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【第一章】まもるとこわす家づくり|大手家づくり企業と戦う300日の記録|事のりゆうを繋ぐ糸

事のりゆうを繋ぐ糸

タイトルにもある「300日」という数字。 これは序章でお伝えした、庭先に義母の物置が倒れたあの日から数えた日数です。このnoteを執筆している今、すでにその数字は300を超えてしまいました。この旅路が終わる時、そのカウントがいくつになっているのかは分かりません。しかし、それが365日になろうとも、もっと長く続こうとも、私たちはこの数字が示す「意味」を見届けようと思っています。

この連載では、隣の建て替え工事に伴うトラブルに巻き込まれている夫と私が、編集やデザインの視点に加え、生成AIを「分析ツール」として駆使し、問題に立ち向かうプロセスを公開します。
相手は大手ハウスメーカー。立場は弱い「隣人」。それでも理不尽な力から愛する家族を「まもる」ために、具体的に何をしたのか?

まだ解決していないからこそ書ける、綺麗事ではない思考と行動のプロセスをすべて公開します。

住宅トラブルに悩む方、これから家を建てる方へ。泣き寝入りせず家を守るための「実践的なノウハウ」として役立てていただければ幸いです。

『まもるとこわす 家づくり』

この投稿からご覧になった方は、序章からお読み頂ければ、状況が分かりやすくなりますのでぜひに。

現状を簡単に整理してみました。
「①物置の転倒」→「②擁壁に開けた穴を放置」→「③地盤沈下の発覚」→「④損害賠償の請求」
と、考えがちですが、今回の場合④の前に立ちはだかった最大の壁が「因果関係の立証」という課題でした。さて、「因果関係」とは何なんでしょう。なんとなくはイメージがつくけれど難しい言葉。まずはその言葉の本来の意味を知ることから始めました。辞書にはこう書いてあります。

デジタル大辞泉より
二つ以上のものの間に原因と結果の関係があること。
法律上負担すべき責任の根拠の一つとして、ある行為と結果との間に存在していると認められるつながり。

つまり、「A(工事)があったからこそ、B(損害)が起きた」という『当たり前の線』を、誰にも否定できない証拠と理論で繋ぐことが求められます。
簡単なように聞こえますが、多くの人がここで心が折れ、泣き寝入りするか、あるいは「暴いてやる」という憎しみの感情に飲み込まれてしまうということが、今回の件で痛いほどに分かりました。

解決し難い問題を、解決していくために。
このnoteでは、私と夫がこの問題にどう取り組んだのかを記録していくことで、様々な問題に直面して光を見出せないように感じているする方たちに、少しばかりのヒントをお伝えできればと思っています。

1.目的意識を持ち、愛でデザインする

私たち夫婦は「何のために行動を起こすのか」という共通意識をもつことから始めました。今回の目的を定めるために大切にしたかったことは、夫の家への思いでした。彼が何を守り、何を優先したいのか。

「同じように泣き寝入りする人を、これ以上増やしてはいけないと思う」

毎晩話し続けた会話の中でその言葉を聞いた時、私の役割が決まりました。
編集者として、デザイナーとして生きてきた私のスキルを使おう。ただし、それは相手を打ち負かすためではなく、すこしでもより良い未来をつくる助けになるために。
その指針となったのが、北欧デザインの先駆者・島崎信先生の言葉です。

デザインとは仕組みづくり。『つくる』ということは、『無いものを、有るようにすること』

『島崎 信の言葉に学ぶ 現在とこれからの生き方・暮らし方』より
この本にどれだけ救われたことか。
気になる箇所には付箋と線引きで、いつでも見返せるようにしています。

法律は「過去」の因果関係を問いますが、デザインは「未来」の仕組みを作ります。私たちが因果関係を追求するのは、過去を清算するためだけではありません。 ⁠今はまだ無い「問題が繰り返されない仕組み」を有るようにすること。私はこれを「愛のデザイン」と定義しました。

そして、私が今回の問題と向き合う期間中も、仕事を通して様々な人に会い、取材を重ね記事を書くこと、また物事を整理する編集、そしてわかりやすく相手に届けるデザインという日常の仕事がとても役にたちました。そして単に「仕事」として捉えるのではなく、今回の問題や、自分の大切にしたいテーマとの答え合わせの作業として捉えることにしました。

2. 感情と情熱を分離させる

この問題に直面して、私は自分の怒りや悲しみに対峙しなくてはいけませんでした。時には自分の心の醜さに嫌気がさすこともありました。そこで、私が目的に向かうために不可欠だったのが、「感情と情熱の分離」です。

トラブルが起きた時、人の心はマイナスからスタートします。怒り、悲しみ、不安。しかし、感情に振り回されれば、対立と疲弊しか生みません。
私は、自分の「情熱(未来を良くしたい思い)」を燃料にしつつ、「感情(怒り)」は小脇に抱え、事象を徹底的に「事実」として客観視するよう心がけました。それは、たとえ自分の希望する答えが出なくても、第三者の視点で「事実」を受け止めるということを意味します。

  • 原因は自分にあるかもしれない。

  • 原因は相手にあるかもしれない。

  • あるいは、それを取り巻く全体の構造にあるかもしれない。

  • または、自然の法則における絶対的な現象かもしれない。

事実を歪曲せず、あるがままに受け止める「覚悟」。その覚悟が決まった時、絡まっていた複雑な糸が、少しずつほぐれていくような気がしました。

3.事実を記録する編集術

⁠「ヒント2」で感情と情熱を分離させることに成功したら(時折、私も感情の波に流されて泣いたこともありましたが……)、次は事実をまとめる「編集」に進みます。その際に私が心がけたことをいくつか紹介したいと思います。

まもるポイント① 電話や対面のやりとりは双方で音声記録を残す

ここでのポイントは「双方で」録音を残すということ。その際は「“今後の言った、言わない”を解消するために、お互いに録音をすることにしませんか?」と提案をすることをおすすめします。

私の場合は、仕事がら取材内容を録音することが定着していますが、取材などと無縁の場合は、通話を録音することに抵抗を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。でも、通話を録音しておくことは「双方」にとってとても大きなメリットがあると考えています。

メリット1. 言った言わないという、二重のトラブルを避ける
ただでさえ揉め事が起きているのに、言った言わないのトラブルは本当に厄介です。そんな厄介ごとになる前に、これから余計な問題を生まず、双方に公平な立場を保つために「お互いに録音する」ということがとても大切です。

メリット2. 感情を分離させるのに役立つ
電話録音に抵抗があるという心的バリアがあるだけに、双方ともに落ち着いて話すことを自然と心掛ける素地が生まれます。対話に必要なのは、お互いに感情的にならないということ。冷静と情熱を持ち続けなければ、それこそ心身の疲弊につながってしまいます。

メリット3. 自分のことばに責任を持つ
記録として残すという意識は、自分のことばに責任を持つことに繋がります。編集者の場合は、自分の書いたものに責任を持つという意識を常に持って発信していますが、普通に暮らしている中ではなかなかそうもいかないもの。時に感情に任せたことばを放ってしまうことがあるかもしれません。記録しているという意識は、放つことばに責任を持つという意識を芽生えさせます。

【お役立ちツール】
スマートフォンにはたいていボイスレコーダーアプリがついています。最近ではAIが即座に文字起こしをしてくれるという優れもの。私は取材で毎回この文字起こしに時間がかかっていたので、画期的な進歩です(泣)
私は仕事柄、AI文字起こしツールを使用しています。話者を識別できるだけでなく、要約や議事録を作成する機能もついています。最近では取材だけでなく、会議の内容も録音させ、後から記憶を振り返る際のヒントとして活用しています。
もしボイスレコーダーアプリが難しいようであれば、手書きのメモを記すことや日記を書くことも、日々の記録を整理するのに役に立ちます。私はinstagramを日記がわりに、いつ、何をしたかのメモはカレンダーアプリに入れています。

【まもるマナー:録音時の配慮】
通話記録の際に大切なことは、相手への配慮を示すこと。 録音画面をこれみよがしに見せたままにすることは、信頼関係が築けていない間柄では「威圧」に見えてしまうかもしれません。だからこそ、録音が回っていることを伝えた後は、携帯の画面は伏せておく、もしくは少し離れたところに置くなどの配慮を。 言葉には出さずとも、こうした少しずつの配慮が重なることで、それはお互いの心を溶かす温度になるかもしれません。

ここまで書いて、予定したことの半分も伝えられていないことに気づきました(笑)。ということで、次回の『まもるとこわす 家づくり』ではは「3.事実を記録する編集術」の「②写真の整理編」についてお届けしたいと思います。


この連載を始めてから1週間後、なぜだかfacebookのアカウントがBAN(アカウント凍結)されてしまいました。仕事でも使っていたので、困ったもんです(苦笑)。なんとかログインは復旧しましたが、現在はメッセージを送信することができないでおります。色々ご迷惑おかけしております。決して無視しているわけではないので、ご理解いただければ幸いです。
なんとかログインはできるようになったので、今回のnoteもストーリーなどで告知していきたいと思います。ぜひ、シェアやスキ、メッセージなどでの応援が本当に力になります。

そうそう、今回のことでもう一つ「感情と情熱」を分離させるのに役に立ったことを最後にお伝えします。それはテーマソングを持つこと(笑)。
なんだ、それ?って思うかもしれませんが、意外と自分を鼓舞するのに役にたちます。ちなみに私のテーマソングはこちら。
「戦うのなら動機は愛がいい❤️」
サードアイですww さぁ、ライブチケットを予約しなくちゃ。(続く)


【PROFILE】
「伝わる」をつくる編集者
コミュニケーションデザイナー
松崎 紀子(合同会社デザインクリップス 代表)

沖縄で20年、1000人超への取材で培った「聞く力」「本質を解きほぐす編集力」を武器に、企業のブランディングや行政の課題解決に取り組む。横浜企業経営支援財団(IDEC)デザイン相談員として、企画から制作まで一貫した「場づくり」を得意とする。
2021年に故郷・横浜へ戻り、夫とリノベーションした家で暮らす。現在はその大切な生活を守るため、大手ハウスメーカーの施工トラブルに対し、持ち前の「戦略的思考」と「編集力」を駆使して解決への道筋を探っている。

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