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令和8年度 技術士総監 解答速報|必須科目I(択一・記述)の解答方針と難易度講評【無料】

この記事でわかること

  • 令和8年度 総監 必須科目I(I-1 択一式・I-2 記述式)の全体講評と難易度

  • I-1 択一式の分野別の傾向と自己採点の考え方

  • I-2 記述式の出題テーマと解答方針(骨子の組み立て方)

  • 受験直後にやるべきこと・来年受験する方が今から固めるべき型


技術士総合技術監理部門(総監)の令和8年度 筆記試験(7/19-20)の必須科目Iについて、択一式・記述式の解答方針と難易度をまとめます。受験された方の自己採点の材料に、そしてこれから受験を考える方の「総監とはどういう試験か」を掴む材料にしてください。

本記事は、元自治体土木職員(発注者)として総監に合格した立場から、**「正解番号の羅列」ではなく「どう考えれば解けたか・書けたか」**を整理するものです。公式解答が発表されるまでは、あくまで暫定的な見解である点をご了承ください。

総監は「知識量」より、5管理のトレードオフを自分の言葉で語れるかで決まります。テーマに依存しない解答の型から固めたい方は、型・設問(3)の弾薬・演習を1セットにした「記述式コアパック」、工程を全部そろえたい方は「完全パック」が入口に最適です。



1. 令和8年度 必須科目I 全体講評

令和8年度の必須科目I は、例年並みの標準的な難易度でした。択一式は、5管理から各8問ずつバランスよく出題され、計算問題は3問(回収期間法・日程短縮/CPM・事故発生頻度)と例年通りの分量です。

用語の定義を入れ替える「識別問題」が中心で、奇問・難問は目立ちませんでした。労働法規(派遣・副業兼業・最低賃金)の細部を突く設問がやや難しかった一方、AI・デジタルツインなど新しめの用語は素直な出題でした。

記述式は、社会構造テーマである**「地方創生」**が問われました。令和7年度の「少子高齢化」と同じく、「社会課題 × 5管理のトレードオフ」を書かせる系統です。

総監は、択一式(I-1)と記述式(I-2)を合わせた必須科目I の総合で60%以上が合格ラインです。択一で得点を稼ぎ、記述で大きく崩さないことが基本戦略になります。

なお、択一40問の全問と当サイトの暫定解答・解説は、令和8年度 択一式(全40問)にまとめています(公式正答の発表後に照合・更新します)。

2. I-1 択一式(40問)の解答方針

択一式は、5つの管理(経済性管理・人的資源管理・情報管理・安全管理・社会環境管理)から各8問前後が出題されます。用語の暗記だけでなく、**「どの管理領域の、どの考え方を問うているか」**を判別できると、消去法が効きます。

2.1 分野別の傾向

令和8年度の択一は、5管理から各8問ずつの出題でした。分野別の傾向は次のとおりです。

  • 経済性管理(I-1-1〜8):設備管理特性、原価計算、サービス品質(SERVQUAL)、キャッシュ・フロー会計、需要予測、工程管理と定番論点が並び、回収期間法とCPM(日程短縮)の計算2問を含む標準的な構成でした。

  • 人的資源管理(I-1-9〜16):労働者派遣法、労使関係(労働協約)、副業・兼業ガイドライン、障害者雇用・最低賃金法など労働法規の細部を突く設問が多く、この分野がやや難しめ。組織論(心理的安全性、ジョブ型/メンバーシップ型)は素直でした。

  • 情報管理(I-1-17〜24):住民参加の梯子、個人情報保護法、クラウド、データガバナンス、AI事業者ガイドライン、デジタルツインなど、用語の定義を識別させる出題が中心。新しめの用語も定義どおりで解ける標準レベルでした。

  • 安全管理(I-1-25〜32):労働安全衛生法、ICS、システム安全工学(FMEA/HAZOP)、リスクアセスメント指針、熱中症予防、保全手法(TBM/CBM/RBM)、原子力の深層防護と幅広く、事故発生頻度の計算1問を含みました。

  • 社会環境管理(I-1-33〜40):持続可能な開発の年代整序、カーボン用語、生物多様性(昆明・モントリオール枠組ほか)、容器包装リサイクル法、POPs条約・化審法、環境影響評価法など環境法令と用語の識別が中心でした。

2.2 自己採点と足切りの考え方

択一の得点は、記述式の採点に進む前提条件としても重要です。**自己採点はまず「5管理のどこで落としたか」**を見てください。特定の管理に偏って失点しているなら、その領域のキーワード理解が弱いサインです。

今年は特定の管理に極端な難問が偏る印象はなく、失点したなら人的資源管理の労働法規の細部か、用語の定義の取り違えが原因になりやすい構成でした。公式正答の発表前ですので、体感ボーダーの断定は控えますが、5管理のどこで落としたかを分野単位で振り返るのが有効です。

各管理のキーワードは、doboku-note の総合技術監理部門 試験インデックスから650以上の解説ページで確認できます。全40問の暫定解答と選択肢別の解説は令和8年度 択一式(全40問)へ。

3. I-2 記述式の出題テーマと解答方針

記述式は、テーマがどう変わっても答案の骨格は同じ4ステップで組めます。これは令和期(R03〜R07)で定着した形式で、令和8年度も延長線上にあります。

  1. 前文から問題の本質を把握する(何を「事業/組織」として設定するかを決める)

  2. 自分の業務経験を5管理の視点で分析する

  3. 管理間のトレードオフを特定する(総監らしさの核心)

  4. 統合的な解決策を提示する

3.1 令和8年度の出題テーマ

令和8年度の記述式は「地方創生」が出題されました。「地方創生2.0基本構想」と、それに基づく「地方創生に関する総合戦略」(3つの政策目標=1.強い経済/2.豊かな生活環境/3.選ばれる地方、および18のアウトプットa〜r)を題材に、次の3問構成でした。

  • 設問(1):地方創生に貢献する(あるいは貢献が期待できる)事業・組織を1つ取り上げ、名称・目的・成果物を記す。さらに近い将来(おおむね5年以内)の取組を2つ挙げ、それぞれが目指すアウトプット(図のa〜rから選択)と概要を示す。

  • 設問(2):2つの取組それぞれについて、地域のステークホルダーとの連携を含む具体的な取組内容・効果・障害と対応方策を、5管理のうち2つ以上の視点異なる管理分野間のトレードオフに留意して記す(どの分野の視点かを明記)。

  • 設問(3):事業・組織の枠を超え、我が国として取るべき施策を2つ取り上げ、背景・有効性・実現性・最も重大な障害と対応方策を記す。

図から具体的なアウトプットを選ばせる形式は新しいものの、「社会構造テーマ × 5管理のトレードオフ」を書かせる骨格は、令和7年度の「少子高齢化」、令和6年度の「カーボンニュートラル」と同じ系統です。テーマが変わっても答案の組み立て方は共通しています。

問題文の全文は令和8年度 記述式(必須科目I-2)に収録しています。

3.2 解答方針(骨子の例)

本問は、上の4ステップに沿って次のように組むと安定します。

  • 設問(1):まず「地方」の定義(本問では東京圏都市部以外)を外さず、自分の業務に近い事業・組織を1つに絞る。取組2つは図のa〜rから異なるアウトプットを選ぶのが必須条件。例えば発注者(自治体)なら「k.インフラの維持(予防保全・点検DX)」と「l.災害対応の強化(道路BCP)」のように、実務に紐づく項目を選ぶと具体が書けます。

  • 設問(2):取組ごとに、産官学金労言士などステークホルダーとの連携方法を具体的に書き、5管理のうち2つ以上の視点で障害と対応を論じる。ここで異なる管理分野のトレードオフ(例:情報管理でのデータ整備 × 経済性管理での予算制約、社会環境管理での住民合意 × 人的資源管理での技術者不足)を明示し、「どの分野の視点か」を必ず添えるのが加点の要です。

  • 設問(3):事業の枠を超え、国スケールの施策を2つ。ここでも異なるアウトプットを選び、政策・経済・社会情勢・技術革新の背景を踏まえた有効性と実現性、最も重大な障害と対応方策まで一気通貫で書きます。東京一極集中の是正、関係人口・地方移住の推進、インフラDXによる維持管理の効率化などが素材になります。

なお設問(3)の国家施策については、試験7週間前の6月1日に公開した「設問(3)国家施策バンク」が、将来課題11テーマの一つとして「地方創生・東京一極集中」を収録済みでした(国家施策6案・各600字)。本試験の設問(3)に、収録済みの施策がそのまま使える内容です。

テーマに依存しない骨子の作り方は総監記述式 論文戦略にまとめています。5管理のトレードオフの型を体系的に押さえたい方は、20セル(5管理×他4管理)を網羅した「5管理クロス・トレードオフ」が近道です。


4. 受験された方へ — 結果を待つ間にやるべきこと

筆記の手応えに関わらず、答案の記憶が新しいうちに「自分がどう書いたか」を書き出しておくことをおすすめします。口頭試験(合格の場合)でも、来年の再挑戦(不合格の場合)でも、この記録が最大の財産になります。

  • 設問ごとに、自分が設定した事業/組織と、挙げたトレードオフ・施策を箇条書きで残す

  • 「時間が足りなかった設問」「論点がずれたかもしれない設問」を正直にメモする

合格発表は10月末です。それまでの過ごし方は口頭試験対策(ロードマップ記事)も参考にしてください。

記述式I-2「地方創生」を14の立場別にどう書いたかは、模範解答例(本文掲載+立場別の無料PDF)で答え合わせできます。

設問(3)の国家施策を、図のアウトプットa〜r全18項目ごとに個別文案化した施策集も無料で公開しています。


5. 来年 総監を受験する方へ — 今が一番いいスタート地点

「総監はどんな試験か」が具体的に見える試験直後の今こそ、来年に向けた学習を始める最良のタイミングです。総監記述式は、テーマを当てにいくのではなく、どんなお題でも4ステップで組める型を身につけた人が受かります。

6. まとめ

  • 総監 必須科目I は、択一(I-1)+記述(I-2)を合わせた**総合60%**が合格ライン

  • 択一は5管理のどこで落としたかで弱点が見える

  • 記述は前文把握 → 5管理分析 → トレードオフ特定 → 統合解決の4ステップで、テーマが変わっても骨格は同じ

  • 受験直後は自分の答案を記録し、来年受験する方はトレードオフ思考という型から始めるのが最短


総監対策をまとめて進めたい方へ

工程(型 → 設問(3) → 予想演習 → フル模範論文)を一気にそろえたい方には、全部入りの「完全パック」が最もお得です。

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