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AI時代に大切になるのは人間力である

人手不足ではなく、人材不足の時代

昨今、「エンジニア不足」が叫ばれていますが、実態は単なる人手不足ではなく人材不足です。

人手不足とは「誰でもいいから誰かがやってくれればよい」状態であり、条件を問わず人員をかき集めたい状況を指します。一方、人材不足は専門知識や経験などの条件を満たす人を求めているにもかかわらず十分に確保できない状態です。

エンジニアは本来、高度な専門知識を求められる専門職です。士業のような資格がなくても名乗れるため「未経験からでもなれる」と紹介されることがありますが、それは穴埋め要員としての人手であり、本来の意味でのエンジニアではありません。実際にエンジニアリングの役割を担うには、誰でもよいわけではないのです。

だからこそ、現在のIT業界は人手不足ではなく人材不足といえます。同じ構造はIT以外の業界にも広がっているでしょう。

AIがもたらす技術スキルの価値変化

AI時代においてビジネスパーソンに求められるスキルとして、私はますます 人間力 の重要性を感じています。人間力とは、人に好かれ、信頼され、他者と協働できる力です。社会で生きる以上いつの時代も大切でしたが、AIの台頭がその価値をさらに押し上げました。

理由は明確です。AIと技術の進化により「人があることをできる」価値は相対的に下がっていきます。人が担っていた単純作業は機械に置き換えられ、判断の領域でもAIが支援できる場面が増えています。

では何が残るのか。人と人とが社会をつくる以上、人同士のコミュニケーションは機械に代替できません。AIが判断を補助するようになっても、最終的な決断や信頼の構築は人の役割であり続けます。

感情が勝負を分ける時代

優秀な営業パーソンから商品を買いたくなるという感情は、これからも揺らぎません。もちろん価格差や競合状況などの合理的要素も影響しますが、条件が同程度なら、人は感情を優先する場面が多いのです。

したがって、最後に勝負を分けるのは感情であり、人間力です。これは新卒から経営層まであらゆるレイヤーに共通します。大企業が選ばれるのも信用力があるからで、その信用力は長年の実績によって築かれます。個人にも同じく信用力があり、「この人からなら」と思わせる感情が意思決定の材料になるのです。

かつては圧倒的なスキルを持つ一方で扱いづらい人でも、結果さえ出せば生き延びられました。トップ・オブ・トップのスキルは機械に代替されにくいものの、技術革新は平均値を押し上げます。平均が上がると、従来「中の上」だったスキルは標準になります。そのとき人間力を欠いた人は、選ばれなくなっていきます。

新卒から経営層まで、すべてに求められる人間力

ここでより具体的な例として、新卒社員を考えましょう。即戦力級の新卒はほとんどおらず、多くは学ぶ側であり企業にとってコストです。そのとき、斜に構えた新人と素直で前向きな新人がいたら、育てたいと思われるのは後者です。周囲も人であり、人間力のある人に支援を集中させたくなります。

SNSなどでは「企業は従業員を育成し成果を出せる仕組みを整えるべきだ」という主張が見られます。これは一理あるものの、すべてが正しいわけではありません。企業は労働力の対価を払い、成果を期待する存在です。誰が来ても結果を出せる仕組みを作れれば生き残れますし、大企業が長年存続できたのはその仕組み作りが上手かったからです。

しかし、誰でもできる仕組みは機械化の対象になりやすい領域でもあります。工場が全自動化されたように、さまざまな職種がAIに置き換えられていくでしょう。仕組みが成熟するほど「人でなくてもよい」領域が増え、単純労働は低コストの人材や機械に任せられます。

結果として、従業員側が価値を出すためには、機械に代替されない部分を高めるしかありません。「企業は自分を育てて当然だ」と一方的に要求するだけの人が、本当に優遇されるでしょうか。価値を発揮できるでしょうか。私は難しいと考えます。

私がこれまで見てきた中でも、圧倒的に成長するのは素直で真面目に取り組み、ひたむきに努力する人でした。今後も、そうした人間力を備えた人の価値は上がり続けるでしょう。一方、スキルがある程度あっても斜に構える人や、スキルがないまま自分の要求ばかり通そうとする人の価値は下がっていきます。企業にとっては育成すらためらわれる存在です。

人がハブとなる未来

仕事の現場では、AIと人が分業され、AIが得意な領域はAI、人が得意な領域は人が担う構造が進むはずです。ただしAIは主体ではありません。実際に使いこなし、調整し、責任を負うのは人です。人がハブとなってAIと他者の間をつなぎ、事務的なタスクをAIに任せていく未来が見えます。

だからこそ、AIを使いこなす力と同時に、人と話し関係性を築ける力が必要です。AI時代に求められるスキルセットとして人徳を挙げる宮原さんの記事(参考: AI時代にこそ求められる「人徳」というスキルセット)にも強く共感します。

どこまで行っても、人を社会から切り離すことはできません。合理性だけで動くのは機械です。ビジネスにはロジックや合理性が求められますが、それを超えて相手の感情に寄り添えるのが人間です。人間性にあふれた人は、これからの時代にこそ活躍すると確信しています。

他者から見て「一緒に働きたい人」になれているか、自問してみてください。
誰から見ても魅力的な存在になれるよう、日々の小さな行動を積み重ねていきましょう。

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Yuta Okada|岡田雄太 ありがとうございます! いただいたチップは生成AIツールの検証等に活用させていただきます!