【vol.09】テーマ「私のこだわり」Thatora*hana(チャトラ*ハナ)さん
こんにちは。DelaM's (デラムス)編集部です。
苔テラリウム専門誌【DelaM's】のnoteに辿り着いていただき、誠にありがとうございます。 このnoteは苔テラリウムを愛する者たちが、「苔テラリウムを日本の文化にしたい!」という思いのもと執筆したコラムを毎週日曜日に配信する苔テラリウム専門誌です。 今回は「私のこだわり」をテーマにしたThatora*hana(チャトラ*ハナ)さんのコラムをお楽しみください。
─── 今週の執筆者 ───
苔テラリウムクリエイター/Thatora*hana(チャトラ*ハナ)
有限会社 宮本造園 取締役/SUCCULENT CREATION DIPLOMA取得/植物雑貨クリエイター
苔や多肉植物について学びながら、現在はイベント出店、ワークショップ、POP-UP STOREなどを中心に活動。
Thatora*hana(チャトラ*ハナ)さんのコラム
こだわりは物語を紡ぐこと
私が苔テラリウムをつくる時、一番大切にしていることがあります。
それは、作品の中に物語を紡ぐことです。
ただ苔を植えて景色をつくるのではなく、その小さな世界の中に誰かが暮らし、旅をし、季節を感じている風景を想像しながら制作しています。
例えば、我が家の猫が近くの神社まで冒険に出かける物語。
苔むした山道を歩き、鳥居をくぐり、小さな森の精霊たちと出会う。
そんな情景を思い描きながら作品をつくってます。

風景をイメージする
また、私自身が長年親しんできた「みどりの里」の風景をイメージしながら制作することもあります。
三日月の浮かぶ夜空の下に建つ小さなお家。
森に包まれた静かな時間。
どこか懐かしく、帰りたくなるような風景を苔の世界の中に表現したいと思っています。
木製の土台で苔テラリウムを優しく包み込んだ作品を制作した時には、インスタグラムの投稿にユーミンさんの「優しさに包まれたなら」を添えました。
その作品の世界観にぴったりだと思ったからです。

大切なのは空気感
私にとって作品づくりは、景色だけではなく、音楽や空気感までも含めて一つの物語なのです。
苔テラリウムだけではありません。
多肉植物の寄せ植えでも同じです。
「My House」という作品では、我が家の周りにある大きなケヤキの木をイメージして制作しました。
以前モルタルで制作したバードバスをそのケヤキに見立て、その周りに家を配置しました。
そして苔クリエイターでもある私は、家の周りにハイゴケをあしらい、小さな森のある暮らしを表現しました。

作品に癒しの力を込める
私が作品に込めているのは、植物の美しさだけではありません。
見る人がほっとしたり、少し元気になったり、心がやわらかくなったりすることを願っています。
緑には人の心を癒やす力があります。
忙しい毎日の中で、ふと作品を眺めた時に深呼吸したくなるような、そんな存在になれたら嬉しいです。

小さなガラスの中や寄せ植えの世界に広がる物語。
そこに込めた想いが、誰かの心にそっと寄り添いますように。
そんな願いを込めながら、私は今日も苔テラリウムを作っています。

バードパス
接客へのこだわり
私がイベントやPOP-UP STOREで大切にしていることがあります。
それは、私から一方的に苔テラリウムの説明をするのではなく、まずお客様のお話を聞くことです。
苔テラリウムの説明をする前に、その方がどんな暮らしをされているのか、どんなものに心惹かれるのか、どんな想いでこの小さな森の前に立ち止まってくださったのかを知りたいと思っています。

そんな何気ない会話の中に、お客様が本当に求めているものや、その方らしい暮らしの風景が見えてくることがあります。
だから私は、まず耳を傾けます。
お話を伺う中で、その方に合いそうな作品や楽しみ方をご提案したり、苔の魅力をお伝えしたりしています。
苔テラリウムは、ただのインテリアではありません。
私にとって接客とは、作品を販売することではなく、人と自然を結ぶお手伝いをすること。
苔テラリウムを通して、その方の日常に小さな癒やしや安らぎの森をお届けできたら、それ以上に嬉しいことはありません。
だから私は今日も、お客様との一期一会の会話を大切にしながら、小さな森の案内人として店頭に立っています。
─── About DelaM's ─── 苔テラリウム専門誌 DelaM's(デラムス) 2026年4月創刊。 苔テラリウムを専門に扱う情報誌。 日本全国の苔テラリウムに関わる方達の記事を編集し掲載。 毎週日曜日発刊。
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