラリウム専門誌 DelaM's(デラムス)
2026年4月創刊。
苔テラリウムを専門に扱う情報誌。
日本全国の苔テラリウムに関わる方達の記事を編集し掲載。
毎週日曜日発刊。
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