「返信、いつまでに?」 が来る前に
吃音の僕がクライアント夏休み前に置く、 稼働調整の一文 (Q&A 募集)
先月、6 月 26 日に書いた記事では、自分の夏休み前にクライアントへ送るテンプレを紹介しました。
今日の話は、その逆です。
クライアントが夏休みに入るとき、僕はどう備えるか。
Slack の返信が 2 日、3 日と止まる。
承認待ちのまま、次の工程に進めない。
「催促していいのか、待つべきか」と迷っているうちに、1 週間が過ぎている。
吃音のある僕は、電話で「進捗どうですか」と催促するのが今も苦手です。
だから、クライアントの夏休みが来る前に、僕から一文を置くようにしました。
止まっているのは相手なのに、 焦るのは自分だけ
みなさんは、クライアントからの返信が急に遅くなって、次の作業に進めなくなった経験はありますか?
僕には、それが何度もありました。
自分の休みは、自分で決めて自分で連絡すればいい。
クライアントの休みは、僕には決められません。
「そろそろ夏休みかもしれない」と思いながら、いつからいつまでかは分からない。
気づいたときには、もう返信が止まっている。
進行中の案件が宙ぶらりんのまま、僕だけが手を止められずに待っている——
そんな状態を、去年までは何度も経験してきました。
待つことしかできなかった
去年の夏、ある案件で、クライアント側の確認待ちのまま 5 営業日が過ぎたことがありました。
「進めてもいいものか」
「催促して失礼にならないか」
電話をかければ数秒で解決する話かもしれません。
吃音のある僕には、「お忙しいところすみません、進捗いかがでしょうか」の一言を、詰まらずに言い切る自信がありませんでした。
結局、僕が選んだのは待つ方でした。
数日おきにチャットを開いて、既読がついているか確認する。
返信がないまま、また閉じる。
自分の手も止まっているのに、何もできない時間だけが過ぎていく——
その感覚は、想像以上に消耗するものでした。
原因を振り返ると、クライアントの夏休みに関する情報を、僕が何も持っていなかったことでした。
いつから休むのか。
休み中、誰か代わりに確認できる人がいるのか。
戻ってきたら、いつ返信をもらえそうか。
何ひとつ分からないまま、ただ待っていたのです。
待つ方から先に合意する方へ
転機になったのは、6 月に自分の夏休み前テンプレを書いたときでした。
自分が休む前に、休暇期間・納期への影響・緊急連絡の定義を先に置く。
そうすることで、相手からの「間に合う?」という問いが来る前に、答えがすでに存在している状態を作れる。
その記事を書きながら、ふと気づきました。
同じことを、相手の夏休みに対しても、僕からやればいいのではないか。
クライアントが休みに入る前に、僕から稼働調整の一文を送る。
「あなたの休み中、僕はこう動きます。返信は、この日を目安に待ちます」
——それを、相手が休みに入る前に、先に合意しておく。
待つ側になったときも、「先に置く」という同じ発想が使えると気づいたのです。
稼働調整の一文と三つの要素
クライアントの夏休み前に送る一文は、以下の三要素で構成しています。

| 要素 | 内容 | 目的 |
|:---|:---|:---|
| ① 自分の稼働予定 | 相手の休み中、僕がどう動くか | 「止まっているのは自分だけ」という不安を防ぐ |
| ② 返信の目安 | いつまでに返信をもらえると助かるか | 「催促」ではなく「目安」として先に置く |
| ③ 再開後の確認方法 | 休み明け、何から確認すればいいか | 再開直後の混乱を防ぐ |この三つを相手の休みが分かった時点、または例年の傾向から推測できる時点で送ります。
実際に僕が使っている稼働調整テンプレ
そのまま使える形で、実際の文面を公開します。
【パターン A】 相手の休暇期間が分かっているとき

【夏季休暇中の進行について】
お世話になっております。おおとろです。
夏季休暇のご予定を伺いましたので、進行について事前にご相談させてください。
■ 僕の稼働
休暇期間中も通常どおり稼働しております。
現在ご確認いただいている〇〇について、作業を進めながらお待ちしております。
■ ご返信の目安
恐れ入りますが、休暇明け〇日(〇曜)を目安にご確認いただけますと、
その後のスケジュールが立てやすくなります。
■ 休暇明けの確認事項
再開後は、まず〇〇の確認からお願いできればと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。「催促」ではなく「目安」として書くことがポイントです。
「いつまでに返信してください」ではなく、「〇日を目安に」という言い方にすることで、相手にプレッシャーを与えずに済みます。
【パターン B】 相手の休暇時期が分からないとき

【夏の進行スケジュールについて】
お世話になっております。おおとろです。
そろそろ夏季休暇のシーズンかと思い、念のためご確認させてください。
もし夏季休暇のご予定がございましたら、期間を教えていただけますでしょうか。
現在進行中の〇〇について、休暇前に確認いただきたい点がある場合は、
お早めにお知らせいただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。休暇時期が分からないときは、先に聞いてしまう方が、待つ苦しさより軽くなります。
「聞くのは失礼かもしれない」という遠慮より、分からないまま待つ方が結果的に消耗が大きいと気づきました。
送るタイミングと待つときの心構え
テンプレを送るタイミングは、相手の休暇が判明した時点、または 7 月中旬までを目安にしています。
【稼働調整の一文を送るタイミング】
🔔 相手の休暇予定が分かった時点で、すぐに送る
🔔 分からない場合は、7 月中旬までに一度確認する
🔔 休暇直前の確認は避ける(相手も慌ただしい時期のため)
一文を送ったあとも、返信が予定より遅れることはあります。
そのときの心構えも、ひとつだけ決めています。
「目安の日を過ぎたら、催促ではなく確認として、もう一度送る」

【〇〇の件、いかがでしょうか】
お世話になっております。おおとろです。
先日ご相談した〇〇の件、その後いかがでしょうか。
お忙しいところ恐れ入りますが、状況を教えていただけますと幸いです。催促の電話をかける代わりに、確認のテキストを送る。
それだけで、待つ間の焦りがかなり軽くなりました。
待つことを設計に変える
このテンプレを使うようになって変わったのは、返信が来る速さではありません。
待っている間の、自分の状態です。
以前は、返信が来ない時間そのものが不安でした。
「嫌われたのかもしれない」
「催促すべきかもしれない」
と、根拠のない心配が膨らんでいく。
今は、先に一文を置いてあるので、「〇日までは予定どおり」と分かっています。
待つことがただの空白ではなく、合意ずみの期間に変わりました。
吃音があって、電話で「どうですか」と気軽に聞けない僕にとって、この違いは大きいものでした。
口で確認できない分、先に文章で合意しておく。
それだけで相手の夏休みが、僕にとっての消耗の季節ではなくなったのです。
ひとりごと
去年の夏、5 営業日待ち続けた案件のことを思い出しながら書きました。
あのときは、待つことしかできない自分が情けなくて、少し落ち込んでいたのを覚えています。
今振り返ると、あの経験があったから「先に合意する」という発想にたどり着けました。
口で催促できないなら、催促しなくていい仕組みを先に作ればいい。
それだけのことで、夏の待つ時間が、ただの不安ではなくなりました。
同じように待つことに消耗している人に、この一文が少しでも役に立てば嬉しいです。

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「クライアントの休み中、みなさんはどう進行管理していますか?」
「催促の連絡、どのタイミングで送っていますか?」
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締め切りは 2026 年 7 月 31 日を目安に。
あなたの「これ、どうしてる?」が、誰かの「そうか、そうすればいいのか」になるかもしれません。
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Substack はじめました
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
X では短い言葉で、note では整理した文章で発信していますが、Substack では、もっと途中経過の思考や削りきらなかった葛藤、技術者として日々考えていることを書いています。
もし興味があれば、覗いてみてください。
会社員(元システムエンジニア)からフリーランスとなり、
15 年目に突入しました。
納期と障害対応に追われる毎日の中で、
「もっと自由に、もっと本質的にものづくりがしたい」
そう思ったのが独立のきっかけです。
現在は、技術と文章を軸に、
仕事がラクになる仕組みや続けられる働き方を発信しています。
【フリーランスになって15年目突入】
— おおとろ|フリーランス開発者 × ストーリーテラー (@digiangler) March 3, 2026
14年という月日は長いようで、
あっという間だった。
成功したと言えるほどの派手さはないけれど、
今日までエンジニアとしてご飯を食べ、
新しいコードを書けている。
それだけで十分幸せなことなんだと思う。
明日は明日で、また淡々と、…
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先に置く発想の原点になった記事です。
次の一歩を一緒に決める作戦会議室へ
「クライアントの返信待ちで焦る」
「催促のタイミングが分からない」
——そんな悩みは、僕自身も何度も抱えてきました。
作戦会議室では、実際に送っている進行管理の文面や待つときの心構えを、メンバーと一緒にすり合わせています。
夏の進行管理に不安がある方は、ぜひ一緒に整えていきましょう。
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